シバンムシの駆除法6つと予防法7選!沸く原因はどこから?卵や幼虫についても解説!
食品やタタミなどに悪影響を及ぼす「シバンムシ」。
あまり知られた名前ではありませんが、どこにでも発生する害虫の一つです。
このページでは、
シバンムシはどのような虫なのか?
どんな悪影響があるのか?
カンタンにできる駆除・予防方法
などなど、シバンムシについてどこよりも分かりやすく説明しています!
- シバンムシってなに?
- シバンムシでどんな悪影響があるの?
- シバンムシが沸いて来る原因は?
- シバンムシの駆除方法6選!
- シバンムシの予防方法7選!
- シバンムシの「卵」「幼虫」「繁殖時期」!
- なぜシバンムシと呼ばれるのか?
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シバンムシとは何だ?!
シバンムシとは、世界で2000種類も発見されている「甲虫」の一種です。
体の大きさは1.5mm〜3mm程度とかなり小さく、赤茶色の体をしています。
シバンムシはたくさんの種類が発見されていますが、日本では目にするほとんどが
- ジンサンシバンムシ
- タバコシバンムシ
のどちらかとなります。
日本中のどこであっても、シバンムシは生息しています。
私たちの家の中でも繁殖する!!
シバンムシには羽根がありますので、どこからでも入ってきます。
それゆえに家に入り込まれていても気づかない場合がほとんどなのです。
部屋の照明を掃除するときに、カバーの中を良く見ると「赤茶色の丸いシバンムシ」がいることがあります。
ではなぜ家に入ってくるのかと言うと、「私たちが好む食品」をシバンムシも好むからです。
私たち人間の家は、シバンムシも同じように快適なのです。
それゆえに大繁殖を起こして、我々の生活に害が出てしまいます。
では、シバンムシによってどのような悪影響があるのでしょうか?
シバンムシによる悪影響とは?!
シバンムシによる悪影響としては、
- アレルギーを引き起こす+食材の処分
- アリガタバチを引きよせる
- 畳や布に穴を空ける
という3つが挙げられます。
シバンムシは、咬んだり刺したりする虫ではないので、人間に直接的な危害を加えることはありません。
しかし食品に発生するため、「シバンムシが繁殖していること」を知らずにその食品を取り込んでしまうと、アレルギーの原因となる事があります。
ちなみに「子供のアレルギー体質の20%はシバンムシの影響である」というデータもあるほど、アレルギー対策では欠かせないものとなっています。
もちろん「シバンムシが侵入してしまった食べ物」もすべて処分する必要が出てしまいます。
食品以外でも、
- 畳(たたみ)
- 虫などの標本
- ドライフラワー
などから沸いて増えてしまったシバンムシが問題となっています。
なぜなら、「シバンムシの幼虫」に寄生する「アリガタバチ」を引き寄せてしまうからです。
体長は1.5mm〜2.0mmほどです。
アリガタバチは「有難いハチ」と捉えられることも多いのですが、実際は「アリ型のハチ」を意味しています。
このハチは他のハチと同様に人間を刺します。
刺されると痛みがあるのはもちろん、腫れやかゆみを伴いますのでとてもやっかいです。
後ほど「どこで繁殖するのか?」を説明しますが、タバコシバンムシは畳に穴を開けてしまいます。
こうなってしまうと、買い換えるしか方法はありません。
また、乾燥植物(綿や麻で出来た布なども含む)を食べて穴を開けることもあります。
ということで、
- アレルギー対策
- 食材や調味料を守る
- アリガタバチ対策
- 畳や衣類への影響
という意味で、シバンムシを徹底的に駆除するべきなのです。
ではシバンムシの駆除にあたって、何が原因で沸いているのか?
まずはシバンムシが沸く原因を説明しましょう!
シバンムシが沸く原因とは?!
