大根の下茹で方法と茹で時間、部位(上下)の使い分け!からい場合の対処法もまとめてみた!
非常に使い勝手の良い食材、それが「大根」です。
しかしこの大根、使う部位によっては辛味が強いため、部位ごとの使い分けも大切です。
そんな大根の下茹で方法や部位の使い分けについて、どこよりもわかりやすく説明していきます。
〜目次〜
- 大根の下茹で方法と茹で時間
- 大根の部位(上・中・下)の使い分け方!
- 辛い場合はこれで解決!!
大根の下茹で方法や時間!
大根は古くから私たち日本人の食卓には欠かせない食材ですが、調理時にはちょっとした工夫をするとさらに美味しく頂けます。
そのちょっとした工夫が「下茹で」です。
大根はそのままでは繊維質が多く、なかなか味が染み込みません。
そこで下茹でをすることで大根の細胞壁を壊し、味を染み込みやすくさせるのと同時に、灰汁やエグミをとってさらに美味しく食べられるようにするのです。
しかし、「下茹で」ってどうしたら良いのでしょう?
このパートでは大根をさらに美味しくする「下茹で」の方法・時間について説明していきましょう。
なお、下茹でが必要な大根の調理方法としては、厚めの輪切りにして
- おでん
- 風呂吹き大根
- ブリ大根
などの煮物や鍋物に利用するケースを前提としておきます。
(おそらくこの用途がほとんどだと思われますので)
さて、では下茹で方法の説明に入りますが、まず下茹でにする前に「下ごしらえ」をします。
大根の下ごしらえ方法
@まずは調理に必要な大きさに切ります。
A皮は厚めにむきましょう
⇒こうすることで大根の皮付近の筋っぽさがなくなりさらに柔らかく美味しく食べることができます。
B面取りをします
⇒面取りとは切り口の角を落とすことで煮崩れしにくくする下ごしらえです。
Cさらに断面に十字の隠し包丁を入れます
⇒これで煮汁の染み込みが段違いになります。
D下ごしらえが済んだ大根を深めの鍋に並べて水を入れます
大根の下茹で方法!
下茹では水から茹でることで灰汁やエグミが綺麗に取り除けます。
この時、調理後の仕上がりによって次のものを加えるとさらに良いでしょう
柔らかく滑らかな舌触りにしたい時
米のとぎ汁もしくは小麦粉か片栗粉を、大さじ1程度入れます。
表面にトロミがついて舌触りが滑らかになり、煮汁が絡みやすくなります。
また、大根にはデンプンを分解して糖質にする「消化酵素」が含まれているので、大根全体に甘みがつきます。
スッとお箸が入る絶妙の固さに仕上げたい時
この場合は、「大根おろし」を加えると良いです。
大根に含まれる消化酵素の働きで、大根の表面が柔らかくなり芯の方にはしっかりとした食感が残ります。
水から茹でて沸騰してきたら、白い泡のようなものが出てきます。
これが灰汁ですので、灰汁をとりのぞきながら火を弱火にして灰汁が出なくなるまでコトコトと煮ていきます。
菜箸や串を刺してスッと入っていくぐらいの柔らかさになれば、下茹で終了です。
下茹での時間は、大根の厚さにもよりますがおおよそ15分ほどでしょう。
下茹でした大根を煮る時は、煮汁が冷たい段階から、下茹で直後の暖かい大根を入れると温度差で大根側に煮汁が染み込みやすくなります。
また、ブリ大根のように灰汁が出やすい魚と一緒に煮る時は、予めブリに熱湯をかけて表面の灰汁をとるなどの工夫をしておきましょう。
下茹での時間を短縮するには?
調理サイズに切って下ごしらえした大根を予め「冷凍」しておくと、細胞壁が壊れて長時間下茹でしたのと同じ効果が得られます。
これなら下茹では最初の灰汁が取り除ければそれで大丈夫です。
もともと細胞壁が壊れているので、仕上がりも柔らかく味も染み込みやすくなっています。
では続いて、
「大根の部位(上・中・下)の特徴と使い分け」について説明します。
大根を部位によって使い分けよう!
大根は
- 葉
- 根っこの部分
に分けられます。
それぞれの使い方について説明していきましょう。
葉の部分はどうする?
葉の部分は収穫後すぐにしおれてしまうので、通常スーパーでは葉の部分を落とした状態で売られています。
しかし、大根の葉っぱはミネラルなどの栄養素が豊富に含まれているので、葉付きの大根を買った時は、是非葉っぱも一緒に食べるようにしましょう。
葉付き大根を購入した場合は、すぐに葉の部分を切り落とし、
- 葉っぱだけを保存用パックなどに入れて冷凍保存する
- その場ですぐ調理する
のどちらかににしましょう。
新鮮なものだと生でも食せます。
しかし傷みやすいので、細かく刻んで炒め物やおひたしにして食べるのも良いでしょう。
冷凍保存する時は、一度湯がいてから冷凍すると1週間ほどは日持ちします。
根っこの部分の使い分け!
