カツオブシムシ(幼虫・成虫・卵)のカンタン駆除対策12選!どこから湧くのか?
こんにちは。
山奥の実家で20年、多くの虫と暮らしてきたアキラです。
気づいたら服が食われてた!
そんな時に原因となる虫の一つが「カツオブシムシ」。
今回はそんな「憎き害虫」について、
- 「駆除」する方法6つ
- 「予防対策」する方法6つ
- 考えられる侵入ルート
をわかりやすく紹介しましょう!
- カツオブシムシは「幼虫」が害になる!
- 幼虫・成虫を駆除する6つの方法!
- 繁殖させないための6つの予防対策!
- どこから来る?侵入ルートは大きく3つ!
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カツオブシムシは「幼虫」が害になる!
カツオブシムシとは、
甲虫目 カブトムシ亜目 カツオブシムシ科
に属する昆虫を言います。
かなり大きなグループで見れば、カブトムシとも仲間と言うことですね。
そんな「カツオブシムシ」には、日本に分布しているだけでも20種類ほどが存在。
しかしその中でも、「衣類」や「生物標本」を食い荒らすことで、人間にとって「害虫」となっているのは、
- 「ヒメカツオブシムシ」の幼虫
- 「ヒメマルカツオブシムシ」の幼虫
の二種類です。
「ヒメカツオブシムシ」の幼虫は、赤褐色の身体をしており、計8回ほど脱皮を行います。
さらに「成熟した幼虫」に関しては、体長が10mm(1cm)前後まで成長します。
食性としては、
- 動物性の繊維(ウール・絹・カシミヤ・キャメル・アンゴラなど)
- 動物性の角質(動物や昆虫の標本・剥製など)
を食しますが、綿や麻のような「植物性繊維」は食べません。
ちなみに成虫になると、以下のような体長3.2〜4.8mmほどの姿になります。(幼虫より小さくなります)
「ヒメマルカツオブシムシ」の幼虫は、オレンジ〜くすんだ黄色の身体をしており、計6〜10回の脱皮を行います。
こちらの幼虫は、成熟すると4mmほどの大きさに成長します。
食性に関しては、「ヒメカツオブシムシの幼虫」とは微妙に異なり、
- 動物性の繊維(ウール・絹・カシミヤ・キャメル・アンゴラなど)
- 動物性の角質(動物や昆虫の標本・剥製など)
- 植物性の繊維(綿・麻・ジュートなど)
と言うことで、綿や麻までもを食い荒らします。
つまり、「ヒメマルカツオブシムシの幼虫」がタンスに潜んでいる場合は、かなり幅広いものが虫食いに遭ってしまう可能性があります。
ちなみに成虫になると、以下のような体長2.5〜3.0mmほどの姿になります。(幼虫より小さくなります)
2種類とも、そして幼虫・成虫・卵の駆除を!
食性は違えど、どちらの幼虫もしっかりと駆除すべきです。
成虫に関しては「花の蜜」や「花粉」が餌なので、直接的に害を及ぼすことはありません。
ただし成虫がいれば「卵を産まれている可能性」があります。
そのため、幼虫・成虫・卵を問わず、しっかりと駆除・予防対策することが大切です!
ちなみに、成虫が外に出ていかずに長く居座っている場合、それは中にいる「別の小さな昆虫の死骸」を食べている可能性があります。
この場合、衣類に「カツオブシムシ以外の害虫」も発生していると考え、速やかに衣類やタンスの掃除をしましょう!
カツオブシムシを駆除する7つの方法!!
ここでは、“発生してしまったカツオブシムシ” を「駆除する方法」を6つ紹介します。
その上で、後に説明する「繁殖させない予防方法」を実践して下さいね!
