戸籍謄本・抄本の『見本』と、記載事項5つを画像つきで解説!マイナンバーは記載できるの?
こんにちは。元市民課職員のアキラです。
戸籍(謄本・抄本)を取得すると、何が書かれているか知らない方も多いことでしょう。
そこでこのページでは、戸籍謄本(抄本)の見本とともに、
どんな事が書かれているのか?
最近よく耳にする「マイナンバー」は記載できるのか?
「除籍」という文言があるが、これはなにか?
住民票との違いはなにか?
という点を、元市民課職員の筆者がどこよりもわかりやすく解説していきましょう。
- 戸籍(謄本・抄本)の5つの記載事項を分かりやすく説明!
- 戸籍(謄本・抄本)にマイナンバーは記載できるのか?
- 住民票との違いってなあに?
- 戸籍謄本・戸籍抄本の5つの取り方と必要なもの!どこで取ると得か?
- 戸籍謄本・抄本を本籍地以外から取る3つの方法!【完全版】
- 戸籍謄本・抄本のコンビニ取得方法と7つの注意!費用・交付時間まとめ
- 本籍の5つの調べ方と筆頭者の確認方法、番地の正しい書き方【完全版】
- 「本籍地の変更手続き」は超カンタン!皇居や東京タワーにも移動できる!
- <戸籍謄本と代理人>委任状の書き方や、家族(親・兄弟)の場合の要否!
戸籍謄本・抄本の5つの記載事項を分かりやすく説明!
では早速ですが、戸籍謄本・抄本には何が載っているのか?
サンプル画像とともに内容を説明していきましょう。
戸籍謄本と戸籍謄本の違いは?
- 戸籍謄本
⇒戸籍に入っている全ての人の情報を取得する
- 戸籍抄本
⇒戸籍に入っている人のうち、1人または複数人の情報を取得する
一番上には本籍と筆頭者名が書かれています。
本籍とは「戸籍を置いている土地」のことを言い、現住所とは違って無理に移す必要はありません。
ただし戸籍関連の情報である
を取得する際には、「本籍の役場」に請求が必要となるため、今住んでいる場所に今後も住み続ける予定であれば、本籍を変更する方が何かと楽です。
人気の関連記事!
また、筆頭者とは「戸籍の主」のことを言います。
あなたが既婚者であれば、基本的には夫が筆頭者となっており、独身であれば、父親が筆頭者であることが多いです。
ただし必ずしもその通りではないため、分からない方は以下の記事でパパッと確認しましょう。
>>戸籍謄本の筆頭者が5秒で分かる超カンタンな調べ方を紹介!
上の例では「戸籍改製」と書かれていますが、それ以外にも
- 戸籍の編成
- 転籍
- 削除
などの文言が記載されることがあります。
ほとんどの戸籍において書かれているのが「戸籍改製」です。
これは平成6年の「戸籍電子化」によって、戸籍のフォーマット(様式)が変更されたため、その旨が記載されています。
ちなみにですが、改正されるより前に、たとえば離婚をしていた場合などは、その事実は新しい戸籍には記載されません。
これはフォーマットが変わるタイミングで、一部「引き継がれない事項」があるためです。
相続手続きなどで「改正前の情報」を取得する場合は「改製原戸籍の謄本・抄本」を取得する必要があります。
人気の関連ページ!
>>改製原戸籍(謄本・抄本)の取り方はカンタン!役割や読み方【完全版】
それ以外に多いのが、戸籍の移動をした時に記載される「転籍」です。
転籍した場合、以前の本籍では、それまでの戸籍を「除籍」という扱いにしてそのまま保管しています。
相続の手続きなどで「過去の全ての情報を洗い出す」場合は、過去の本籍に対して「除籍謄本(抄本)の取得請求」が必要となることが多いです。
人気の関連ページ!
>>除籍謄本(抄本)とは?3つの取り方と必要なもの!【離婚・死亡時など】
一人ひとりの
- 氏名
- 生年月日
- 父親の名前
- 母親の名前
- 続柄(両親から見たもの)
- 配偶者区分
が記載されています。
この例では、配偶者区分が「妻」になっていますが、妻にももちろん両親がいますので、その両親の名前も記載されています。
また、その両親のもとでの続柄も記載されます。
なお戸籍における続柄は、「子」ではなく「長男・二男・長女・二女」などの記載方法となります。
※住民票では「子」と記載
人気の関連ページ!
