「続柄」の書き方がパッと分かる!一覧と図で分かりやすく解説!
住民票や戸籍、あるいは源泉徴収票などにも出てくる「続柄」。
しかし、記入する際に
続柄の書き方が分からない!
世帯主が何なのか分からない!
という方も多いでしょう。
このページでは、そんな「続柄の書き方」について、パパッとわかる一覧と図で分かりやすく説明しましょう!
- 続柄ってなに?読み方などを簡単に説明!
- 「戸籍」に関する続柄!
- 「住民票」「年末調整」など戸籍以外に関する続柄!
- 「世帯」「世帯主」の意味を簡単に説明!
- 住民票の4つの取り方と必要なもの!どこで取ると得か?【土日も可能】
- 住民票の移動(変更)に必要なもの!手続き期間は?土日もできる?
- 『戸籍謄本・抄本の違い』と、取得できる5つの場所!
- 最速10秒!現在の「本籍」を超カンタンに調べられる5つの方法!
- 「筆頭者・配偶者が誰なのか?」は、5秒もあれば把握できる!
「続柄」とは、血縁関係や婚姻関係をあらわす!
まずは「続柄」の基本をサラッと解説します。
読み方は?
「続柄」の読み方として多くの方が「ぞくがら」と呼んでいますが、厳密には「つづきがら」が正解です。
ただし現代においては多くの方が「ぞくがら」と呼んでいることから、「将来的には辞書にも“ぞくがら”として記載されるのでは?」と言われています。
続柄ってなに?
続柄とは、婚姻関係や血縁関係を表すために使われています。
- 戸籍に関して使われる場合
⇒血族・姻族・配偶者との関係をあらわす
- 住民票や年末調整の申告書などに関して使われる場合
⇒「1つの世帯」に同居している人物の関係をあらわす
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>>戸籍謄本と住民票の5つの違いを画像付きで分かりやすく解説!
後ほど説明しますが、これらの違いによって微妙に記載内容が異なる点がありますので、ここからは「戸籍に関する続柄」と「それ以外に関する続柄」に分けて説明します。
「戸籍に関する書類」における続柄
- 「戸籍謄本の請求書」に書く続柄
- 「戸籍謄本」に書かれている続柄
- 「婚姻届」に書く続柄
など「戸籍に関する書類」における続柄については、以下へ飛んでください。
「戸籍以外に関する書類」における続柄
- 「住民票の請求書」に書く続柄
- 「住民票」に書かれている続柄
- 「生命保険の受け取り人」に書く続柄
- 「保育園へ提出する書類」に書く続柄
などなど「戸籍以外に関する書類」での続柄については、以下へジャンプ!
「戸籍の書類」における続柄の書き方!
「戸籍謄本(抄本)の請求書」や「婚姻届・離婚届」に記載する続柄について説明します。
住民票や年末調整の書類など、「戸籍関連以外の書類」についての続柄については、こちらへ飛んで下さい。
戸籍謄本(抄本)の請求における続柄
請求書のフォーマットは各自治体で異なりますが、多くの場合で
- 筆頭者から見た続柄
- 必要な戸籍に記載されている人から見た続柄
などの記載となっていると思います。
※戸籍謄本(抄本)を請求する際に、「請求者の身分」を示すものとして記入が必要です。
もし「筆頭者から見た続柄」となっている場合についてです。
筆頭者とは、簡単に言うと「戸籍の持ち主」です。
筆頭者が誰なのか分からない場合は、以下ページで確認して下さい。
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>>戸籍の筆頭者・配偶者が5秒で分かる超カンタンな調べ方!
