ハリネズミの値段と寿命、飼い方と5つの飼育道具・餌を分かりやすく解説!【なつく飼育まとめ!】
こんにちは。
動物と昆虫をこよなく愛す、アキラです。
トゲトゲの背中とお団子のような体。
キョトンとした顔につぶらな目がなんとも愛らしい「ハリネズミ」は、近年「ペット」として人気が上がっている動物です。
一人暮らしでも飼い易いのも大きな魅力!
ですがペットとしての歴史は、まだまだ浅いのが現状。
その「生態」や「飼い方」はあまり知られていません。
今回は、そんな「ハリネズミ」を飼育するうえで知っておきたい様々な知識をわかりやすく説明します!
このページを見れば、ハリネズミの全てを理解できますよ!
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ハリネズミの種類と値段!
ペットとしてメジャーになりつつあるハリネズミですが、実は様々な種類が存在するのをご存知ですか?
しかし現在、日本ではたった一種のハリネズミしか、輸入と飼育が認められていません。
そのため当ページでは、「日本で唯一飼育が許されている品種」である
- ピグミーハリネズミ
について、主に解説していきたいと思います。
※許可されていない種類に関しても、後ほど説明します!
ハリネズミはそもそも「ネズミ」ではない!
ハリネズミは
モグラ目 ハリネズミ科 ハリネズミ属
の動物です。
「ネズミ」と名はついているものの、実はハリネズミは「モグラ」の仲間。
マウスやハムスターなどの「げっ歯類」のネズミたちとは、全く違う種です。
後ろ足の指が4本あることから、日本では「ヨツユビハリネズミ」と呼ばれることも。
ハリネズミの平均的な大きさは
- 体長17〜24p
- 体重200g〜700g
です。
特徴は「背中一面の針」ですが、実はこれは「毛が硬く変化したもの」。
危険を感じた際に体全体を丸め、敵から身を守るために使われます。
【00:08〜 針を立てる瞬間】
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ハリネズミの「カラー品種」と「価格」
「ピグミーハリネズミ」のカラー品種には
- ノーマル(ソルト&ペッパー)
- アルビノ
- シナモン
という3つの種類があります。
それぞれの特徴と値段(価格相場)を紹介してきましょう。
ハリネズミのなかで、一番野生に近いとされているカラー品種です。
背中の肌は「黒もしくは濃い茶色」で、針の色は白と黒。
黒い鼻と黒い目が特徴で、名前の通り「塩コショウ」をイメージさせる外見です。
価格は約1〜2万円。
ハリネズミの中では「一番お手頃な価格」で販売されていることが多いカラーです。
交雑中の突然変異によって生まれた品種です。
色素を作り出す体内物質「メラニン」が存在しないため、背中や針は真っ白です。
目は赤目で、鼻は薄ピンク。
価格は約2〜3万円。
希少価値がやや高い品種といえるでしょう。
背中の肌が明るい茶色で、かつ白い針を持つ品種です。
ノーマルとアルビノの両方に似た雰囲気を持ちますが、背中や目は黒色です。
価格は約2〜3万円。
アルビノほど珍しいカラーではありませんが、人気が高い品種です。
この他には「パイド(ピント)」などと呼ばれるカラーパターンも存在します。
これはカラー品種ではなく、あくまで「模様」のこと。
白い針がまだらにあることによって、まるで「ぶち模様」に見えることから名づけられました。
もともとの針が全て白い品種であるアルビノ以外なら、どのカラー品種にでも発現する可能性があります。
パイドのハリネズミはとても珍しいため、3〜4万円前後の価格で取引されています。
日本では飼育できないハリネズミもいる!
上で紹介したピグミーハリネズミは「ハリネズミ属のうち、ペットとして日本で飼育することができる唯一の種」です。
ですが、過去には他の種類のハリネズミが輸入されていたこともあります。
現在日本で飼育できないハリネズミは
- ナミハリネズミ
- アムールハリネズミ
- オオミミハリネズミ
などがいますので、一つずつ簡単に紹介しましょう!