もし衣類の上などに幼虫を多数見かけて、無数に繁殖している可能性があるなら、熱で一気に殺してしまう方法があります。
これはカツオブシムシが65℃以上では生きられない身体であるため、「それ以上の高温環境を作って駆除してしまう」というものです。
一番簡単な方法は、高温乾燥機によって「衣類を一気に高温にさらして駆除する方法」です。
一般家庭の衣類乾燥機は、必ず温度を確認してください。
もし高温にならない場合は、コインランドリーの乾燥機が効果的です。
また、アイロンを衣類の一枚一枚に当てても効果がありますし、同じように「蒸気の出るスチームクリーナー」を当てても良いでしょう。
「洗えるもの」や「アイロン程度の高温に耐えられる衣類」であれば、どんなにたくさんの幼虫や成虫がいても、「高温+乾燥」で一網打尽にできます。
卵の駆除もできる、最も簡単で確実な方法です。
熱と同じように、カツオブシムシは水にも弱い生き物なので、もう一度洗濯してしまえば駆除することが可能です。
水で洗う方法でも、卵も幼虫も成虫もすべて駆除できます。
しかしすべての衣類を家庭で洗濯する場合は、「駆除できたもの」と「駆除前の衣類」とを一緒に置いてはいけません。
成虫や幼虫が移らないように管理し、すべて洗ってしまいましょう。
タンスやクローゼットの中専用の「衣類用防虫剤」を使用する方法です。
ドラッグストアやホームセンター、スーパーなどで販売されており、価格も安く800円くらいとなっていますので、入手はしやすいでしょう。
「衣類専用の薬剤」だと認知されているので最初に思いつく対策法ですが、「洗っていない衣類」や「ホコリだらけの環境」では効果はありません。
掃除や湿気対策など、根本的な対策をすべて行ってから使用することで、初めて予防効果を発揮する方法だと思ってください。
また、すぐに思いつく方法ではありますが、カツオブシムシを殺すのではなく「逃げていくだけの忌避効果」のほうが強い方法だということも認識しておきましょう。
衣類用防虫剤は、成虫や幼虫がすでに発生しているところに入れても、すぐ隣の引き出しに逃げるだけで意味がありません。
カツオブシムシたちは「防虫剤の効果」がなくなれば、また戻ってきてしまうのです。
最近ではカツオブシムシに「薬剤耐性」も出てきているため、確実な方法とは言えないのが現状です。
防虫剤で安心せず、他の確実な対策方法も合わせて行いましょう。
ゴキブリなど、他の「害虫駆除方法」と同じように、薬剤を使用したくん煙剤を焚く方法です。
くん煙剤とは、代表的な商品名で言うと「バルサン」のことです。
不快害虫用のもので効果はありますが、煙がすべての衣類に当たるようにしなければならず、煙が届かないうちに逃げられてしまう可能性が大きいのが難点です。
そもそも煙が簡単に届くような「通気性の良い場所」には発生しません。
カツオブシムシは通気性が悪いところを好みます。
通気性の悪いところには煙も届かないため、まずは
- 通気性を良くする
- 衣類をしまいっぱなしにしない
という基本的な対策法を行いましょう。
その上で使用する分には問題ありません。
ちなみに「一戸建て」には煙タイプがオススメです。
マンションの場合は「煙がやや少ない水タイプ」、もしくは「煙のでない霧タイプ」が良いでしょう。
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>>バルサン7種類を使った効果比較がヤバイ…!使い方・放置時間を語る
燻煙剤と同じように薬剤で駆除する方法です。
「ピレスロイド系成分」が含まれた殺虫スプレーは、カツオブシムシにも効果があります。
しかしこの方法もくん煙剤と同様に、成虫や幼虫に直接噴射できなければ意味がありません。
結果的に衣類をすべて出さなければならないため、手間のかかる方法とも言えます。
また殺虫剤を吹きかけた衣類は洗うべきなので、「最初から水洗いで駆除してしまえば良い」とも言えます。