>>続柄の書き方がパッと分かる一覧まとめ【図で分かりやすく解説!】
身分事項には、
- 出生
- 婚姻(Dで説明)
と記載されることがほとんどですが、それ以外にも「離婚」「国籍喪失」などの記載があります。
出生においては、
- 出生日
- 出生地
- 届出日(出生届を役場に提出した日)
- 届出人(出生届を役場に提出した人)
が記載されています。
婚姻した場合は、画像のとおり「身分事項欄」に “婚姻” の文字と欄が追加され、
- 婚姻日
- 配偶者氏名
- 従前戸籍(入籍前の本籍と筆頭者名)
が記載されます。
「戸籍」というのは、結婚するタイミングで「夫婦で新しく作る物」であり、そのタイミングで本籍と筆頭者を新しく決めます。
「従前戸籍」は、結婚するまであなたが入っていた「両親の戸籍」における
- 戸籍を置いていた住所(本籍)
- 筆頭者
が書かれています。
離婚や死亡によって、その戸籍から名前が抜けた場合は、「除籍」という扱いを受けます。
すると「戸籍に記録されている者」と書かれているところには、「除籍」という文言が記載されます。
また、その場合「身分事項」の欄には
- 離婚
- 死亡
という文言と、その日時などが記載されます。
※上の画像は例として作成したため、身分事項欄にそれらの記載は入れていません
ちなみにですが、離婚した場合、身分事項欄には「離婚相手の次の本籍(どこの戸籍に移ったのか?)」も記載されます。
多くの場合、夫が「筆頭者(戸籍の持ち主)」なので、離婚した場合は妻は両親の戸籍へ戻ります。
そして夫の戸籍には、妻の名前(離婚した事実)が残り続けます。
また、「妻の両親」の戸籍にも、『妻(両親からすると子)が離婚して、再び戸籍に戻ってきたこと』が記載されます。
※戸籍の電子化が進む中で、「離婚」という文字は残りますが、離婚時に×印が付くことはなくなりました
ただし、
- 転籍(新しい本籍で、新しい戸籍を作る)
- 戸籍の改製(戸籍のフォーマットが刷新される)
があると「除籍」された人の情報は引き継がれなくなるので、そうなると新しい戸籍では名前が記載されません。
これにより表面上は「離婚した事実」を隠すことが出来ます。
ただし「除籍謄本」「改製原戸籍」を取得すれば、すべて分かります。
人気の関連ページ!
戸籍謄本・抄本にマイナンバーは記載できるのか?
「マイナンバーは載る?載せれる?」という質問が多いので、回答します。
結論から述べると、
戸籍謄本・抄本には、マイナンバーは記載できない
です。
上で挙げた『見本』の中にも、マイナンバーはありません。
「マイナンバーを調べたい」という理由で取得するのであれば、住民票を取得して下さい。
なお住民票を取得する際には、「マイナンバーの要否」のチェック欄にきちんとチェックを入れましょう。
(チェックを入れなければ記載されません)
人気の関連ページ!
マイナンバーを使って戸籍謄本(抄本)を取得することは出来る!
マイナンバーの記載は出来ないので、「戸籍情報とマイナンバーは紐づいていないのか?」と思われるかもしれませんが、きちんと紐づいています。
戸籍謄本・抄本はコンビニに設置されている「マルチコピー機」で取得することが出来ますが、これを使う際に「マイナンバーカード」が必要になります。
※通知カードでは取得できません
【例:セブンイレブンのマルチコピー機】
人気の関連ページ!
- マイナンバーカードの5つの作り方!どの申請方法が簡単?申請期間はあるの?
- 戸籍謄本・抄本のコンビニ取得方法と7つの注意!費用・交付時間まとめ
- 戸籍謄本・戸籍抄本の5つの取り方と必要なもの!どこで取ると得か?
住民票との違いってなあに?
住民票は「現在の住所(住所登録している場所)を証明するもの」であり、戸籍とは何ら関係ありません。
一人暮らしであれば住民票には一人の名前しか載りませんし、「同じ戸籍に載っていない人」であっても、同棲していれば一つの住民票に載せることも出来ます。
大きく5つの違いがありますので、以下のページでまとめています。
>>戸籍謄本と住民票の5つの違いを画像付きで分かりやすく解説!
さいごに!
戸籍謄本・抄本に書かれている内容を説明しました。
難しそうに書かれていますが、実際に書かれている内容はシンプルなものです。
当サイトでは、戸籍について分かりやすくまとめていますので、関連記事もあわせてご確認ください!
人気の関連ページ!