★なぜ禁止されたの?★
これらの多くはペットのハリネズミとして海外から輸入され、一度は飼育された品種。
ですが、
- 成長すると大型になること
- 人に慣れないこと
- 攻撃性のある個体が多いこと
などの理由で飼い主が手に負えず、野外に捨てられるようになってしまいました。
そのため現在日本では、ピグミーハリネズミ以外のハリネズミ属はすべて「特定外来動物」に指定されており、個人が新たに飼育することは禁止されています。
別名を「ヨーロッパハリネズミ」といいます。
名前からも分かる通り、原産国はヨーロッパ。
ヨーロッパ全域に分布し、主に森林や岩場などを好んで生息しています。
体長は20〜30p、体重は800〜1200g程度。
木登りや泳ぎが得意で、ピグミーハリネズミを大きくしたような外見の品種です。
主に東南アジアに生息するハリネズミです。
一見するとナミハリネズミと似たような風貌ですが、「腹部の毛の色が白く、顔が細身」なのがアムールハリネズミの特徴です。
その名の通り、大きな耳が特徴的な品種です。
生息しているのは、インドやモンゴル、アフガニスタンなど。
耳が大きく体にたまった熱を外に出しやすいため、野生では主に砂漠地帯に巣穴を掘って生活しています。
体長は20p前後と小さめで、「ハリネズミのなかでも比較的気性の荒い品種」といわれています。
では続いて、
ハリネズミの寿命について説明しましょう。
ハリネズミの寿命はどれくらい?
ハリネズミの一般的な寿命は約5〜10年程度です。
かかりやすい病気や遺伝性の疾患が少ないハリネズミは、比較的健康的な動物といえるでしょう。
ですが、そのデリケートな気質からストレスを感じやすいという弱みがあります。
飼育環境や接し方によっては、寿命に倍以上の開きがでてしまうことも…。
病気を患ってしまうと、3歳になる前に亡くなってしまうことも多いです。
そのため、ハリネズミを長生きさせるには「適切な食事や衛生的な環境、適度なスキンシップ」を意識して飼育することが最も重要だといえるでしょう。
当記事の一番最後に、「ハリネズミが患う可能性のある病気」をまとめていますので、そちらも合わせてご確認下さい!
ハリネズミの飼い方4箇条!
ではここから「ハリネズミの飼い方」として、
- ハリネズミの飼育道具5選!
- ハリネズミの餌の種類!
- ハリネズミの臭い対策(お風呂など)
- ハリネズミがなつく方法!
を順に説明していきます!
1.ハリネズミの飼育道具5つ!
ハリネズミを飼う場合には、
ある程度の「飼育環境」を整えてから迎えてあげましょう。
- ケージ
- 床材
- シェルター
- トイレ
- 温度調整するもの
- 回し車
必要な物は5つ、回し車も出来ればあった方が良いでしょう。
ハリネズミはもともと「アフリカ地方に生息する動物」です。
そのため「高温多湿である日本の気候」は苦手。
エアコンなど空調の調節はもちろん、ケージ自体も熱のこもらないものを選ぶ必要があります。
なかでもオススメは「上部のフタがメッシュになっている爬虫類用の水槽」です。
この水槽の特徴はなんといっても前面に開口部があること。
開口部が上部にしかない「魚用の水槽」とは違って世話がしやすく、ハリネズミにストレスを与えず接することができます。
ちなみに価格は、60p水槽で約1万円程度。
このあと紹介する回し車などを入れる場合、高さは45cmほどあれば良いでしょう。
機能が高い分それなりの値段はしますが、多少のことでは壊れません。
そのため、長い目で見れば安い買い物といえるでしょう。
ハリネズミを飼育するうえで必要不可欠なのが床材。
床材はハリネズミにとって「床」であり「ベッド」でもあります。
ハリネズミの安全を考えて、
- ウッドチップ
- コーンリター
など「食べても問題ない素材」のものを使用すると良いでしょう。
なおハリネズミのなかには、スギやヒノキなど「針葉樹を削って出来た床材」にアレルギーを持つ個体もいます。
もし万が一、くしゃみや鼻水などの症状が現れた場合には、すみやかに針葉樹で出来た床材の使用を中止し、
- ポプラやユーカリなど「広葉樹」を原料としたチップ
- 古紙でできた床材
などに切り替えるようにしてください。
ハリネズミは夜行性なので、夜になると活発に動き出します。
そのため、日中は基本的に寝ている動物。
太陽光や照明などに照らされた明るい場所では、安心して眠ることができません。
そのため日中でもハリネズミがストレスを感じず過ごせるよう、隠れ家として「シェルター」を用意してあげましょう。
大きさは、ハリネズミの体がすっぽり収まるものが理想。
↑ 爬虫類用のXLサイズがオススメ!
