しいたけの保存方法(冷凍OK?)と切り方!栄養・カロリー・効能・賞味期限について。洗うと腐る?白いのはカビなの?
鍋の具としてはもちろんのこと、肉詰めなどでも使われる「しいたけ」。
そんな椎茸について、
ただしい保存方法や賞味期限が分からない・・・
栄養価やカロリーを知りたい。
洗ってもいいのかな?
などなど、色々な疑問があるでしょう。
そこでこのページでは「しいたけ」のこれらの内容について、どこよりも分かりやすく説明していきます。
- 保存方法と冷凍保存の可否について!
- 賞味期限はどれくらい?腐るとどうなるの?
- 白っぽいフワフワはカビの付着なの!?
- 栄養と効能、カロリーについて!?
- 切り方と石づきの処理!
- 洗っても良いの?調理前には洗うべき?
しいたけの保存方法と冷凍保存について!
しいたけはあまり日持ちのしない野菜なので、大量に買っても結局腐らせてしまうことも多いのではないかと思います。
ここでは
- 常温保存
- 冷蔵保存
- 冷凍保存
の3つに分けて説明しましょう。
常温保存
常温で保存すると、しいたけに含まれるメラニン色素によって、徐々に黒く変色してしまいます。
極力この変色を避けるためには、新聞紙でくるんで冷暗所に保管するようにしましょう。
冷蔵保存
冷蔵庫に入れる場合は、必ずシイタケの傘を下に向けた状態で新聞紙やペーパータオルでくるみ、その上でポリエチレン袋に入れて保存しましょう。
こうすることで、「冷蔵庫内の冷気による水滴」からガードすることが出来るため、傷むスピードを抑えられます。
冷凍保存
しばらく保存するのであれば、冷凍保存がオススメです。
しいたけの保存方法といえば「乾燥させる」というのが一般的ですが、最近では冷凍食品でもしいたけを取り扱っています。
家庭でも、工夫次第でしいたけを冷凍して、長期保存することが可能になりました。
一般的に、しいたけは乾燥させた物の方が味や香りが良くなります。
これは乾燥させることで、中の水分が蒸発する時に細胞壁が壊れ、旨み成分が染み出してくるからです。
そして、冷凍するとこれと同じような現象が起こるので、余ったしいたけは冷凍保存することを推奨する料理研究家がここ数年で増えました。
元々しいたけは「90%が水分」と言われているほどみずみずしいキノコですので、冷凍すると中の水分が膨張して、細胞壁を壊し乾燥させたのと同じような特徴を発揮するのです。
では、しいたけの冷凍方法をご紹介しましょう。
@石づきをとる
しいたけの軸の部分を「石づき」と言います。
これをつけたままだとしいたけの傷みが早くなるので、日保ちさせる時は落とすようにしてください。
↓ この辺りから切り落とせばOKです
Aスライスする
石づきを取ったしいたけを食べやすい大きさにカット、もしくはスライスします。
家庭用の冷凍庫では急速冷凍させるのが難しいので、そのまま冷凍するよりスライスやカットした方が効率良く冷凍することができるからです。
また食べる時も調理の手間が省けます。
あとは食品保存袋に入れて冷凍庫に入れれば出来上がりです。半日ほどでカチカチに凍ります。
★冷凍するときのコツ★
しいたけを冷凍する時は、できるだけ濡らさないようにしましょう。
調理する時も同様ですが、しいたけなどのキノコ類は洗うと菌糸などが洗い流されてしまい、せっかくの旨みや風味が損なわれます。
汚れがある場合は乾いたキッチンペーパーなどで軽くふき取るようにすれば大丈夫です。
(そのためにも安全性の高い国産を使うようにしましょう)
なお、自宅で作った冷凍しいたけは1ヶ月を目安に使い切るようにしましょう。
「冷凍しいたけ」を使う時の調理方法!