以下は大阪市の「戸籍謄本(抄本)の請求書」ですが、ここのDがそれに当たります。
以上のように「筆頭者との関係」のチェックボックスがある場合は、筆頭者からみた立場にチェックを入れましょう。
もし以下の様に「必要な戸籍に記載されている人から見た続柄」と書かれている場合は・・・
たとえ請求者が「筆頭者の子ども」であったとしても、子どもが「戸籍に書かれている人」であれば、請求者は「本人」になります。
※前者の「筆頭者との関係」で判断するならば、子にあたる
ちなみに、子どもは結婚すると「親の戸籍」からは抜けますが、その段階では「親の戸籍」において “除籍” という扱いのまま、名前は残ります。
しかし「戸籍の改製」が行われたり、「戸籍の移転(転籍)」が行われると、除籍扱いだった人の名前は消えてしまいます。
その場合、その人は「両親の戸籍に書かれている人」ではなくなるため、もし「両親の戸籍謄本」を取得するのであれば、請求者は「子」になります。
戸籍の証明書において「請求出来る権限」を持っている人は、以下のとおり決まっています。
- 筆頭者
⇒一般的に「夫」
- 配偶者
⇒一般的に「妻」
- 直系卑属(ちょっけいひぞく)
⇒子、孫、ひ孫
- 直系尊属(ちょっけいそんぞく)
⇒父母、祖父母、曾祖父母
※「筆頭者」は、たとえ亡くなっても筆頭者のままです
つまり、基本的にはこれらの人以外は請求者になれませんので、請求者は自ずと
本人・配偶者・父・母・祖父・祖母・子・孫
のいずれかになります。
「婚姻届・離婚届」に記載する続柄
婚姻届や離婚届でも、以下の様に「父母との続き柄」欄があります。
ここは戸籍謄本(抄本)に書かれている通り、以下のように記載します。
続柄の書き方 |
補足事項 |
---|---|
長男 |
|
二男 |
「次男」ではなく、「二男」と記載すること |
三男 |
|
四男 |
|
長女 |
|
二女 |
「次女」ではなく、「二女」と記載すること |
三女 |
|
四女 |
|
養子 |
養子縁組している場合、実子と区別される |
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戸籍には実際にどんな続柄が書かれているの?
戸籍謄本や抄本を取得すると、実際にどのように「続柄」が書かれているのかが分かります。
以下は戸籍謄本の一部ですが、Bの部分に「続柄」が記載されています。
このように、戸籍上は子は「長女・二女」などの書き方がされます。
また、もし養子縁組している場合は、続柄には「養子」と記載されます。
「戸籍以外の書類」における続柄
ここからは、
「住民票」における続柄
「生命保険の受取人」における続柄
「保育園へ提出する書類」における続柄
etc...
といった、「戸籍とは関係ない書類」における続柄のお話です。
まずは、お手元の書類にどのように書かれているのかチェックしましょう!
おおよそ、以下の3つのいずれかだと思われます。
- 続柄
- 世帯主からみた続柄
- あなたとの続柄
「続柄」とだけ書かれている場合、多くは「世帯主から見た続柄」のことを言います。
たとえば、以下は大阪市の「住民票の請求書」ですが、ここの@の部分に「世帯主から見て」という補足があります。
つまり、「世帯主から見てどのような関係なのか?」を記載する必要があります。
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「@続柄」と同様です。
「世帯主から見てどのような関係なのか?」を記載する必要があります。
「あなたとの続柄」と書いてある場合は、そのまま「あなたから見た続柄」を記入する必要があります。
「あなた」というのは、つまりは「請求者・申告者」ということです。
ちなみに「あなたとの続柄」の記載を要求されるタイミングとしては、年末調整における「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」などです。
【申告書の一部抜粋】
実際に書くべき「続柄」の一覧!
