ロマネスコの食べ方・切り方や栽培方法!栄養や味はカリフラワーと似てる?
日本ではまだまだマイナーな食べ物の「ロマネスコ」。
ですが近年、「見栄えが華やかになる」ということで注目を浴び始めています。
そんなロマネスコについて
「どうやって食べたら良いの?」
「栄養や味はどうなの?」
といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
このページでは、そんな「ロマネスコのアレコレ」をどこよりもわかりやすく説明していきます。
〜目次〜
- ロマネスコとは?!どんな味がするの!?
- ロマネスコの切り方や食べ方!
- どんな栄養があるのか?!
- ロマネスコを栽培してみよう!
ロマネスコとは?!どんな味がするの!?
そのユニークな見た目から、近年話題となっている野菜が「ロマネスコ」です。
あまり耳慣れないネーミングですが、ちょっと響きが豪華な感じがしませんか?
ロマネスコとは、カリフラワーの仲間であり、ローマ(イタリア)原産の野菜と言われています。
ちなみにロマネスコはイタリア語で「ローマ」のという意味です。
一説によれば、「ブロッコリーとカリフラワーを掛け合わせて作られた」という説があります。
しかしロマネスコ自体、イタリアでは伝統的な野菜ですし、カリフラワーはブロッコリーの突然変異でできた野菜なので、この説については信ぴょう性が低いとされています。
日本では珊瑚礁(さんごしょう)とよくにた見た目から、そのまま「珊瑚礁」と呼ばれることもあります。
ぱっと見は、仏像などに見られる螺髪(らほつ)がびっしりと生えているような感じです。
見た目どおり歯ごたえのしっかりとしたお野菜で、軽く茹でてサラダに添えると一気に見た目が華やかな印象になります。
茹で過ぎると美味しくないので、少し歯ごたえが残る程度に軽く塩茹でしてサラダとして食べるのが一般的です。
しかしヨーロッパでは、ブロッコリーのようにパスタやスープの具材としても広く用いられています。
非常にユニークなルックスが話題ですが、食べる花の部分の細い突起が螺旋を描いている様は、仲間であるカリフラワーの花の部分にもしっかりと見受けられるので、注意してみてみると面白いと思います。
なお、ロマネスコが「ブロッコリーとカリフラワーを掛け合わせた野菜」と言われる理由の一つは、その「色合い」から来ていると思われます。
カリフラワーのオフホワイト、ブロッコリーの鮮やかな濃い緑に対し、ロマネスコはその中間とも言えるライトグリーンをしています。
また食感はカリフラワー、味はブロッコリーに似ていることから、様々な面でブロッコリーとカリフラワーの中間的な存在になっています。
日本では、近年ようやく栽培が始まったばかりでまだまだ流通量が少ないのですが、そのユニークな見た目から人気が上昇中で、スーパーなどでもポツポツと見かけるようになりました。
ロマネスコの切り方や食べ方について!
ロマネスコの醍醐味はその食感にあると言っても良いでしょう。
少し固めでコリコリとした食感は、見た目と相まってとても楽しい気分にしてくれます。
したがってあまり火を通しすぎるのはお勧めしませんが、サラダ以外にも色々な食べ方があるので、このパートでは「ロマネスコの調理法」などについて説明していきましょう。
ではまずは、一番基本的な「サラダ」に使う際の茹で方からです。
ロマネスコの切り方・茹で方
まずは、周囲についている葉っぱを全て綺麗に切り落とします。
次に、中心の太い茎の根本に包丁を入れて根を取り払います。
下の方から花蕾をつぶさないように、適当な大きさに房を切り離していきます。
この時、頂点付近の房は手で切り離した方が綺麗な形が維持できます。
あとは、深めの鍋に大さじ1〜2の塩を入れて沸騰させ、そこに小房に分けたロマネスコを入れて1分30秒から3分ほど茹でます。
茹で時間は特に決まっていませんが、好みの硬さになるまで茹でましょう。
良いタイミングでザルにあげてそのまま冷やします。
この時色止めしようとして冷水にさらすのは却って食感を損ねるので、放置して冷やすようにします。
粗熱が取れたらサラダ用の具材として利用できます。
あとはお皿に盛り付けて、好みのドレッシングをかけていただきましょう。
サラダ以外にも使える!ロマネスコの活用法!
とても美しい螺旋模様をもつ野菜ですので、洋食には積極的に活用したい食材です。
本場のヨーロッパの方では
- パスタ
- スープ
- マカロニ料理(グラタンなど)
- ステーキの付け合わせ
- グラッセ(甘く煮る調理法)
- 魚介類と一緒に炒める
などにして楽しんでいます。
味は日本でもおなじみのブロッコリーとよく似ているので、あなたの工夫次第では無限にアレンジができるのではないでしょうか?
筆者の場合はシンプルに塩茹でしてマヨネーズをつけて食べるか、ペペロンチーネの彩りとして使うのが好きです!
では続いて
「ロマネスコの栄養と効能」について説明しましょう。
ロマネスコの栄養と効能!
