住民票コードとマイナンバー(個人番号)の3つの違い!調べ方・使い道・変更方法などまとめ
こんにちは。
元市民課職員のアキラです。
皆さんは「住民票コード」をご存知でしょうか?
「マイナンバー(個人番号)」と混同している方もいらっしゃると思いますので、このページでは
- 住民票コードとは何か?
- 何に使われるのか?
- どのように調べたら良いのか?
- マイナンバーと何が違うのか?
などを分かりやすくお伝えしていきます。
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住民票コードとは?どんな用途があるの?
結論から言うと、住民票コードとは「住基ネット」と呼ばれるネットワークの中で使われているコードです。
「住基ネット」とは、全国の市区町村の「住民基本台帳(住民1人ひとりの情報が載った台帳)」同士を結びつけるネットワークです。
この住基ネットでは、「市区町村」と「国の機関」が繋がっていますが、民間機関は繋がっていません。
画像引用:高知県
そして、この住基ネットの中だけで使われる「コンピュータで無作為に抽出した11桁の数字」を、【住民票コード】と言います。
住民票コードの用途は?
ではこの11桁の数字は、住基ネットにおいてどのように使われるのかと言うと…
このコードを「検索キー」とすることで、
- 氏名
- 生年月日
- 性別
- 住所
が分かるようになっています。
つまり「本人の情報」を追えるため、たとえば
- パスポートの申請
- 宅建資格の登録
- 年金の裁定請求
などの「住民基本台帳法で定められた行政機関の申請や届出」において、本人確認として使われます。
「住民票コード」が追加される以前は…
余談ですが、「住民票コード」は平成14年8月の「住基ネット一次稼働」時に、住民票の記載事項として新しく追加されました。
それ以前については、上で挙げた「パスポート申請」などの手続きにおいて、「住民票の写し」の提出が必要でした。
つまり「住民票コード」のお陰で、手続きにおいて「住民票の写し」が必要となるケースが減ったのです。
マイナンバー(個人番号)との3つの違い!
一方の「マイナンバー」は、この「住民票コード」を変換して作られる12桁の数字です。
ここでは「住民票コードとマイナンバーの違い」を、3つに分けて説明しましょう。
マイナンバーについては、今後は利用拡大も予想されていますが、今の時点では
- 社会保障
- 税金
- 災害対策
という3つの分野において、「保有する個人情報」と「マイナンバー」を紐付けて使われます。
「行政手続きを効率的に行う」という目的は同じですが、
- 住民票コード
⇒住民基本台帳に関する事務処理を効率的に行うためのもの
⇒基本的に「自治体同士」もしくは「自治体と国」の間で使われる - マイナンバー
⇒社会保障・税・災害に関する行政手続きを効率的に行うためのもの
⇒主に国が利用する
という微妙な違いがあります。
住民票コードが関わる「住基ネット」は総務相が管轄しています。
しかしマイナンバー制度は内閣官房管轄となっており、基本的には別制度となっています。
住民票コードは、民間での利用が一切禁止されています。
そのため、民間の契約書等で住民票コードを記載させたりすると罰せられます。
一方のマイナンバーは、社会保障や税の分野で使われるため、
- 勤務先での管理
- 証券会社での管理
など、民間企業での利用・管理が認められています。
住民票コードを使えば良かったのでは?
3つの違いを説明しましたが、細かい部分を見ると色んな違いがあれど、要は「使われる分野」が違うわけです。
しかし色んな番号があるとややこしいですし、『マイナンバーではなく、もともとあった住民票コードをそれらの分野でも使えば良いのでは?』という質問は、マイナンバー制度が始まる際に挙がっていました。
それに関する回答は、内閣府のホームページに記載されています。
「住民票コード」はもともと今回のような利用を想定しておらず、運用の大幅な改変が必要になることや、パブリックコメントの多数意見が「新しい番号の利用」だったこと、等が主な理由です。(2014年6月回答)
引用:内閣府
以上が「住民票コード」と「マイナンバー」の違いについてです。
では続いて、
「住民票コードの確認方法」について説明しましょう。
住民票コードを確認する2つの調べ方!
