カメムシが大量発生する3つの時期・原因と、対策6選!雪との関連は本当にあるのか?
強烈な「いや〜な臭い」を放つカメムシ。
そんなカメムシは時に「大量発生」することで私達を困らせます。
今回は、
- 大量発生するのはどの時期か?
- 原因は何か?
- どのように対策すれば良いのか?
- 言い伝えである「雪や台風との関連」は本当か?
などを分かりやすく説明していきます。
- 「一般的な発生時期」と「大量発生の時期・原因」
- カメムシの大量発生が「雪・台風・地震」などの天災の予知に?!
- カメムシ対策を6種類紹介!
- カメムシのニオイが付いたらどうする?
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大量発生は3つの時期で起こる?!
カメムシには「一般的な発生時期」と「大量発生と騒がれる時期」があります。
ただし「一般的な発生時期」でも「大発生だ!」と捉えられることがあります。
ここでは、3つの発生時期について説明します。
カメムシは「群れ」を作って越冬する昆虫。
他の越冬昆虫と同じように、春になり越冬場所から一気に動き出します。
「暖かい時期」でないとカメムシは活動できないため、一般的にカメムシの活動時期は4月下旬から始まります。
この時にたまたま目にすると、群れであることから「大量発生した!」と言われる事があります。
しかし本来眠っていたカメムシが越冬から覚めただけであり、生まれたわけではないので、春先の大群は厳密には「発生した」というわけではないのです。
発生時期のもう一つは秋口。
夏の高温時期が過ぎて、だんだんと温度が下がってきた頃がこの時期となります。
この年に生まれた1年目の成虫が、越冬するためにだんだんと集まり始めます。
すると人が目にする回数も増えるため、誤って「大発生」と言われることがあるのです。
一般的な「大発生時期」とは、主にこちらを指して言われます。
しかし@Aはどちらも「大発生した」のではなく、「集合した」だけである場合がほとんどです。
大量発生する時期は、上記にもあるように「カメムシのライフサイクル」によるものが多いです。
目に見えないだけで自然の中ではたくさんのカメムシが生息しています。
しかし、ひとたび集合することで「大発生」と言われてしまうのです。
ただしこれとは別に、台風や低温などの「気象の異常」により、いつもとは違う動きをする場合があります。
それが一時的に見られる「異常気象による大発生」です。
たとえば
- コンビニの窓ガラスに大量についている
- 自販機にたくさん群がっている
- 今年は洗濯物にたくさんつく
といった場合は、台風や低温、その他の「異常気象」で右往左往して飛んでいるカメムシが、「光のある場所」に集まっただけの現象です。
本来は森や林の中に住んでいるカメムシが、「住処を追われて家屋付近に来てしまった」という行動の変化によるものです。
もちろん毎年は起こりませんし、異常気象がない時はこのような行動はほとんどありません。
異常気象との関係については、この後「3つの異常気象」が大発生を引き起こすかも?でさらに説明します。
大量発生の原因は、3つの「異常気象」によっても引き起こされる?
大量発生する原因の一つに「異常気象」があると説明しました。
では具体的にどのように関わっているのか?本当に関連しているのか?その点についてもう少し深堀してみましょう。
主に岡山県や鳥取県等の中国地方、東海地方ではある「言い伝え」があります。
それが「秋にカメムシが大量発生すると、その年の冬は大雪になる」というもの。
一見すると「雪が降ると大量発生する」とは逆の話ですが、この説の中にも雪・台風との繋がりが分かります。
近年、大量発生した年は2017年。
鹿児島県や長崎県、奈良県などに「害虫の注意報」が出たほど、異常な量のカメムシが発生しました。
鹿児島県病害虫防除所はこの時、カメムシの大量発生は「台風18号が原因ではないか」との見解を発表しました。
これは、カメムシの住処である山林が台風によって荒らされ、さまよっているところで台風にあおられて周辺地域に一気に飛散したと考えられています。
6年ぶりの「ラニーニャ現象」も原因
さらにこの年の冬は6年ぶりに発生した「ラニーニャ現象」によって、日本の広い範囲で大雪となった年でした。
気温が異常に低くなると、カメムシたちは自然界にはいられず、家屋に避難してきます。
台風であちらこちらに分散され、さらに低温となれば、普段はカメムシの姿をあまり見ない地域でも、頻繁に目撃されるようになるのはごく自然な事と言えるでしょう。
こうして
- 台風18号
- ラニーニャ現象(大雪)
が不幸にも重なったために、2017年は「カメムシが大発生した年は大雪になる」が現実となった年だったのです。
雪との関係は偶然なのか?
