住民票を移さないのは罰金!『必要なとき』6パターンからデメリットを知ろう

住民票を移さないのは罰金&不便!
『必要なとき』6パターンから、メリット・デメリットを知ろう!

引越しでバタバタしてて、ついつい後回しにしてしまう「住民票の移動」。

 

「面倒だしいつか対応しよう」と放置している人も多いと思いますが、これは原則NGです。

 

今回は、

 

住民票を移さないとどうなるのか?
住民票が必要となるのはどんな時か?

 

などなどを、元市民課職員の筆者が分かりやすく説明していきます。

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住民票を移さないとどうなるの?!

住民票を「移さない!」「移していない!」という方、実は結構いると思います。

 

ですが、引越しをして住所が変わった以上は、原則は住民票を移動させなければいけません。これは義務です。

 

引越しすると、移動の仕方により

 

  • 新しい住所への「転入」
  • 新しい住所への「転居」

 

という2つのパターンがあるのですが、これらはどちらも「引越し後14日以内に届出を出さなければならない」と、法律で決まっています。

 

もうすこし細かく言うと、
「住民基本台帳法第22条・23条」にそれぞれ記載されています。

 

「住民基本台帳法第22条」の一部抜粋

転入(新たに市町村の区域内に住所を定めることをいい、出生による場合を除く。以下この条において同じ。)をした者は、転入をした日から14日以内に、次に掲げる事項(いずれの市町村においても住民基本台帳に記録されたことがない者にあつては、第1号から第5号まで及び第7号に掲げる事項)を市町村長に届け出なければならない。

〜以下、略〜

引用元:住民基本台帳法

 

「住民基本台帳法第23条」の一部抜粋

転居(一の市町村の区域内において住所を変更することをいう。以下この条において同じ。)をした者は、転居をした日から十四日以内に、次に掲げる事項を市町村長に届け出なければならない。

〜以下、略〜

引用元:住民基本台帳法

 

 

 

違反すると5万円以下の罰金が・・・

では違反するとどうなるのか?と言うと、過料(かりょう)という名の「罰金」が課せられます。

 

これは「住民基本台帳法第52条」に記載があります。

 

「住民基本台帳法第52条」

第52条 第22条から第24条まで、第25条又は第30条の46から第30条の48までの規定による届出に関し虚偽の届出(第28条から第30条までの規定による付記を含む。)をした者は、他の法令の規定により刑を科すべき場合を除き、5万円以下の過料に処する。

2 正当な理由がなくて第22条から第24条まで又は第25条の規定による届出をしない者は、5万円以下の過料に処する

引用元:住民基本台帳法

 

このように「5万円以下の罰金が掛かる」としっかり明記されてますね。

 

とは言え、少し遅れたくらいで過料を課せられることはないでしょう。

 

実際、『半年ほど遅れても “次回からは気をつけて下さいね” と言われる位で済んだ・・・』という声も多いです。

 

ただしこれは「自治体の判断による」ので、1ヶ月遅れただけでも厳しく罰せられる可能性も有り得ます。

 

 

 

悪質な意図があると罰せられる可能性が・・・

「忙しくて失念していました!」というケースであれば、「仕方がないね」で済むケースも多いでしょう。

 

しかし「悪質な意図があり移動しなかった場合」は、罰せられます。

 

  • 税金を安くするため(脱税を指摘されることにも。)
  • 選挙のため
  • 住んでいない地方自治体の長や議員に投票するため
  • 住んでいない地方自治体の長や議員に立候補するため
  • etc...

 

 

 

もし過料がある場合、額はどうやって決まる?

もし過料があるとすると、それは簡易裁判所が

 

  • 期限を過ぎた日数(長さ)
  • 期限を過ぎてしまった理由

 

などを総合的に考慮して、5万円以下の罰金を決めます。

 

ちなみに「期限」というのは、上でも説明のとおり引越した日から14日間です。

 

 

 

では、引越した日を偽れば良いのでは?