上記のいずれであっても、記載する「続柄」の名称は変わりません。
ここからは、実際に書くべき続柄(の名称)を「本人からみた続柄」として記載しますので、「どこから見た続柄を記載する必要があるのか?」を考え、当てはめてください。
※後ほど「例」をいくつか紹介しています
続柄の名称 |
補足事項 |
---|---|
▼「本人」▼ |
|
本人 |
『世帯主との続柄』において自身が世帯主の場合や、『あなたとの続柄』において自身の場合 |
世帯主 |
『世帯主との続柄』において自身が世帯主の場合は、「世帯主」でも良い |
▼本人から見た「自身の家族」▼ |
|
父 |
|
母 |
|
兄 |
兄が何人居ても、「兄」と記載する ※長男・二男とは記載しない |
弟 |
弟が何人居ても、「弟」と記載する |
姉 |
姉が何人居ても、「姉」と記載する ※長女・二女とは記載しない |
妹 |
妹が何人居ても、「妹」と記載する |
父の父 |
本人から見ると「父方の祖父」 |
父の母 |
本人から見ると「父方の祖母」 |
父の兄 |
本人から見ると「父方の伯父」 |
父の弟 |
本人から見ると「父方の叔父」 |
父の姉 |
本人から見ると「父方の伯母」 |
父の妹 |
本人から見ると「父方の叔母」 |
母の父 |
本人から見ると「母方の祖父」 |
母の母 |
本人から見ると「母方の祖母」 |
母の兄 |
本人から見ると「母方の伯父」 |
母の弟 |
本人から見ると「母方の叔父」 |
母の姉 |
本人から見ると「母方の伯母」 |
母の妹 |
本人から見ると「母方の叔母」 |
兄の子 |
本人から見ると「おい」「めい」 |
弟の子 |
〃 |
姉の子 |
〃 |
妹の子 |
〃 |
父の兄の子 |
本人から見ると「いとこ」 |
父の弟の子 |
〃 |
父の姉の子 |
〃 |
父の妹の子 |
〃 |
子 |
本人の「子ども」 ※住民票においては、子どもはすべて「子」であらわす(長男・長女・二男・二女などは戸籍上の記載) |
子の夫 |
本人から見ると「娘の配偶者」 |
子の妻 |
本人から見ると「息子の配偶者」 |
子の子 |
本人から見ると「孫」 |
▼本人から見た「夫の親族」▼ |
|
夫 |
|
夫の父 |
本人から見ると「義父」 |
夫の母 |
本人から見ると「義母」 |
夫の兄 |
本人から見ると「義兄」 |
夫の弟 |
本人から見ると「義弟」 |
夫の姉 |
本人から見ると「義姉」 |
夫の妹 |
本人から見ると「義妹」 |
夫の父の父 |
|
夫の父の母 |
|
夫の父の兄 |
|
夫の父の弟 |
|
夫の父の姉 |
|
夫の父の妹 |
|
夫の母の兄 |
|
夫の母の弟 |
|
夫の母の姉 |
|
夫の母の妹 |
|
夫の兄の子 |
|
夫の弟の子 |
|
夫の姉の子 |
|
夫の妹の子 |
|
▼本人から見た「妻の親族」▼ |
|
妻 |
|
妻の父 |
本人から見ると「義父」 |
妻の母 |
本人から見ると「義母」 |
妻の兄 |
本人から見ると「義姉」 |
妻の弟 |
本人から見ると「義弟」 |
妻の姉 |
本人から見ると「義姉」 |
妻の妹 |
本人から見ると「義妹」 |
妻の父の父 |
|
妻の父の母 |
|
妻の父の兄 |
|
妻の父の弟 |
|
妻の父の姉 |
|
妻の父の妹 |
|
妻の母の兄 |
|
妻の母の弟 |
|
妻の母の姉 |
|
妻の母の妹 |
|
妻の兄の子 |
|
妻の弟の子 |
|
妻の姉の子 |
|
妻の妹の子 |
|
▼本人から見た「その他の関係」▼ |
|
夫(未届) ・ 未届の夫 |
事実婚、同棲している婚約者 (内縁の配偶者) |
妻(未届) ・ 未届の妻 |
事実婚、同棲している婚約者 (内縁の配偶者) |
未届の夫の子 |
内縁の夫の子 |
未届の妻の子 |
内縁の妻の子 |
夫の子 |
夫の連れ子 (養子縁組をしていない場合は左記の通りだが、していれば「子」) |
妻の子 |
妻の連れ子 (養子縁組をしていない場合は左記の通りだが、していれば「子」) |
縁故者 |
・婚姻状態にある中で、他の男女と内縁関係にある場合(「未届の○」の文言は使えない) |
同居人 |
|
友人 |
「住民票の取得」時などに、代理人として申請する場合 |
近年におけるプライバシー意識の高まりから、「世帯主との続柄の記載方法」に改定が行われました。
その結果、住民票においては「長男・二男・長女・二女」などの表記は廃止され、すべて「子」で統一されることになりました。
また養子縁組をしている場合の「養子」「養女」についても、すべて「子」で統一されています。
※戸籍においては「養子」となり、実子とは区別される
図でパパッと理解しよう!