根っこの部分は3等分して
- 下の方(先端部)
- 中央
- 上の方(葉に近い部分)
に分けることができます。
味は先端部に行くほど辛味が強くなり、上の方ほど甘みが強くなります。
それでは、部位別にどのように調理したら美味しくいただけるかを見ていきましょう。
下の部分(先端部)の特徴・使い方
辛味が強く繊維質が豊富です。
ただし水分が上の方に比べると少ないので、お味噌汁の具材や漬物などにするのがオススメです。
焼き魚の付け合せや薬味としての「辛い大根おろし」が欲しい場合は、下の部分を使うと良いでしょう。
中央の部分
水分が最も多く、辛味が少ない上に型崩れしにくいので、煮物や鍋物の具材に使うのがオススメです。
上の部分(葉に近い部分)
甘みが強く灰汁やエグミが少ないので、生で食べるサラダなどに向いています。
短冊や千切りにして水にさらし、(あるいは軽く下ゆでして)そのままサラダとして食べたり、酢味噌和えやポン酢和えにするのがオススメです。
また軽く下茹でしたものに
- 柚子胡椒や肉味噌
- 蕗味噌
などを和えて「田楽」のようして食べても美味しく頂けます。
甘みの強い大根おろしをお好みの場合は、上の部分を使うと良いでしょう。
次は「からいのが苦手」な方のために、「大根がからい場合の対策!」について説明します。
大根が辛かった場合の対処法!
大根には様々な調理方法があります。
どれも美味しく、日本人には欠かせない調理方法ですが、特にお茶の間に登場する頻度が高い調理法が「大根おろし」ではないでしょうか?
ところがこの大根おろしは時々、「辛すぎて食べられない」という人もいます。
大根は先端部分が辛く、葉っぱに近い方が甘みが増します。
だから大根おろしにする時は、辛いのが苦手な人は葉っぱに近い部位を使うというのが一番簡単な解決方法です。
それでもやっぱり「辛い」と感じる時がありますので、今回は「辛い大根」の対処法をお教えしましょう。
そもそもなぜ「辛い」の?
大根おろしが辛くなるのは、大根に含まれている「イソチオシアネート」という成分のためです。
しかしこの辛味成分は、収穫された大根そのものに含まれているわけではありません。
これは大根に含まれている「アリル化合物」が
- 切る
- おろす
などの刺激を加えることで、変質してできる物質です。
つまり、大根おろしにすると「イソチオシアネート」が大量に発生してしまうのです。
しかし、この辛味成分は非常に体に良いことが知られています。
主な薬効としては
- 抗炎症作用(大根のおろし汁でうがいをすると風邪をひかないと言われています)
- 制ガン作用
- 消化促進
- 二日酔い予防
などが挙げられます。
そのため、本来ならば大根のおろし汁は捨てないで有効活用するようにするべきです。
とは言っても、やはり辛いのが苦手な人からすると、「大量に発生したイソチオシアネートで辛くなってしまった大根おろし」は食べにくいものです。
辛い大根おろしを美味しく変身させる!
では、この大根おろしを全く別もののように美味しいものにするにはどうすればいいのでしょうか?
それはちょっとした工夫だけで大丈夫なので、是非試してみてください。
対策@:ゆっくりとすりおろす
イソチオシアネートは刺激によって生じる辛味成分なので、ゆっくりと円を描くようにすることで生成が抑えられます。
これが最も基本かつ確実で簡単な辛味抑制対策になります。
対策A:大根おろしに味の素をかける
え?と思う人もいるかもしれませんが、一度試してみてください。
ほんの一つまみ「味の素」をふりかけるだけで、辛かった大根おろしが嘘のように食べやすくなります。
しかし、かけすぎると味が大分変わってしまうので要注意です。
対策B:大根おろしをレンジで温める
すでにすりおろしてしまった大根おろしが辛すぎると感じた時は、電子レンジで温めてみましょう。
目安としては500Wの電子レンジで大根おろし200gなら2分程度です。
対策C:おろしてから少し時間をおく
イソチオシアネートはすりおろした直後が一番含有量が多く、時間の経過とともに少なくなっていきます。
辛いのが苦手な人は、すりおろしてから30分以上経過した大根おろしを使うと食べやすくなります。
こちらも目安ですが、イソチオシアネートは30分で大体半分になると言われています。
逆に辛いのがお好みの場合は、すりおろしてすぐに食べるとよいということになります。
さいごに!
いかがでしたでしょうか?
大根に関する記事は他にもあるため、ぜひ合わせてチェックしてみてください。
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