住民票コードは重要な情報なので、自治体に電話をしても教えてもらえません。
もしも確認したい場合は、
- 「住民票コード記載のある住民票」を取得する
- 「住民票コード確認票」を取得をする
のどちらかで調べましょう。
住民票には、住民票コードを記載することが可能です。
以下の例では「記載なし」を選択したため「省略」となっていますが、「記載あり」にしていればここに11桁の住民票コードが記載されることになります。
※Fの部分
取得方法は?
住民票を取得する際には、窓口に「住民票の写しの請求書」を提出します。
その際、請求書に「住民票コードの記載有無」の選択があれば、そこで「有り」を選択しましょう。
自治体によって請求書のフォーマットは異なるのですが、もしも「記載有無の選択欄」が無い場合は、空いているスペースに「必要である旨」を記入しましょう。
なお上でも説明したとおり、住民票コードについては法律で利用制限が設けられており、民間では住民票コードを利用することが出来ません。
そのため「提出先」や「なぜ必要なのか」という点の確認が入る可能性が高いです。
また「コンビニでの取得」では住民票コード記載出来ませんので、その点も要注意です。
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住民票を取得しなくとも、「住民票コード確認票(通知書)」を取得することで、住民票コードを調べることが出来ます。
※自治体によって「確認票」「通知書」など呼称が若干異なります
また「住民票」を取得すると300円掛かりますが、「住民票コード確認票」であれば無料で発行してもらえます。
取得方法は?
窓口もしくは自治体のホームページから、「住民票コード確認票交付申請書」を取得します。
あとは申請書とともに本人確認書類を持参するだけなので、とても簡単です。
分からない場合は自治体の窓口に行くか、GoogleやYahooなどで
- 住民票コード確認票 ○○県 ○○市
- 住民票コード通知書 ○○県 ○○市
などと検索してみると、自治体のホームページに案内があります。
余談:マイナンバーを知りたい場合!
余談ですが、マイナンバーを知りたい場合は「5つの調べ方」でパパッと確認できます。
>>マイナンバーがわからない時の5つの調べ方【即日で番号確認する裏技】
住民票コードは引越しで変更されるのか?
住民票コードは、
- 引越しによる住所変更
- 氏名変更
などでは変わりません。
ただし引越しの際には「マイナンバー」に関する手続きは必要です。
特にマイナンバーカードを持っている場合は、色々と手続きをしなければなりませんので忘れずに行いましょう。
>>マイナンバー(通知)カードの「住所変更」手続き!引越し後の7つの注意
また「住民票の移動」は法律で定められており、引越し後14日以内に手続きをしなかった場合、最悪のケースとして罰金を課せられる可能性がありますのでご注意下さい。
住民票コードは好きに変更できるのか?
住民票コードは、自治体に行けば理由は問わずいつでも変更する事が可能です。
ただし好きな番号を付けることは出来ません。
また「住民基本台帳カード」をお持ちの場合、そのカードは使えなくなりますので要注意です。
※住民基本台帳カード
なお「住民基本台帳カード」と「マイナンバーカード」は別ですので、「マイナンバーカード」を持っていても影響はありません。
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まとめ!
住民票コードの用途や、マイナンバーとの違いについて説明しました。
さいごに簡単にまとめておきます。
- 住民票コードは11桁の番号であり、「住民基本台帳」に関わる手続きにおいて使用される
- マイナンバーは12桁の番号であり、「社会保障・税・災害」に関する手続きにおいて使用される
- 住民票コードは「民間」での管理・利用が禁止されているが、マイナンバーは一部で認められている
- 住民票コードを知る方法は、「住民票の取得」「住民票コード確認票の取得」のどちらかである
- 住民票コードは引越しや氏名変更では変更されないが、希望があれば理由に関わらずいつでも変更できる
住民票やマイナンバーについては、以下でも分かりやすくまとめていますので合わせてご確認下さい!
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