「住民票の移動」は、新しい町の役所に

 

“転入届・転居届のいずれか(※)を提出すること”

 

で完了します。

 

※移動する距離などによって違います

 

そしてその届けには、以下のように「異動(予定)日」の記入があるのですが、この「異動(予定)日」は引越しをする日を記入します。

 

住民異動届の異動日

 

さらに、この「異動日」を基準に “14日間の期日” が定められています

 

となると、中には「最近、引越したことにすれば良いのでは?」と考え、虚偽の日付を入れようとする人もいるでしょう。

 

しかし、虚偽の届出行為は「公正証書原本不実記載罪」という犯罪行為にあたります。

 

この場合の罰則は「5年以下の懲役又は50万円以下の罰金」で、前科となりますのでご注意下さい。

 

また、「住民基本台帳法第52条」にも “虚偽の申告は罰則となる” 旨が記載されておりますので、どちらにしろ「厳しい目」で見れば何らかの罰則に繋がる可能性はあります。

 

 

 

では続いて
「移さなくても良い2つのケース」について説明しましょう。

 

 

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住民票は移さなくても良いケースもある!

「移すことが法律で決まっています」と説明してきましたが、一方で「移さないでも良いケース」というのもあります。

 

それが、以下に当てはまる場合です。

 

  1. 新住所に住む期間が1年以下である
  2. 生活の拠点が元々の住所にある

 

もう少し具体的に言うと、

 

  • 自宅の建て替えにより、一時的に別の家(住所)に引越す
  • 進学のタイミングで一人暮らしをしている
  • 単身赴任で働きに出ている

 

などのパターンが多いです。

 

ただし「学生だから」「単身赴任だから」という理由だけで、『移さなくて良い』という判断にはなりません

 

上で挙げた2の条件から、「学生」「単身赴任」がそれぞれどういう条件化で “移さなくて良い” となるのか、見ていきましょう。

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「学生」の場合のお話

まずは学生の場合についてです。

 

  1. 新住所に住む期間が1年以下である
  2. 生活の拠点が元々の住所にある

 

この2つの条件について、一つずつ見てみましょう。

 

 

新住所に住む期間が1年以下である

国から提示された、「一年以上継続して生活の本拠が移る場合は転居(または、転出・転入)の届出が必要」という基準に則って考えます。

 

つまり、「新住所に住む期間が1年以下であり、その後は実家に戻る予定となっている」場合であれば、移さなくて良いでしょう。

 

しかし1年以上継続して新住所に住み、その後実家に戻らないことが分かっている場合は、あらかじめ「住民票の移動(変更)」をしておきましょう。

 

届け出るタイミングとしては、「新住所に一年以上住み、その後戻らないだろう」と判断された時に移せば、問題無いと想定されます。

 

 

生活の拠点が元々の住所にある

もう一つの基準となる「生活の拠点が元々の住所にある」という点についてです。

 

これは解釈によっては、大学生活の4年間、実家の住所に置いたままでも良いということになります。

 

東京での仕事がほとんどで、月に数回しか実家に戻らない国会議員などが良い例ですね。

 

あの方達も多くは地方に家族の家があり、そこに住民票を置いています。

 

同じように当てはめて考えると、進学による新しい家は「学校に通うための場所」であり、元の家に自分の物がいろいろ置いてあったり、月に何度か戻っている状態では、「生活の拠点が移っている」とは必ずしも言えません。

 

つまり、1年以上この生活が続いたとしても、移す必要は無いという判断が出来ます。

 

 

 

単身赴任の場合はどうか?

単身赴任の場合でも、学生の場合と同じ事が言えます。

 

つまり1年未満の単身赴任では移動しなくて良いですし、仮にそれ以上続いたとしても、定期的に家族の元(元の家)に戻っていれば「移す必要はない」と認められます。

 

仕事のための「一時的な移動」であり、「生活の拠点はあくまでも元の家にある」と解釈できます。

 

 

 

ここでは「単身赴任」と「学生」のケースに当てはめてみましたが、「学生だから・単身赴任だから」という話ではなく、あくまでも

 

生活の拠点がどこにあるのか?