ライトトラップとは、「光でおびき寄せた害虫」を電撃で駆除する装置(罠)です。
成虫は羽化して2〜3週間くらい経つと、明るい外に向かって飛んで行き、キク科の花を探しに行く習性があります。
これはカツオブシムシに走光性(光に引き寄せられる習慣)があるためですが、この習性を逆手に取ります。
ライトトラップを使うときは、衣類をすべて出すか、引き出し類を開けた状態で、
- クローゼット(ウォークインなど)の中
- 部屋の中
のどちらかに仕掛けます。
もちろんライトトラップが目立たつ必要があるため、部屋の中やクローゼットは暗くして、光が目立つようにします。
ライトの中に入れば昆虫は死んでしまいますので、あとはうまく引っ掛かるように放置しておきます。
こうしたライトトラップはインターネットなどで購入でき、2000円程度から販売されていますが、効果の高いものは1万円以上するなど少々高価になります。
また、この方法では成虫は駆除できますが、
- 幼虫
- 卵
- 羽化したてで走光性の弱い成虫
には効果がありませんので、数か月間は付け続けなければ成虫の数は減らせません。
ちなみにUSBで充電できる以下のタイプは、キャンプなどでも持ち運べるため非常に便利でオススメです。(アマゾン評価も高いです)
カツオブシムシを寄せ付けない予防・対策6選!
駆除が終わったら、次は
- カツオブシムシを寄せ付けない方法
- カツオブシムシの繁殖を予防する方法
に移りましょう!
洗うことで、成虫・幼虫・卵のすべてが駆除できると説明しました。
しかし、そもそも「汚れが付いた状態で、洗わずに片付けてしまう」と、特に「汚れ部分」を集中して食われてしまいます。
駆除のためだけでなく、そもそも「食わせない」ためにも必ず事前に洗ってからタンスに片付けましょう。
なお、「一度外で着た服」には成虫が付いている可能性もあり危険です。
再度着る服は「再度着る服専用の置き場」に置けば安心ですから、洗った物とは「置き場」を別にしましょう。
カツオブシムシは多湿を好むため、衣類がある場所は風通りを良くしましょう。
しばらくタンスやクローゼットに入れっぱなしの服は、天気の良い日に「虫干し」をしてください。
そして、定期的に「引き出し」「クローゼット」をあけて整理するのも良い方法です。
整理のために、一度すべての引き出しを開けて空気の入れ替えをすれば、通気性も良くなります。
引き出しなどは締め切っていると、知らず知らずのうちに「幼虫のオアシス」になってしまいます。
窓を開けても多湿が解消されないなら、出掛けている最中などに「ドライモード」でエアコンを回しておくと良いでしょう。
夏場であれば、エアコンをつけている時にクローゼットを開けておくだけなので簡単です。
また、「除湿剤」はタンスやクローゼット以外でも
- 冷蔵庫の中
- 靴箱
など色々使えますので、買っておいても損はありませんよ。
カツオブシムシは「鳥の巣」で繁殖することがあるため、そこから成虫がやってきて、家に入り込んだり洗濯物についたりすることがあります。
自宅の軒先や庭に「鳥の巣」がある場合は、巣の撤去を検討しましょう。
カツオブシムシの好物は「衣類の繊維」だけではなく、
- ホコリ
- 糸くず
- 毛髪
- ペットの毛
なども含まれますので、これらをとにかく一度きれいに掃除しましょう。
引き出しの中、クローゼットの隅なども徹底してキレイに除去してください。
特にに四隅やカーペットには溜まりやすいので注意し、掃除機をかけた後にコロコロテ−プを掛けるなどして、徹底した掃除をしましょう。
高級な生地でできた衣類や保管方法が難しい衣類は、アイロンや水洗い、乾熱が難しい場合もあります。
もしそうであれば、一度キレイにしてからすぐに「圧縮袋」に入れて、しっかり保存することが大切です。
クリーニングから戻ってきたものは、すぐにビニールをはがして圧縮袋に入れましょう。
ちなみに圧縮袋の中には「防虫剤」は入れません!