沸いてくる原因としては、シバンムシの種類によっても微妙に異なりますので、ここでは
- 両方の種類に共通する原因
- タバコシバンムシが沸く原因
- ジンサンシバンムシが沸く原因
の3つに分けて説明しましょう。
シバンムシが沸く原因として、一番可能性が高いのが「食品」です。
日本に多い
- ジンサンシバンムシ
- タバコシバンムシ
はどちらも乾燥した食品を好みます。
たとえば
- パスタやそうめんなどの「乾麺」
- ビスケットやクッキーなどの「お菓子類」
- かつお節や昆布などの「乾物」
- 小麦粉やパン粉などの「粉物」
- 米
- ふすま
- 米ぬか
- カレー粉
- 香辛料
- ココア
- ペットフード
などを好みます。
そのため「パン販売店」や「パン製造所」では発生しやすいです。
また、これらの食品はほとんどが「ビニール袋」や「紙の袋」に入って売られていますが、シバンムシは小さいながらもこれらの袋を平気でやぶって穴をあけてしまうのです。
したがって、「スーパーマーケットに並んでいる時点で、すでに発生している可能性もある」と言われます。
未開封だからといって油断できないのです。
保管のビニール袋はジッパー付き袋に入れているからと安心せずに、しっかりと厳重に行う必要があります。
またスパイスのビンがキッチンにたくさんある場合は、その中も見てみる必要があります。
※保存方法などの対策は後ほど説明します!
続いては、特に「タバコシバンムシ」が増える原因についてです。
タバコシバンムシは、「葉タバコを好んで住処にしていた」ところから、タバコシバンムシという名がついた種類です。
乾燥した植物である畳を好み、深く侵入するために小さな穴を開けてしまいます。
畳に小さい穴があったり、畳を上げた時にフンや死がいがあればタバコシバンムシの仕業です。
さらに畳に卵を産みつけ、畳の中で繁殖することもあります。
また、上で挙げたような食品に限らず
- 古い本
- ドライフラワー
- 乾燥させた藁
- 薬剤での防虫対策がされていない木の置物
なども発生源となります。
食品ばかり見ていると、意外なところから発生していることもあるのです。
ジンサンとは「人参」のことで、漢方薬の「乾燥人参に沸いていた」ことが由来となった種類です。
タバコシバンムシとほとんど食性は共通しており、上で挙げたような食品や
- お茶
- ドライフラワー
- 標本
- 押し花
などがジンサンシバンムシの発生源となりますが、「皮革類」や「古い書籍」からも発生します。
そのため、「長い間使っていないバッグ・ブーツ」なども対策したほうが良いとされています。
ただしタバコシバンムシと違って「畳からの発生」は確認されていません。
では、沸きでる原因が分かったところで、
「シバンムシの駆除方法」について説明しましょう!
シバンムシの駆除方法6選!
ここからは、シバンムシを駆除する方法を6種類説明しましょう!
シバンムシ対策は、「原因となるものを捨てる」ところから始まります。
なぜなら、繁殖してしまっているということは、すでにどこかしらに「シバンムシの餌場」があるからです。
食品は一度捨てて買い直した方が良いでしょう。
安全なものとしては
- 冷蔵庫に入れている物
- ビン・缶などにきっちりフタをして保管している物
は安全ですが、それ以外の袋入り食品などは疑うべきです。
キッチンの整理が済んだら、クローゼットや棚の見直しをします。
上で説明したとおり、食品以外にも
- 飾り物
- 置物
- 植物標本
- 書籍
などがシバンムシのエサとなるため、どれが原因となっているか見直さなければならないからです。
その際は、置きっぱなし
- 段ボール
- 布
- 緩衝材
なども疑わしいため、いらないものであれば捨ててしまいましょう。
いつからあるか分からない物を減らしておくのが良い方法です。
フェロモントラップとは、「シバンムシが分泌するフェロモン」を人工的に発生させ、おびきよせる仕掛けの事をいいます。
ただしこのトラップは、現在活動している成虫にしか効果がないため、「徹底的な駆除」とはなりません。
※「幼虫や卵」へは、他の方法と組み合わせての対策が必要
しかし部屋ごとに仕掛けることで、「どの部屋から発生しているか」を突き止めることができます。
使い方@:使う際は部屋を閉め切る!
発生場所を見極めるために、トラップを仕掛けてから部屋のドアをしめておかなくてはなりません。
もちろん外部からシバンムシを呼び込まないために窓も締め切ります。
場所が特定できたら、その部屋の掃除を徹底的に行って発生源をなくしていきます。
使い方A:シバンムシの種類によって使い分けが必要!