多少大きくても、「成長した後のこと」をあらかじめ考えて購入すれば、買い替える必要がなくなります。
ハリネズミはトイレを覚える動物です。
といっても、「飼い主の希望する場所」でしてくれるというわけではありません。
ハリネズミのトイレはあくまで「自分が決めた場所で排泄をする」というイメージ。
そのためトイレを覚えるというよりは、「排泄する場所を固定できる」動物という言い方のほうが正しいでしょう。
トイレの形状は、ハリネズミが入りやすい「浅いトレーのようなもの」がおすすめ。
ハリネズミがストレスを感じることのないよう、床材に埋められるくらいの浅さがベストです。
後ほど適した気温で「冬眠・夏眠」を防ごう!で説明しますが、ハリネズミには「適温」がありますので、調整が必要となります。
冬場は「ヒーター電球」や「ヒーターマット」、夏場は「ひんやりマット」を入れてあげると喜びます。
【冬場はヒーター電球】
【夏場はひんやりマット】
詳しくは後ほど「ハリネズミの冬眠」で説明します。
ハリネズミのような食虫動物は、活動時間である「夜」にエサを探し回ります。
その行動範囲は意外と広く、時には一晩で数qもの距離を探索することも。
ですが、どんなに大きいケージであってもそこまで広いものはありませんよね。
そこで役に立つのが回し車です。
ハムスターの遊び道具というイメージが強い回し車ですが、実は「ハリネズミやチンチラ用の回し車」も存在します。
回し車などの遊び道具は、必ずしもハリネズミの飼育に必要なわけではありません。
しかし「高カロリーなエサ」を食べる動物であるハリネズミは、肥満になりがち。
ハリネズミの運動不足解消・ストレス発散のためにも用意してあげることをおすすめします。
では続いて
「ハリネズミの餌の種類」について説明しましょう!
2.ハリネズミの餌の種類!
ハリネズミの餌は、
- 主食
- 副食(おやつ)
- 水
の3つに分けて考えましょう。
モグラの仲間であるハリネズミは食虫類。
野生の環境下では
- ミミズ
- コオロギ
- イモムシ
などを食べて生活しています。
ですが、毎日「生きた虫」を与えるのはなかなか大変なもの。
そのため、ハリネズミをペットして迎え入れたら、まずは「ハリネズミ専用フード」を購入しましょう。
ハリネズミ専用フードは、「高カロリー」かつ「動物性タンパク質」が豊富。
ハリネズミなどの「食虫動物」にとって必要不可欠なカルシウムも、バランス良く配合されています。
また「専用フードをお湯でふやかす」と消化吸収がしやすくなるため、
- 高齢のハリネズミ
- 子どものハリネズミ
にはオススメです!