1995年から2010年までの積雪量とカメムシの数を、個人的に比較している方がらっしゃいます。
その地域の「個人的な感覚によるもの」なので正確なデータではないようですが、グラフでは比例する部分が多いことが分かります。
しかし「例年の倍の量のカメムシが発生」した年に「積雪量が過去最低だった」という年もあり、必ずしも比例しないことが分かります。
全体を見れば当てはまる年も多いことから、あくまで昔からの「役立つ言い伝え」のようなものだと考えることができるでしょう。
結局は「目には触れないけれど自然界に生存しているカメムシを、問題があってたまたま多く目撃しただけ」とも言えるのです。
「花粉の量」との関連性はおおいにあると言われています。
スギやヒノキなど、カメムシが好む花粉が多い年は、それだけカメムシのエサが増えるということです。
よって成虫になる確率も高くなりますので、大量発生の可能性も考えられます。
同じ時期の花粉を食べたカメムシが、同じ時期に成虫になるのは当然のこと。
同じように、「手入れされず空き地になっている場所」がその地域に増えてくると、カメムシのエサである「つる植物」が増えるため、大量発生の元となってしまいます。
「花粉の多い年」はカメムシの発生にも気を付けなくてはならないのです。
巷ではしばしば「カメムシが大量発生しているから地震がくるのではないか?」と騒がれる事があります。
逆に言うと「我々には感じられない地震の前兆を察して、カメムシが大量発生しているのではないか?」と言うこと。
しかしこれには何の根拠もありません。
「阪神淡路大震災」や「東日本大震災」の数か月前に大量発生していた、という情報がネットで拡散されていますが、まったく関係のない出来事だということが分かっています。
また「地震の前にたくさんのカメムシを見た」という時期が、東日本大震災の前のように冬だった場合は、きちんとしたライフサイクルで冬眠しているため群れで眠っていただけなのです。
たまたま目にしただけで「大量発生」「地震の前兆」と言うには根拠がなく、これらは「不安から結びつけて考えただけだ」と言われています。
このように「異常気象」と「大量発生」の関係は否定される部分もありますが、少なくとも
- 台風
- 花粉の増加
によってカメムシが増えることはあるようです。
カメムシの6つの対策と、メリット・デメリット!
害虫への対策はどんな種類でも
- 殺虫する
- 寄り付かないようにする
しか方法はありません。
カメムシの場合はあまりに大量の場合、殺虫することに重きを置かれます。
主な駆除方法をご紹介しましょう。
電撃殺虫器とは、コンビニの入り口などに設置してある、「紫外線灯のついた機械」です。
こちらを設置して、光に近寄ってきた昆虫を電気で殺虫する方法です。
走光性(光に集まる習性)がある昆虫を紫外線灯でおびき寄せて、接触した時に電気ショックを与えて殺します。
- 薬剤を使わないためクリーンに殺虫できること。
- 他の害虫も一緒に退治できること。
- 設置後は手間なく待つだけで良いこと。
- アウトドア用のランタン型や家に設置する大き目のものなど、様々な種類が販売されている。
- 他の駆除方法よりも高価であること。
- 紫外線灯を使用するため、他の昆虫もおびき寄せてしまうこと。
- バチバチという大きな音が騒音となる場合もある。
- 機械が大きいため設置場所を選ぶ。
- 周りに落ちた死骸や、電気の内部に入り込んだカメムシを掃除する手間がある。
市販されている殺虫スプレーを使用する方法です。
現在はゴキブリ用や害虫用の他に「カメムシ用」というスプレーも出ているため、効果が確実なものとなってきています。
- 安価でどこでも手に入る。
- 自分の手で確実に殺したことを確認できる。
- 一匹でも大量でも、まんべんなくスプレーすることができる。
- 手でカメムシを触らずに済み、少し離れたところからスプレーして殺すことができる。
- 物の隙間にもスプレーすることができる。
- 薬剤によっては予防効果があるものもある。
- 大量発生していると必然的にたくさんスプレーをまくことになるので、消耗が激しい。
- たくさんまくことで吸い込んでしまい、人体に悪影響が出る可能性がある。
- ペットや赤ちゃんがいる家庭では、影響を考えて場所を選ぶこともある。
- カメムシの種類によっては効きにくいことがある。
- 死骸を拾って処理しなくてはならない。
- 薬剤で周辺が汚れる可能性がある。
害虫を殺さず凍結させて駆除するためのスプレーです。
殺虫剤コーナーで販売されており、マイナス80度前後のスプレーを浴びせることで昆虫を一瞬にして凍らせ、動きを止めることができます。
- 薬剤を使用していないので人体に悪影響がない。