戸籍謄本・抄本の「取り方」
- 戸籍謄本・戸籍抄本の5つの取り方と必要なもの!どこで取ると得か?
- 戸籍謄本・抄本を本籍地以外から取る3つの方法!【完全版】
- 戸籍謄本・抄本のコンビニ取得方法と7つの注意!費用・交付時間まとめ
- 戸籍謄本の取り寄せ方と必要なもの!【書き方・日数・速達方法も解説】
- 委任状の書き方と、家族(親・兄弟)が代理する場合の委任状の要否!
※代理人によって取得する方法
本籍・筆頭者の「調べ方」
本籍の「変え方」
戸籍謄本の「内容」
戸籍謄本の「種類」
- 戸籍謄本の種類は3つある!違いを画像付きで分かりやすく説明します
- 除籍謄本(抄本)とは?取り方や必要なもの!【相続での必要書類】
- 原戸籍(謄本・抄本)の取り方はカンタン!役割や読み方【完全版】
- 戸籍の附票とは?保存期間や写しの取り方・手数料【完全版】
その他、戸籍・本籍の情報!
住民票の「取り方」
- 住民票の4つの取り方と必要なもの!どこで取ると得か?【土日も可能】
- 住民票のコンビニでの取り方と5つの注意!交付時間やマイナンバー有無など
- 住民票は本人以外でも取れる!【家族・知人による代理取得と委任状】
※代理人によって取得する方法
住民票の「移動」
- 住民票の3つの移し方と必要なもの!手続き期間は?土日もできる?
- 住民票を移さないのは罰金!『必要なとき』6パターンからデメリットを知ろう!
- 転出届に必要なものは?期限はいつからいつまで?【書き方も解説】
- 転居届に必要な物は5つ!期限はいつからいつまで?<書き方解説あり>
- 住民票移動(転入届)は引越し前でも可能?期限はいつからいつまで?
- 同棲は「住民票移動」が必須?世帯主の決め方と、手続き時の3つの注意点
住民票の「内容」
- 住民票の15の記載内容を「見本」で解説!記載事項から分かることは?
- 戸籍謄本と住民票の5つの違いを画像付きで分かりやすく解説!
- 住民票の「本籍地」の記載方法と、「省略」の意味!【記載時の注意点】
- 世帯主の意味とは?「一人暮らし」「同棲」では誰?世帯主は2人でもOK?
- 住民票コードとマイナンバーの3つの違い!【調べ方・使い道まとめ】
住民票の「種類」
- 住民票の種類は5つある!内容・用途の違いを画像付きで説明します!
- 住民票記載事項証明書とは?書き方・必要な物、コンビニで取る時の注意点
- 住民票の「原本・写し・コピー」の3つの違いを分かりやすく解説します
- 住民票の除票とは?保存期間や取得方法を見本で解説します【まとめ】
- 住民票の「謄本」と「抄本」の違いを、画像で分かりやすく解説します!
その他、住民票の情報!
マイナンバーカードの発行
- マイナンバーカードの5つの作り方!どの申請方法が簡単?申請期間は?
- マイナンバーカードの「受け取り」方法!期限・所要時間・土日受取まとめ
- マイナンバーカードが届かない時の3つの確認!問い合わせ先はどこ?
- マイナンバーカードのメリット7つとデメリット4つ!できる事と必要性!
- マイナンバーカード発行は即日可能か?発行日数を確認する2つの方法!
- マイナンバーカードは写真なしで発行可能?「写真なし」を求められたら
- マイナンバーカードの交付申請書は4種類!失くして再発行した方は注意
- マイナンバーカードの「電子証明書」を絶対使うべき理由4つとデメリット
- マイナンバーカードは、「通知カード」を紛失しても発行・受取できる!
マイナンバーカード発行後の手続き
- マイナンバー(通知)カードの「住所変更」手続き!引越し後の7つの注意
- マイナンバーカード・通知カードの「氏名変更」手続きと、5つの注意点!
- マイナンバーカードの暗証番号を忘れた!確認方法&ロック解除まとめ
- マイナンバー(通知)カードの「コピー」が違法となる場合と、7つの注意点
- マイナンバーカードの有効期限を確認しよう!更新手続きと5つの注意点
通知カードの手続き
- <マイナンバー通知カード>紛失時の3つの手続きと、再発行手順まとめ
- マイナンバー(通知)カードの「住所変更」手続き!引越し後の7つの注意
- マイナンバー(通知)カードの「コピー」が違法となる場合と、7つの注意点
その他、マイナンバーに関わること