ちなみに、今の時代はアマゾンなどで簡単にフードが手に入りますが、もし
- 「近所のペットショップではハリネズミ専用のフードが売っていない」
- 「在庫を切らしてしまった」
などの場合は、「フェレット・子猫用のフード」で代用することも可能です。
これらのフードはハリネズミ専用フードと同じく、高カロリー・高タンパク。
カルシウムはやや少ないものの、安心して与えることができるほどの栄養素が配合されています。
もし、これらのフードを継続して与えたいという場合には「爬虫類用のカルシウム剤」をふりかけてあげるようにしましょう。
「ハリネズミ専用フード」を主食として与えているのであれば、ハリネズミにとって必要な栄養素は十分といえます。
ですが、本来のハリネズミのエサは虫。
昆虫類を見せると目の色を変えて喜び駆け寄ってくる姿は、とても可愛いものです。
そのため、たまには副食として
- ミルワーム
- コオロギ
を与えてあげましょう。
どうしても生きた虫が苦手なようであれば、「缶詰タイプ」や「乾燥タイプ」でも大丈夫。
上記以外には、
- バナナ
- リンゴ
- ゆで卵の黄身
- 火を通した鶏肉
などを与えても喜びますよ♪
ハリネズミに与える水は「給水器に入れる」のが一般的です。
ですが、実はハリネズミは給水器で水を飲むのがあまり得意ではありません。
そのため、水は浅いお皿に入れて与えるのがベスト。
ハリネズミが誤ってひっくり返すことのないよう、ある程度重みのあるものを選びましょう。
↑「ヤドカリ用の水やり」が代用できて便利ですよ♪
なお、ハリネズミはとてもデリケートな動物です。
水が古いなど、ちょっとしたことでストレスを感じてしまうため、水皿の中には常に新鮮な水を用意しておきましょう。
基本的には体の丈夫なハリネズミ。
些細な問題で体調を崩すことのないよう、日常的によく観察しておくことが大切です。
では続いて
「ハリネズミの臭い対策とお風呂」について説明しましょう!
3.ハリネズミの「臭い対策」と「お風呂」!
「ハリネズミの飼い方」第3章は
ハリネズミの「ニオイ対策とお風呂」
についてです。
ハリネズミの体は、そこまで臭うものではありません。
ですが、「食事や生活環境」によっては、臭いが気になることもあります。
食欲や元気があるのにも関わらず、ハリネズミが臭ってきた場合は、以下の2つの対策を試してみましょう。
臭い対策の基本です。
ある程度慣れているハリネズミなら、お風呂に入れることができます。
お湯の温度は37℃程度のぬるま湯が最適で、
- 針と針の間
- 手足
など汚れがたまりやすい部分を中心に洗うのがポイント。
優しく、かつしっかりと洗ってあげましょう!
なお、ハリネズミの体が安定するよう「入浴中は下からしっかり支える」こと。
耳や目に水が入ると驚いて暴れることがあるため、細心の注意をはらって行うことが重要です。
ちなみに、お風呂のタイミングは「爪を切る」ためのタイミングでもあります!
あまり爪を伸ばし続けていると思わぬ事故にも繋がるので、定期的に切ってあげましょう!
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「飼育道具」自体に、糞尿の臭いが染み付いている可能性もあります。
少なくとも1ヶ月に1回は、ケージやトイレを除菌・消臭しましょう。
その際ハリネズミがパニックになるのを防ぐため、道具の除菌・消臭は半分ずつ。
なお消臭・除菌には、「味の素」や「キッコーマン」など大企業でも使われてる技術を用いた「カンファペット」というスプレーがかなりオススメ。
人間や犬・猫だけでなく、ハリネズミにも全く問題なく使える安全性です。
アルコールなどと違い「ペットの被毛」に悪影響を与えることもないため、直接かけることも出来ますよ。
我が家ではハリネズミだけでなく、特に「大型犬のニオイ」に困っていましたが、これを使ってから全くニオイがなくなりました。
使うと分かりますが、「今までの商品はなんだったのか?」とケチを付けたくなります…。笑
手頃な値段にも関わらず効果としてはズバ抜けていますので、ニオイや除菌にお困りの方にはぜひお試し頂きたいスプレーです。
ちなみに支払い時には「Amazonアカウントでお支払い」も選択できるため、アカウントをお持ちであればパパッと購入できますよ。
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4.ハリネズミがなつく「2つの方法」!