冷凍しいたけは、調理する時に解凍せず凍ったまま使うようにしましょう。
解凍時にはドリップと呼ばれる水分が出ますが、この中にはせっかくの旨み成分が溶け出してしまっています。
そのため、解凍後のしいたけと使うと風味が損なわれてしまいます。
凍ったまま使うことでドリップが出汁として作用し、旨みが料理全体に行き渡りやすくなります。
しいたけの賞味期限はどれくらい?腐るとどうなる?
結論から言うと、生しいたけは2日程度で食べた方が良いです。
しいたけにも幾つかの種類がありますが、現在主流なのが「原木しいたけ」と呼ばれる栽培法で栽培されている品種です。
これは「表面が茶色・裏が白いもの」が新鮮な証拠であり、日数が経つと裏が黒っぽく変色してきます。
また、
- 「石づき」を触ってみてブヨブヨしている
- 嫌な臭いがする
- 表面が真っ黒になって水っぽさが増している
このような時は、傷んでいる証拠なので食べないでください。
こうなるともう食用には向かないので注意してください。
具体的に生しいたけの場合は、賞味期限は2日程度になります。
つまり買ったその日に食べきるのが理想的ということになります。
しいたけの白っぽいフワフワはカビなの?
しいたけを数日間放置していると、白いフワフワした「綿」のようなものが生えていることに気づくことがあります。
実はこれはカビではなく、しいたけを構成している菌糸が伸びたもので、味や品質には影響ありません。
「気中菌糸(きちゅうきんし)」と呼ばれている物体で、しめじなどにも見られます。
問題なく食べられますが、気になるようであればキッチンペーパーなどでふき取ってください。
なお、しいたけは水分が多いので、湿気と気温が高い所に置いておくと黒や青いカビが生えることもあります。
これは純然たるカビですので、健康被害をもたらす可能性がありますから、食用には向いていません。
※腐っているのとはまた別問題で、発生したカビによって健康被害をもたらされる可能性があります
あくまでも白い綿毛のようなものが付着しており、まだ裏が白く表面が薄い茶色のままでしたら、菌糸なので食べても問題ありません。
ちなみに、全体を洗い流すと味が半減してまうため、なるべく部分的に拭き取るようにした方が良いでしょう。
では続いて「しいたけの栄養・カロリー・期待される効能」について説明します。
しいたけの栄養・カロリー・期待される効能とは?!
「しいたけ」は、実は古くから生薬(漢方薬の原料)としても用いられているほど、薬効が高いことでも知られているのです。
しいたけの栄養とカロリーについて!
しいたけには「旨み成分」をはじめとして、私たちに必要な栄養素がぎゅっと凝縮しています。
では、しいたけの主成分を紹介していきましょう。
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンD
- ナイアシン
- グルタミン酸
- グアニル酸
- エルゴステロール
- β-グルカン
- エリタデニン
- 食物繊維
などです。
また、しいたけは100gあたりわずか18kcalと非常に低カロリーな食材です。
そのため、「料理の風味づけ」や「出汁取り」以外にも、嵩(カサ)を増したり、彩りをよくしたりする万能的な働きをする野菜として利用できます。
しいたけに期待される効能とは!?