図を用意しましたので、
一覧で分からない方はこちらを参考にして下さい。
※クリックすると拡大できます
※()内は一般的に使われる呼称ですが、続柄では使われません
「どこから見た続柄なのか?」をチェックすること!
繰り返しになりますが、続柄を記入する際は
- 世帯主からみた続柄なのか?
- あなたとの続柄なのか?
を見て判断しなければなりません。
例をいくつか挙げてみます。
「住民票の請求書」を例に見てみます。(以下画像の@部分)
これは、「世帯主から見て、あなたはどういう関係なのか?」を記入します。
- 世帯主があなたの場合
⇒「本人」もしくは「世帯主」
- 世帯主が夫の場合
⇒「妻」
- 世帯主が妻の場合
⇒「夫」
- 世帯主が父親の場合
⇒「子」 ※長男・二男などでも良いが「子」で良い
- 世帯主が兄や姉の場合
⇒「弟」 ※何番目の弟なのかは不要
- 世帯主が弟や妹の場合
⇒「兄」 ※何番目の兄なのかは不要
- 世帯主が友人の場合(代理人として届け出る場合)
⇒「友人」
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>>世帯主の意味とは?「一人暮らし」「同棲」では誰?世帯主は2人でもOK?
「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を例に見てみます。
これは、「あなたから見て各人はどのような関係なのか?」を記入します。
- 本人の場合
⇒「本人」または「世帯主」
- あなたから見て妻にあたる人
⇒「妻」
- あなたから見て長男にあたる人
⇒「子」
- あなたから見て二男にあたる人
⇒「子」 ※二男と書いても良いが、子で統一で良い
- あなたから見て父にあたる人
⇒「父」
「世帯」「世帯主」ってなに?
「世帯・世帯主の意味が分からない!」という方もいらっしゃると思いますので、補足しておきます。
「世帯」
世帯とは「生計・居住を共にしている者の集団」です。
「集団」と言っても、一人暮らしにおいては「一人の世帯」になります。
また同居人や婚約者など、親族以外の者が含まれている場合もあります。
なお、住民票は「世帯ごと」に作られます。
「世帯主」
世帯主は、一つの世帯に必ず一人います。
では「どうやって世帯主を決めるのか?」と言うと、
- その世帯の生計を維持している者
- 世帯を代表する者として、社会に妥当と認められる者
が世帯主になります。
家族であれば一般的に父親であり、一人暮らしであれば本人が世帯主になります。
住民票は世帯ごとに作られ、そして世帯には必ず一人だけ世帯主が存在します。
たとえば同棲している場合、同じ住所に住んでいるからと言って、2人が同じ住民票にする必要はありません。
お互いがそれぞれに生計を立てていれば、お互いが世帯を作り(住民票を作る)、そしてお互いが世帯主になれば良いです。
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>>世帯主の意味とは?「一人暮らし」「同棲」では誰?世帯主は2人でもOK?
さいごに!
続柄の書き方と注意ポイントを解説しました。
上でも説明のとおり、ポイントは「どの立場から見た続柄なのか?」をしっかりと見極めることです。
以上、参考にして頂ければと思います。
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