玉ねぎの栄養成分と効果・効能!食べすぎは体臭・おなら・下痢・口臭の原因?

玉ねぎの栄養成分と効果・効能!食べすぎは体臭・おなら・下痢・口臭の原因?

TVでも「健康に良い食材」として紹介される玉ねぎ。

 

しかし、

 

実際にどんな栄養が含まれているのか?

食べすぎるとどうなるのか?

 

まで知っている人は少ないでしょう。

 

このページでは、そんな玉ねぎの栄養や食べ過ぎによるデメリットをどこよりもわかりやすく説明していきます。

 

目次
  • 玉ねぎの栄養成分期待される効果
  • 玉ねぎを食べ過ぎるとどうなるの?!
  • 玉ねぎで体臭・おなら・口臭がきつくなる理由は?!

 

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>>玉ねぎの保存方法と賞味期限・消費期限(日持ち)、腐るとどうなる?&切り方(乱切り・輪切り・角切り・みじん切り・千切り)の紹介!

 

 

 

玉ねぎの栄養・成分と期待される効果!

近年健康に良いとブームになっている玉ねぎですが、意外にも

 

  • ビタミン類
  • ミネラル

 

は、他の緑黄色野菜などと比べて決して多いとは言えません
(ただしもちろん、注目されるべき成分も含まれています)

 

ミネラルで言えば、唯一他の野菜より多めに含まれているのが

 

カリウム

 

です。

 

カリウムは、ナトリウム(塩の元素)の排泄を促す作用があるので、高血圧などの人にはオススメの成分です。

 

一方で注目を集めている成分が

 

  1. ケルセチン(ポリフェノールの一種)
  2. 硫化アリル(硫黄化合物で玉ねぎの臭いや辛味の成分)

 

です。

 

最近流行りの

 

  • 「血液サラサラ」効果
  • 「ダイエット」効果

 

は、この二つの成分が主に作用していると言われています。

 

では、それぞれの成分の概要と、期待される効果について見ていきましょう。

 

 

1.ケルセチン

ポリフェノールの一種で強い抗酸化力があります。

 

また血管を丈夫にし、血流を改善する効果があるので、生活習慣病(高血圧、動脈硬化症など)の予防に役立つとされています。

 

さらに、悪玉コレステロールを減らす作用があり、脂肪の吸収を抑制する効果もあるので、ダイエットに良いとされているのです。

 

 

2.硫化アリル

硫黄化合物の一種で、生の玉ねぎの辛味や刺激成分、または臭いの主成分となります。

 

刺激成分として有名な「アリシン」は、玉ねぎを切る時に硫化アリルが刺激を受けて変異する物質です。

 

硫化アリルはさらに詳しく分けると

 

  • アリイン(ニラ、ニンニクなど)
  • 硫化プロピル(ネギ類など)

 

という種類に分類され、玉ねぎに含まれている硫化アリルは「硫化プロピル」に属しています。

 

ニンニクと玉ねぎを比べると、どちらも刺激臭があり目にシミますが、臭いの種類は若干違っています。

 

ところがネギ類はだいたい同じような刺激臭がします。

 

このことからわかるように、長ネギや玉ねぎに含まれているのは「硫化プロピル」なのです。

 

では、具体的にこの硫化アリル(硫化プロピル)の働きについて説明しましょう。

 

この成分にはケルセチン以上に「血液サラサラ」効果があります

 

血液がサラサラになると

 

  • 血圧が下がる
  • 虚血性疾患(脳梗塞、心筋梗塞、狭心症など)の予防
  • 動脈硬化の予防

 

などに高い効果を発揮すると言われています。

 

さらに、「血液中の余分な糖質や脂質を減らす作用」も確認されていて

 

  • 糖尿病の予防、改善効果
  • 中性脂肪を下げる効果

 

なども期待されているのです。

 

加えてビタミンB1(若返りのビタミンと呼ばれており、玉ねぎにも含まれています)の吸収を助ける効果もあります。

 

そのため、ビタミンB1を豊富に含む豚肉と一緒に摂ると、その効果として知られている

 

  • 疲労回復や食欲増進
  • 不眠解消
  • イライラの解消

 

など、「女性の更年期障害」や「うつ」の改善にも期待が寄せられているのです。

 

なお、玉ねぎを熱すると出てくる甘さの正体は

 

「オリゴ糖」と、硫化プロピルが熱で変質した「セパエン」という物質によるもの

 

です。

 

特に「オリゴ糖」は小腸では消化されずに大腸まで届き、善玉菌のエサになる貴重な成分として知られています。

 

加えて食物繊維も豊富に含まれているので

 

慢性便秘の改善

 

にも効果があります。

 

 

 

このように、たとえビタミンやミネラルが少なくとも、日々の健康にとって欠かせない重要な食材であることは間違いありません。

 

ただし食べすぎには注意です。

 

次は「玉ねぎを食べ過ぎるとどうなるのか?」という点を説明します。

 

 

玉ねぎを食べ過ぎるとどうなるのか?!