 

によって判断が変わる、と覚えておきましょう。

 

なお「移動の要否の判断がつかない」場合は、役所に電話で確認してみましょう。

 

役所や担当によっても考えが違う可能性はありますが、担当者の名前も覚えておけば、あとで何か言われても「○○市役所の○○さんに確認しましたが、○○という理由で良いと言われました」と言えます。

 

上で挙げたような「悪質な意図」がなければ罰せられることは稀だと思いますが、「モヤモヤするからキッチリしたい!」という方は、念には念で確認しておきましょう。

 

また、「移すのが面倒」と思う人もいるかもしれませんが、後々「役所での何らかの手続き」が発生した時に、住民票を置いている場所が遠いと、それこそ毎度の対応が面倒になります

 

次に「住民票が必要なケース」を紹介しますが、「住民票の移動」自体はさほど面倒なものではありませんので、(条件的に移す必要がない場合でも、)長期間違う場所に住むのであれば、出来れば移動しておきましょう。

 

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「住民票が必要な時」はこんな時!

「住民票が必要なケース」としては

 

  1. 就職先やバイト先への提出
  2. 賃貸契約の際の提出
  3. 婚姻届を提出する際に、あわせて提出
  4. 免許証の発行時に提出
  5. パスポートの作成時(住民票を置いていない都道府県で作成する場合)
  6. 住宅ローン控除を受ける場合(通知カードやマイナンバーカードが無い場合)

 

などが一般的です。

 

ここで、「えっ?住民票を使うケースは少ないし、それなら動かさなくて良いかも!」と思った方もいらっしゃると思います。

 

たしかに「住民票を提出するケース」はあまり無いのですが、住民票を移動していないことによるデメリットがあります。

 

移動しないことでのデメリット
  • 新住所での選挙権がない
  • 納税先が旧市区町村になる
  • 免許証の更新通知が以前の住所に届く
  • 自治体から届く「無料健康診断」などが受けられない
  • 住民票・所得証明などの「証明書」の発行が出来ない
  • 図書館・スポーツ施設などが利用できない(制限される)
  • 子ども予防接種サービスや、医療費の助成などが受けられない
  • 犬を飼っている場合に、集団予防接種の案内がきても、旧住所の保健所につれていく必要がある

 

「住民票などの証明書を取る」こと自体は他府県からでも出きるので、不便ながらも「大きな問題」としない人もいるかも知れませんね。

 

大きなデメリットとしては、主に「公共サービスが使えない」「助成が受けられない」など挙げられます。

 

 

 

移動していなくても出来ることもある!

「住民票の移動」は義務ですので、上で説明した「移動しなくて良いケース」に当てはまらない場合は、原則移動させてください。

 

その前提でお話しますが、
「住民票の移動」はしなくても以下の手続きは出来てしまいます。

 

  • 運転免許証の住所変更(公共料金の支払い書などで出来る)
  • 健康保険証の住所変更
  • 郵便物の転送

 

ここから何が言えるのかと言うと、「身分証明書」は用意できますし、郵便物も転送出来ますので、普段の生活にはほぼ影響しないということです。銀行口座であっても普通に作れますね。

 

だからこそ「移していない人が多い」とも言えます。

 

あとは上で挙げた「公共サービス」を受けられるかどうか、が関わってくる訳ですが…

 

「便利・不便」は人それぞれ捉え方に違いがあるでしょう。

 

しかし、冒頭で説明したとおり「住所変更は法律で定められている」ので、「便利か不便か?」で考えるのではなく、大前提として移動する物だという認識を持ちましょう。

 

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このページのまとめ!

最後に、このページの要点をまとめます。

 

  • 「住民票の移動」は法律で定められており、引越し後14日以内に対応が必要。
  • 違反した場合、5万円以下の過料(罰金)が課せられる。
  • 罰せられるケースは稀であるが、各簡易裁判所の判断になる。
  • 異動日を偽ることも罰則の対象となる。
  • 1年未満の移動や、「生活の拠点」が移らない引越しであれば、住民票の移動は不要と判断される。⇒一応自治体に確認しておくべきである。
  • 「住民票の提出」ケースは少ないが、移動しないことで公共サービスを受けられなくなる
  • 移動しなくとも「免許証の住所変更」はできるため、生活に大きな不都合は生じない(人による)

 

「住民票の移動」は、はっきり言ってかなり簡単です。

 

暗黙の了解で「移動させていない」という人も多いのが現状ではありますが、「移動させない」ということは、ただただリスクを背負います

 

パパッと対応してしまいましょう。

 

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