しいたけに含まれる成分には、どのような効能があるのでしょうか。
抗ストレス作用(抗うつ作用)
しいたけには紫外線を浴びることでビタミンDに変異する「エリゴステロール」という成分が多く含まれています。
ビタミンDには次に紹介する「免疫力を強化する作用」がありますが、その他にも不足するとイライラしたり、無気力感や抑うつ感が強まる傾向があります。
したがって、現代社会で増えつつある「ストレス」や「うつ対策」として、日常的に摂取しておきたい栄養素の一つと言えます。
免疫力の強化
しいたけに含まれているビタミンB群(B1、B2など)には代謝を上げる作用があります。
またビタミンDにも免疫力を向上させたり、細胞の代謝機能をアップさせる作用があります。
そのため、風邪をひきやすい冬場に鍋の具材として食べるのは、とても意味があることなのです。
血液サラサラ効果
免疫力を強化するということは、血流をアップさせて体の隅々にまで栄養素と酸素を運搬する必要があります。
しいたけはこうした作用にも優れています。
これは他のキノコ類にはあまり含まれていない、「エリタデニン」という物質の作用で、血液中の悪玉コレステロールの値を下げ、血液をサラサラにすることで
- 動脈硬化症・高血圧などの生活習慣病
- 心筋梗塞や脳梗塞など、血管が詰まることで深刻な事態になる病気
の予防に適しています。
ダイエット効果・便秘予防効果
生のしいたけには100g中に3.5gもの食物繊維が含まれています。
これは野菜でいうと
- 玉ねぎ
- セロリ
の倍以上の食物繊維量なので、ダイエットには必須とされる便秘改善や腸内環境を整える作用にも優れています。
制ガン作用
しいたけの持つ「免疫力向上作用」によってナチュラルキラー細胞が活性化し、がん細胞の発生を良好に抑制してくれます。
※ガンが治るわけではありません
また旨み成分でもある
- ナイアシン
- グルタミン酸
- グアニル酸
などのアミノ酸にも、体力を向上させて病気にかかりにくくする作用があります。
糖尿病の予防改善効果
しいたけは
- 低カロリー
- 低GI値(血糖値の上昇を示す指数)
の食品でもあることから、血糖値が気になる人や糖尿病の人に推奨されている食材でもあります。
その他
しいたけは古くから生薬(漢方薬の原料)としても用いられているほど、薬効が高いことでも知られており
- 貧血予防
- 高血圧改善
- 消化促進(食欲増進)
- 虚弱体質の改善
などに効果があるとされてきました。
では次に「石づきの落とし方と、切り方」について触れておきましょう。
しいたけの切り方と、石づきの落とし方!
上でも少し触れましたが、しいたけの下ごしらえ方法について説明しておきましょう。
石づきの落とし方
しいたけの軸を触ると分かりますが、固い部分が「石づき」です。
基本的に食べる部分ではありません。
↓ だいたいこの辺りから切り落とせばOKです
しいたけの切り方
まずは「軸」の部分を切り落としましょう。
その後は・・・
薄切りにする
基本中の基本です。
厚みを揃えて端から切っていきましょう。
そぎ切り
斜めに切り落としていく方法です。
↓
飾り切り
飾り切りとは、しいたけの真ん中に「×マーク」「花形」をつける切り方です。
鍋に入れる時の主流です。
まず、V字型に切るように、左右から斜めに切り込みを入れます。
一方のV字切り込みができたら、90度もしくは30度まわして同じようにV字切り込みをいれていきます。
しいたけは洗うと問題あるの?
しいたけなどのキノコ類は、基本的には「洗わない方が良い」とされています。
食べるものを洗わないで調理するのに抵抗のある人も多いかもしれませんが、現在国産のキノコは厳重な品質管理のもとで栽培されているものです。
そのため、よく加熱さえすれば食用に適しています。
なぜ洗わない方が良いのか?
これは
- キノコなどの菌類を構成している「菌糸(きんし)」という物質が構造上水を吸いやすい
- しいたけは成分の90%以上が水分なので、調理前に洗ってしまうと旨み成分や水溶性の栄養素が流れ出てしまう
という理由からです。
洗うことで、せっかくのしいたけの香りや味、または栄養素が損なわれてしまいます。
したがって、しいたけにもし汚れがついている場合は、キッチンペーパーなどで軽くふき取るようにしましょう。
これで通常、十分安全性は保たれます。
(ただし、安全性の高い国産のしいたけを使うようにしましょう)
さいごに!
いかがでしたでしょうか?
しいたけは健康にも良いですし、低カロリーなのでダイエット中の人もカサ増しに使えると思います。
なお、きのこ類に関しては他にも説明していますので、あわせて確認してみて下さい。
キノコ類の記事!
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