- 殺虫剤同様に安価で、どこでも手に入れることができる。
- つぶれて汚れる心配がない。
- 動きを止めることができるので、逃げられる心配がない。
- 一瞬で凍るのでカメムシが察知してニオイを出すことはない。
- 死骸処理を自分で行わなくてはならない。
- 薬剤を使用していないので、殺虫効果は確実ではない(スプレー剤の特性による)
「バルサン」などの燻煙剤を使用して害虫駆除をおこなう方法です。
ゴキブリやハエなどと同じように、使用すればその部屋をまるごと害虫対策することができます。
- 他の害虫も一緒に退治できる。
- しばらくは薬剤の効果で予防できる。
- 自分で行うため安価で一年中いつでも使用できる。
- 部屋ごとの使用となるので、家では部屋を変えて何度も行う必要がある。
- 部屋の中の食品やペットなどは撤去しなくてはいけない。
- くん煙剤の届かない隙間にカメムシが入り込んでいる場合は効果が薄い。
- 部屋を密閉状態にしなくてはならないので、人は一時的に入れなくなる。
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カメムシを割りばしなどで一匹ずつ捕る方法です。
ペットボトルやケースに直接落として入れ、燃えるゴミで処分します。
処分方法については自治体に確認しなくてはなりませんが、燃えるゴミとして出せるのあれば、処分も簡単です。
他にも生き物のエサにするということもできます。
肉食昆虫を飼育している場合はエサとして利用できるでしょう。
簡単なカメムシキャッチャーの作り方
- ペットボトルの上部1/3程度をカッターで切り、くるりと反転して飲み口を中側に入れてはめ込みます。
- 手を切らないようにガムテープなどでフチを貼り合わせれば完成です。
- ろうと式になっているので、カメムシを落として捕獲することができます。
- 確実に捕獲して減らすことができる。
- 落とすだけなのでにおいを出させないように捕獲できる。
- ひとまとめにして処分できる。
- 大量発生している場合は、大変な手間がかかる。
- 誤って刺激しにおいを出される場合もある。
- 捕獲は確実だが時間がかかる。
- 捕獲したカメムシを殺さなくてはならない。
カメムシの被害が目立ってくるのは、気温が低下する9月頃からだと言われています。
この時期はカメムシも越冬に向けて準備を始めるため、家屋の付近に移動。
また気温が下がるため、暖かさを求めて「日当たりの良い場所」にひとかたまりになって群がるようになります。
そうした大群を見て「冬に家に入り込んだら大変だ」と業者に依頼する人が増えるのです。
もし毎年のように家屋に入り込んでしまうのであれば、思い切って一度は専門業者に駆除を依頼するのも良い方法です。
「カメムシの好む家」となっていますので、脱却するためにも駆除をお願いしてみましょう。
<業者の駆除方法>
外壁や庭など、外部での大量発生は薬剤を噴霧して駆除を行います。
数によっては粘着性のあるものや残留する薬剤を使う場合もあり、効果を上げていきます。
これらの薬剤は今後の発生を予防する効果もあるので、自分で行うよりも確実で効果が高いのです。
また室内での発生は強力な燻煙剤で駆除します。
最近では燻煙剤も安全なものとなっており、人体への影響が極めて少なくなっています。
- 薬剤がプロ仕様なので効果が高く長持ちする。
- 人体に安全な方法で駆除をしてもらえる。
- 自分たちでは知りえない家の細かな場所を検査してもらえる。
- プロに任せるので駆除に手間がかからない。
- 家屋に合った予防方法を教えてもらえる。
- 他の方法よりも高価である。
- 燻煙剤は室内を密閉して行うので、部屋の準備が必要になる。
- カメムシの習性により一回で完全に駆除が終わることはなく、また発生源を断つこともできないため、1週間後にもう一度行うことがほとんどとなる。
「カメムシのニオイ」が手や服に付着したら?
カメムシのニオイが付着した場合は、ケースに応じて以下の様に対処できます。
落とし方の一例
- 衣類や床面など
⇒ドライヤーの熱風を当てる
- 手指
⇒クレンジングオイルやオリーブオイルで洗う
まだまだほかにも方法はありますので、気になる方はこちらへどうぞ。
>>カメムシの臭いの消し方7つと成分!自然に消える?ファブリーズは有効?
まとめ!
カメムシが大量発生する原因・対策について説明しました。
秋口や異常気象において「大量発生」を目にすることがありますが、あまりにも毎年家屋に被害を受けるのであれば、専門業者に依頼しましょう。
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