上で説明したように、「血液がサラサラになる」と報道されて以来、人気が上がっている玉ねぎですが、食べ過ぎるとどうなるのでしょう?

 

生の玉ねぎを切ると涙が出てきますが、これは玉ねぎに含まれている「アリシン」という辛味成分の刺激によるものです。

 

辛味成分は適度に摂取するには健康上とても良いのですが、刺激が強いため取りすぎると却って体調を崩す可能性があります

 

玉ねぎの過剰摂取で気をつけなければならないのは、まずは「消化器症状」です。

 

主なものとして

 

  • 下痢
  • 吐き気
  • 胃もたれ
  • 胸焼け

 

などが挙げられます。

 

これは辛味成分が胃腸に負担をかけることで、食べたときに胃酸過多の状態になることで起こる症状です。

 

そのほかには

 

  • 血圧低下
  • 貧血

 

などもあります。

 

これらは、血液をサラサラにする作用が過剰となり「溶血」を起こしやすいとされており、食べ過ぎると玉ねぎの刺激成分によって「赤血球細胞が壊されるリスクがある」ことを示しています。

 

 

では、どれくらいが適量なの?

成人が玉ねぎを毎日食べるとすると、一日の適量は1/4個程度、子供ならその半分程度にしておくのが良いでしょう。

 

4人家族なら、中〜大程度の大きさの玉ねぎ一個が一日の適量と考えておけば良いと思います。

 

その代わり、何にでも使える食材なので毎日少量でも食べることを心がけましょう。

 

ちなみに十分に加熱した玉ねぎの場合は、熱で刺激成分が分解されるので、この2〜3倍量を食べても問題ありません

 

カレーや肉じゃがには欠かせない素材ですので、時間をかける煮込み料理のときはたっぷりめに入れても良いでしょう。

 

 

 

生で食べることよりは炒めて食べることが多いので、一般的には食べる量はあまり気にしすぎる必要はありません。

 

なお、生で食べるときは下痢などに気をつけましょう。

 

それ以外にも、玉ねぎは

 

  • 口臭
  • 体臭
  • オナラ

 

をクサくするため、その点も注意が必要です。

 

詳しくは次に説明します。

 

 

玉ねぎでオナラや口臭、体臭が臭くなる理由とは?!

玉ねぎは少量を毎日食べるのが理想的ですが、食べ過ぎると「胃腸に負担をかける」以外にも困った事態が生じます。

 

それは

 

  • 口臭や体臭が強くなる
  • おならが臭くなる

 

ということです。

 

これは先ほど紹介した臭い成分である「硫化アリル」と、「オリゴ糖」「食物繊維」の働きによるものです。

 

体臭や口臭が臭くなるのは、硫化アリルがそのまま配合されている「生の状態」で食べすぎると起こりやすくなります

 

硫化アリルは水溶性の成分なので、吸収されると血液に溶け、汗などの体液と一緒に分泌され体臭のもとになります。

 

また食後は完全に消化されるまでは、吐く息に硫化アリルの臭いが混じるので、不快な口臭となります。

 

一方で「オリゴ糖」や「食物繊維」は腸の働きを活発にするので、摂取しすぎるとお腹がユルくなり、おならの回数が増えます。

 

そこに生の玉ねぎに含まれる硫化アリルの臭いが混ざることで、おならが臭くなるのです。

 

 

加熱すれば大丈夫!

十分に加熱した玉ねぎの場合は、硫化アリルは熱で変異して

 

「セパエン」

 

という甘味成分になります。

 

この状態であればそれほど臭いは強くないので、毎日食べるときは生での食用は少量にして、あとは十分加熱した状態で食べると良いでしょう。

 

よく加熱して飴色になった玉ねぎは、糖質が気になる人のお砂糖の代わりに使うことができます。

 

ペースト状にして作り置きしておけば、糖尿病の方への料理にも使用できる甘味料になるので、工夫をして少しずつでも食べるようにしてください。

 

お砂糖よりは甘味が自然でしつこくないので、さっぱりとした上品な料理に仕上がります。

 

 

 

さいごに!

いかがでしたでしょうか?

 

総合的に見てみると「熱して食べる」のが、食べすぎによる胃腸への負担減や、口臭・体臭の防止にも繋がります。

 

血液サラサラ効果のように健康に良い点がたくさんありますが、注意点がある事も認識しておきましょう。

 

最後に、玉ねぎについては、「玉ねぎの保存方法と賞味期限・消費期限、腐るとどうなる?&色んな切り方の紹介!」もあわせて参考にしてみてください。

 

なお「新玉ねぎ」との違い等については、新玉ねぎとは?保存方法や栄養・効果効能、水にさらすのは必要?収穫時期は春か秋?でまとめています!

 


 

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