このトラップに使われているフェロモンは、シバンムシの種類ごとに違います。
そのため、シバンムシが
- タバコシバンムシ
- ジンサンシバンムシ
どちらなのかを見極めなくてはなりません。
ただそれは難しいので、可能であれば両方のトラップを試してみましょう。
【タバコシバンムシ用】
【ジンサンシバンムシ用】
上で説明のとおり、「畳」はタバコシバンムシが大好きなもののひとつです。
畳は多くの家庭にありながら、その駆除は素人には難しいものなので、一度専門業者に「熱処理駆除」をしてもらうと良いでしょう。
日光にさらすという方法もありますが、畳をはがすこと自体難しい場合もあります。
また日光にさらしても十分に駆除できたとは言えず、サナギや幼虫には完全な効果が見られない場合もあります。
もし畳を上げた時に、下にフンや死がいがあれば、確実に畳に侵入しています。
シバンムシは掃除機では吸えませんので、畳があるなら早めの対策を行ってください。
なお、畳は以下のとおり3構造になっています。
業者に頼めば、畳表だけパパッと替えることも出来ますし、気になるようであれば畳床から替えることも出来ます。
「表の穴がみっともないから替えたい!」という場合は大体6畳で4万円ほどが相場となっています。
少ない枚数であれば、もっと安く抑えられる可能性もありますよ。
くん煙剤とは、身近な例でいうと「ゴキブリのバルサン」が有名です。
害虫駆除薬の中では定番のものとなっていますので、市販品を安価で手に入れることができます。
しかしこれもトラップなどと同じように、活動中の成虫を殺すためだけのものです。
そのため、
- 畳
- 布類
- 食品袋
の中に生息している幼虫やサナギには届きません。
「まだどこかに生き残っている可能性がある」ということを十分に踏まえて、使用しましょう。
シバンムシ専用のくん煙剤も市販されていますので、ドラッグストアやネットショップなどで入手できます。
【シバンムシも対象の商品】
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殺虫剤には
- スプレー剤
- 粉末剤
があります。
スプレータイプ
ゴキブリやハエなどと同様に、スプレー剤で駆除ができます。
害虫対策用スプレー剤では、大抵のものに効果がありますので、家に置いておくと良いでしょう。
使う際は、下に新聞紙などを引くことで、死がいをきれいに取り除きましょう。
なお天井に噴射すると顔にかかって危険ですので、マスクとメガネをして使用しましょう。
粉末剤タイプ
「スミスリン製剤」と呼ばれる薬剤です。
粉末であるため持続性があり、小さな隙間などにあらかじめ撒いておく事で「忌避効果」も得られます。
もし畳を上げることがあれば、敷く前にこの粉末を撒いておくと予防効果があるため安心です。
ノミやダニなどにも効果がありますので、犬猫が出入りしているなら他の駆除薬と合わせて使用すると良いでしょう。
カーペットの下やベッドの隙間、サッシの間など「普段は掃除しにくいところ」にも撒けて便利です。
6つ目の方法としては、「シバンムシ駆除の専門業者に依頼する」方法です。
これが一番確実な駆除方法ではありますが、部屋によって1万円以上の費用がかかってきます。
しかし保証期間のある業者もありますので、効果は非常に期待できます。
確実な対策をしておきたいなら依頼するのも良いでしょう。
少なくとも、市販の薬剤を闇雲にばらまくよりかは、子供やペットがいて「殺虫剤の悪影響」を心配している家庭であれば良い方法です。
※市販品も「体には無害」との記載はありますが・・・
では駆除ができたら、
次は「シバンムシを繁殖させないための予防」をしておきましょう!
シバンムシの予防対策7選!
シバンムシを予防するには、以下の7つのポイントを抑えておきましょう!