(空気がないと成分が行き渡らず、意味がないからです)
天然成分である「防虫菊」は害虫予防に効果的ですが、カツオブシムシへの忌避効果も認められています。
防虫菊は食品に使用する事も可能で、人体に安全な成分です。
そして1か月は防虫効果が残留しますので、徹底的な掃除のあとにスプレーを撒いておくと良いでしょう。
さらに定期的に撒いておけば、効果も持続します。
カツオブシムシはどこから湧いてるの?
「虫に食われてるけど、いつどこから湧き出したの?」と疑問に思いませんか?
当たり前ですが、「衣類から急に虫が沸く」ことはなく、外部から侵入して衣類に付着しています。
侵入するタイミングとしては、主に3つ考えられます!
カツオブシムシは「白い色」に寄って来ると言われています。
これはカツオブシムシが好む「キク科の花の色」に似ているためです。
白い服を着ていると知らないうちに体に止まっていて、気付かずに室内に持ちこんでしまっている可能性があります。
家の外で目視で確認しても確実ではありませんので、持ち込んでしまっている可能性を考えましょう。
服と同じように、白いタオルや衣類が干してあると、それを目的に飛んでくる習性があります。
洗濯物はきちんと払ってから取り込まなければ、成虫を持ち込んでしまうのです。
とにかく気を付け、しっかり確認してから取り込みましょう。
カツオブシムシの大好きな「キク科植物」を家に持ち込む時に、一緒に入り込む可能性があります。
キク科植物は大変多く、フラワーアレンジメントや花束にされるものもたくさんあります。
たとえばですが、
- マーガレット
- ガーベラ
- コスモス
- ヒマワリ
などなど、人気の花が多くあります。
家に飾ろうと庭で摘んだり、フラワーガーデンなどで購入した「室外の植木鉢」によって持ち込む可能性が高いのです。
またキク科の植物は自然下にも多く、成虫は身近にいると思って間違いありません。
花を持ち込む時は、一度可能な範囲で水に浸けておくと効果的です。
カツオブシムシの「産卵」から「成虫」までの進化について!
カツオブシムシの成虫は、30個以上もの卵を産み、中には50個近い場合もあります。
生命力がとにかく強く、卵には薬剤は効きません。
産卵時期は3月〜4月となり、おおよそ2〜3週間で孵化します。
孵化後は一年間「幼虫」!
孵化した後の一年弱は幼虫のままで過ごします。
幼虫期間は300日程度ありますが、この間に衣類はずっと食われ続けています。
幼虫期間が長く、卵の数も多いため、一度の産卵でも被害は大きいものになります。
春にはサナギに、そして成虫へ
翌年の春に蛹(さなぎ)になります。そして初夏までには成虫となるのです。
さらに成虫となってからは、10日程度で産卵を始めます。
成虫になってから産卵までがとても速いため、「成虫がいたら卵もある」と思うことが対策では大事です。
成虫は飛び立つが…
成虫は4月以降〜7月までには飛び立つため、姿を見かけなくなります。
このため駆除できたと勘違いして、対策をしなくなるケースが多々あります。
しかし幼虫は「暖かい部屋」であれば季節を関係なく一年中いるとも言われていますので、厳密には時期はアテにならないと思って対策をしましょう。
卵と幼虫の駆除は…?
駆除については上で説明のとおりですが、特に卵には「薬剤への耐性」があります。
そのため、卵・幼虫ともに一番確実なのは
- 熱による駆除
- 水による駆除
となります。
卵は非常に小さく目で確認することができませんので、「成虫がいれば卵がある」前提で駆除を行いましょう。
さいごに!
カツオブシムシの「駆除」と「予防対策」を計12種類紹介しました!
「水と熱での駆除」が一番手っ取り早いですが、その後寄り付かないための「予防」もしっかりと行って下さいね!
大切な衣類を守るため、定期的な風通しを心がけましょう。
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