ロマネスコ1株(およそ100g)中に含まれている栄養素とカロリーは以下のとおりです。
- カロリー:23.5kcal
- タンパク質:1.88g
- 炭水化物:3.9g
- 脂質:0.19g
- 食物繊維:2.0g
- ビタミンC:56mg
- その他:ミネラル、アミノ酸など
になります。
同じような見た目、食感、味のブロッコリーと比べるとビタミンCの含有量では負けていますが、それでも十分な量が含まれているといえるでしょう。
ビタミンCには
- 抗酸化作用
⇒活性酸素の除去
- コラーゲンを生成する作用
⇒美肌効果
- 骨粗鬆症の予防作用
⇒老化防止、ロコモティブシンドロームの予防
- 血管を丈夫にする作用
⇒生活習慣病の予防
- 抗ストレス作用
⇒うつ病や更年期障害などの予防、改善
- 免疫力を強化する作用
などが確認されています。
これだけの薬効を持つ「ビタミンC」がたっぷりと含まれているお野菜がロマネスコなので、サラダなどにして見た目にも美味しくいただきましょう。
また食物繊維も豊富なので、便秘がちな女性にはとても嬉しい野菜と言えます。
ロマネスコの栽培方法!
まるで彫刻を見ているかのような「美しい幾何学的な螺旋構造」を持つロマネスコですが、近年では家庭菜園で楽しまれている愛好家が増えています。
そこでここではロマネスコの栽培方法について説明していきましょう。
この野菜を育てるコツとしては
- 有機物をたくさん含んだ土で育てる
- 虫がつきやすいので害虫対策をしっかりと立てる(アブラナ科の植物なのでアブラムシなどがつきやすいという特徴があります)
の2点です。
培養土にはたっぷりの堆肥と肥料を植え付ける土に混ぜ込んでおきましょう。
またアブラナ科の植物は連作障害を起こしやすいので、過去にアブラナ科の植物(レタス、キャベツ、ブロッコリーなど)を育てた土は使わないようにします。
ロマネスコの発芽適温は15℃〜20℃なので5月中旬から7月が種まきの適期です。
育苗ポットで発芽させてから、プランターや地面に植え替えると丈夫な株に育ちます。
栽培時のポイントは?
まずは栽培時のポイントをまとめてみました。
- 赤玉土(小粒)など種まき用の土を育苗ポットに入れる
- 中心に指で1cmほどの深さのくぼみを作る
- くぼみの中に種を5〜6粒入れる
- うっすらと土をかぶせ、たっぷりの水やりを行う
- 土が乾燥しなように新聞紙や不織布で表面を覆い、適宜水をやりながら管理する
- 発芽したら土の表面が乾いてから水をやるように切り替える
- 本葉が3〜5枚生えてきたら鉢やプランター、または地面に植え替える
苗植えの時期と、やり方について
苗植えの適期は8月〜9月にかけてです。
少量であれば大きめの鉢やプランターで十分でしょう。
収穫まではさらに3〜4ヶ月ほどの期間を要します。
ここでは家庭菜園に適している鉢植えとプランターでの苗植えの方法を紹介しましょう。
- 10号以上の鉢に対して1株の割合で栽培用の鉢やプランターを選びます。
プランターの場合は60cmで2株が目安となります。
- 使用する土は市販の野菜用培養土でも十分です。
- 土を自作する時は赤玉土(小粒)に2〜3割ほどの堆肥や腐葉土をブレンドします。
- 容器の縁から2〜3cm下まで土を入れます。
- 苗がすっぽり入るぐらいの植え穴をスコップで掘ります。
- 苗を植え付け、周囲に土を入れて固定します。
- 最後はたっぷりと水を与えて植え付け完了です。
育て方のコツは?
苗植え後の育て方については以下のとおりです。
水やりについては株が乾燥しないように気をつけましょう。
鉢植えやプランターでは土の表面が乾いたら水をやるようにします。
収穫までの期間が長いので、追肥を行いながら育てます。
肥料が少ないと食用部分の花蕾が小さくなってしまいます。
追肥のタイミングは植え付けて2〜3週間後から2週間おきに化成肥料を根元に与えるか、一週間おきに薄めた肥料を水の代わりに与えます。
特にリン酸を多めに含んだ肥料が良いでしょう。
追肥のタイミングで株と土面に隙間が空いているようなら、株元に土を寄せておきましょう。
収穫のタイミングは?
順調に育てば10月中旬から12月に収穫できるようになります。
花蕾の凸凹がはっきりして、全体的に直径が20cmほどの立派な株に成長すれば収穫のタイミングです。
株元をナイフなどで切り、花蕾を傷つけないようにして収穫しましょう。
なお葉っぱは収穫の時に同時に切り落としておくと、後ほど扱いやすくなります。
さいごに!
いかがでしたでしょうか?
栽培方法も難しくありませんし、家でパーティなんかをする時には華やかになって良いかもしれません!
決して「栄養満点」な野菜ではありませんが、食卓をオシャレにしたいならぜひ取り入れてほしいです。
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