乾燥植物を好むシバンムシですが、その植物が私たちにとっての食品とは限りません。
たとえば
- お土産でもらった木の置物
- プレゼントにかかっていた包装用のリボン
- 覆いとして使っている古いガーゼ
- 小豆の枕
- お手玉
などなど。
どれも良くある物ではありますが、これらが原因となることもあります。
原料が「綿・麻」などであれば十分にエサとなるのです。
もし長く取っておくものであれば、定期的に洗濯をしましょう。
天気の良い日の「天日干し」も効果的な方法です。
その際は、なるべく内部の温度を上げるために、黒い布で表面を覆って太陽光に当ててください。
布の中に卵を産まれてしまうと発見が遅れてしまいます。
幼虫は活発に行動し、周囲の布を食べて育っていきますので、古い布に「虫食いの跡」があればシバンムシを疑うべきなのです。
薬品を使うとサッシからの侵入を防ぐことができます。
サッシの隙間に挟まっている「ゴミ」や「枯れ葉」などを取り除き、液体クリーナーで掃除をします。
最後に粉末の駆除剤を撒いておきましょう。
また、網戸なども隙間がないか良く見ておきましょう。
シバンムシはゴマ粒大ですので、ゴマが通り抜けるところは通ってしまいます。
「普段掃除しないところ」こそ、見えないバリアを貼っておきましょう。
シバンムシの繁殖で数が増えると、布団類の中にも侵入してきます。
乾燥植物などない環境であっても、卵を産む可能性があることを覚えておきましょう。
カーペットの下であれば、上で挙げたように「粉末の薬剤」を撒くことで対策できます。
なお、バルサンのような “くん煙剤” を使う時は「普段動かさない布団・布類」をめくり、隙間を開けて使うと良いでしょう。
私たちの食べ物とはなっていなくても、気付かないうちに「食品由来の物」が周囲には溢れています。
たとえば「猫のトイレの砂」です。
猫が誤飲した場合に安全であるように、おからが原料となっている場合があります。
そのような「食品由来の砂」はシバンムシの好物です。
また、大きな荷物に使われる「緩衝材」も例外ではありません。
コーンスターチという「トウモロコシが原料となる食品」が使われている場合があるのです。
いつか使うからと取っておくのは、シバンムシの住処を増やしてしまう原因となります。
まめに整理整頓を行いましょう。
食品の対策は、ビニールのジッパー袋で保管せずにフードコンテナを使うのが一番です。
ガラス製のコンテナやジャーは、フタをしっかりしてさえいれば侵入の可能性は低いです。
選ぶ際は、
- フタも容器もガラス
- 容器がガラスでフタが缶製
であればしっかりと閉まりますので安心できます。
なお「プラスチックのフタ」は古くなると開きやすいので、しっかり閉まっているか確認しておきましょう。
ちなみに「常温で保存している食品」もすべてを透明なコンテナに入れておくと良いです。
こうすることで、どの食品がどのくらい残っているのかが分かり、「食べ忘れた物へのシバンムシの発生」を抑えられます。
整理整頓は「ダニ類」の対策にもなる!
シバンムシ対策には、やはり整理整頓をすることが大切なのです。
このような方法はシバンムシだけでなく、食品につくダニ類の対策にもなります。
もしこうしたストッカー保存が難しい場合は、「乾燥食品であっても冷蔵庫に入れておく」ことで効果的な対策ができます。
その際はしっかりとフタをし、ジッパー付きビニール袋などに入れて「湿気対策」をしてから冷蔵庫に入れましょう。
拭き掃除をする時は、アルコール製剤を使うのが良いです。
アルコール製剤を使用すると、ベタベタした汚れが取れやすくなるだけでなく、シバンムシのエサをしっかり減らすことができます。
さらにシバンムシのエサとなるようなものが落ちていても、アルコールに触れることで変質し、シバンムシは食べられなくなるのです。
これはシバンムシがアルコール製剤を嫌うためで、
- 変質したエサ
- ふき取った床
どちらにも一時的に近づけなくなるのです。
特にフローリングは、畳と違って「シバンムシが入り込めない」ように思えますが、目地(継ぎ目)がありますので、しっかりと拭き掃除をしましょう。
木製の食器棚なども、「ホコリやゴミが溜まりやすい四隅」をしっかりと拭くことが大切です。
扉のレール部分にもスプレーをひと吹きして、溜まったゴミを掻き出しておきましょう。
シバンムシは「ヒバ油」の香りが苦手とされています。
そのため、「ヒバ油を混ぜたスプレー」を普段からカーテンや壁にスプレーしておけば、シバンムシの予防となります。
ただし、良い香りがするアロマオイルの中には「シバンムシが好む種類」もあります。
したがって、下手に自分で選ぶよりも「一番確実に忌避効果がある」と言われるヒバ油を使うのが良いでしょう。
以上の7つの予防方法の中から、いくつかを取り入れれば効果的に予防出来ます。
では続いて
「シバンムシの卵と幼虫」について説明しておきましょう!
シバンムシの「卵」と「幼虫」!
シバンムシの卵や幼虫がどんなものか?どのあたりに産まれているのか?
もう少し詳しく説明しておきましょう!
シバンムシの「卵」
シバンムシは個体差もありますが、一度に70個以上の卵を生みます。
環境が過酷であれば50個ほどの場合もありますが、現代の家屋は「適度な湿度」で「気温も安定」しています。
そのため、家屋に入り込んだシバンムシにとっては「快適と言える環境」です。
もし「産卵できない環境」であれば産卵せずに、適した環境を探し続けて寿命が長くなります。
※成虫になってからの寿命は、通常10〜25日程度
しかし上で説明した方法であれば、成虫や卵もろとも駆除できます。
産卵に適した場所は?
では産卵されやすい場所はどこか?
産卵に適した環境は、上でも触れましたが主に「乾燥した植物・動物」の内部となります。
家庭では
- 畳の中
- ポプリの中
- 香辛料のビンの中
- 古い本の隙間
- 米びつの中
- ドライフラワーの中
- マルチパンで作られた飾りものの中
- お茶の袋の中
- 古い剥製の中
- 古い皮革の中
が挙げられます。
もちろんこれ以外にも、たくさんの物が「産卵場所の可能性」となり得ますので、注意しましょう。
シバンムシの幼虫はどんなの?
シバンムシの卵はわずか10日程度で孵化し、幼虫となります。
幼虫の体はとても強く、エサを食べるために活発に動き回ります。
幼虫の色は白く、カブトムシの幼虫を小さくしたような形で頭だけが茶色い色をしています。
この幼虫は「低温・低湿」への耐性が強いため、幼虫の姿で冬を越します。
そしてエサとなる
- 食品
- 布類
の中に穴を開けて入り込んでいき、幼虫の状態で成熟すると繭(まゆ)を作ってサナギとなります。
幼虫は歩いて移動するため長距離を歩くことはできませんが、「調味料やふりかけの穴」から入り込むことがあります。
もちろん、ビンやケースの中に大量のふりかけが入った状態では、中に幼虫がいるのどうかは分かりません。
底から透かして見て、始めて気付くケースが多いです。
このようにひとつのビンやケース内に幼虫が入っていた場合は、同じ棚のすべての食品に入り込んでいる可能性があります。
そして順調に成熟し繭を作ってサナギとなると、わずか7日程度で成虫へと成長します。
こうして成虫になると、その10日〜25日というわずかな寿命の間に、また交尾と産卵を行って増えていくことになります。
シバンムシが繁殖しやすい時期!
ついでに「繁殖しやすい時期」についても触れておきましょう。
結論から言うと、主に活動するのは夏で、特に5月〜10月の時期は活発に「繁殖活動」を行います。
しかし現在の日本では、一年の中で「シバンムシがいない時期」はありません。
なぜならシバンムシは一般的に寒い時期に動きが悪くなるのですが、実際は「暖かく気密性があり、落ち着いた環境」である家の中で増えるため、冬も簡単に越してしまいます。
寒くなりはじめる11月くらいには一旦数が減りますが、暖房を入れ始めると数は同じように増え始めます。
また、特にジンサンシバンムシの場合は冬期に強く、2月の「冷え込みが厳しい時期」であっても夏と同じ様に数を増やします。
では最後に、
「余談:なぜシバンムシと呼ばれるのか?」について触れておきましょう!
なぜシバンムシと呼ばれてるの?
シバンムシという名前には「死番虫」という字があてられています。
この字は「死の番をする」という意味があり少し怖い印象ですが、シバンムシの悪影響で人間が死んでしまうからではありません。
ヨーロッパに生息するシバンムシの成虫は、頭部を家の柱などの木材に打ち付けて「カチカチ」と音を出す習性があります。
これはオスとメスの間で呼び合うための音だとされていますが、この時計に似た音が「死神が死を待つ秒読みの時計の音」だとされ、死を待つ時計「デスウォッチ」の音と言われました。
そのため英名は「デスウォッチビートル」となり、日本名もそのような死を連想する名前となったのです。
他にも「死人の身体から沸いたから」という話も伝わっています。
実際に動物や昆虫の死がいから発生するため、標本を趣味としている家では発生に注意しなくてはなりません。
しかしシバンムシは寿命が短いながらも体は強く、「私たちや他の昆虫が食べて中毒を起こすような植物毒」なども平気で食べて繁殖してしまいます。
生命力が強く、自らの死はあまり関係ないのです。
このような食性も大繁殖の原因の一つとなっています。
さいごに!
シバンムシについて、分かりやすくまとめてみました。
シバンムシは直接人間を刺したりはしませんが、十分に害のある生物だという事が分かって頂けたかと思います。
まずはしっかりと繁殖場所をつきとめ、そして駆除・予防につとめましょう!
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