「ハリネズミの飼い方」第4章は
ハリネズミが「人になつく」ための方法
についてです。
まず結論から言うと、ハリネズミのような小動物は基本的になつく性質ではありません。
特にハリネズミは「臆病で慎重な気質」。
単独行動を好む動物であるため、甘えたり積極的にスキンシップを求めることもほとんどないといっていいでしょう。
なのでハリネズミを飼育するうえで大切なのは「なつかせる」ことではなく「馴らす」ことです。
手を近づけても怖がらなくなったり、触れた時に針を立てないでくれるようになれば、それはもうあなたに慣れているということ。
無理に距離を縮めようとせず、ハリネズミの性質をしっかりと理解したうえで接してあげるようにしましょう。
ハリネズミを馴れさせるには、大きく分けて2つの方法があります。
方法@
「飼い主の臭い=安心できる場所」と刷り込むため、ハリネズミの寝床となるシェルターに「飼い主の臭い」がしみ込んだものを入れておきましょう。
※誤飲の危険があるため、ハリネズミの口よりも大きいハンカチや布切れなどがベスト
あまり大きいとシェルター内の居心地が悪くなり、ストレスを感じてしまいます。
方法A
飼い主の手に慣れてもらえるよう、「手の臭い」を軽く嗅がせてから、ごはんやおやつを与えましょう。
この時、エサを手で直接与えてしまうと「手=エサ」とハリネズミが勘違いし、咬み癖がつく原因になります。
エサをあげる時は、必ずピンセットなどを使うようにしましょう。
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@の方法はハリネズミが「自分の住処」を決める前にのみ有効な方法です。
そのため、
- これからハリネズミを家に迎える場合
⇒@Aの方法
- もうすでに飼育してからある程度の日が経っている場合
⇒Aの方法
を実践しましょう!
うまくいかなくても決して焦らないでくださいね。
ハリネズミは飼い主の気持ちに敏感に反応します。
じっくりと時間をかけて接すれば、いつかきっとハリネズミも心を開いてくれるはずですよ。
適した気温で「冬眠・夏眠」を防ごう!
ハリネズミにとっての「快適な気温・湿度」は、
- 温度:24〜29℃
- 湿度:40%以下
です。
そのため、30℃を超えるような環境では「夏眠」しますし、20℃近くまで下がった場合は「冬眠」します。
冬眠や夏眠は、さまざまな動物が行っているように思いますが、身体への負担が大きく、最悪命にも関わることです。
また、湿度は40%以下とは言いますが、低すぎても「乾燥」につながるため、適度な湿度は必要です。
冬眠・夏眠の症状は?
冬眠・夏眠すると、以下のような症状があらわれます。
症状 |
|
---|---|
冬眠 |
気温が20℃を下回ると、
などの症状が表れる。 |
夏眠 |
ケージ内の室温が30℃を超えると、
などの症状が表れる。 |
夏は「暑さ対策」をしよう!
夏場は以下のポイントを押さえ、暑さをしのぎましょう。
- エアコンは絶対に必要となるが、風が直接当たらないように注意する
- 水はこまめに新しい物へと取り替える
- 風通しの良いケージで飼育する
- 直接日光に当たらないようにする
- 保冷剤を入れる。(水を凍らせたペットボトルでも代用可能)
- 扇風機で部屋中の空気循環を良くする
- 「ひんやりマット」を入れる
なお「夏眠」以外にも、蒸れによる「皮膚疾患」や「脱水症状」なども有りえますので、様子はこまめに見るようにしましょう。
冬は「寒さ対策」をしよう!
冬場は以下のポイントを押さえ、寒さをしのぎましょう。
- ケージのある室内は、エアコンで温度調整する
- 暖かい空気は天井付近に溜まってしまうため、サーキュレータで循環させる
- 「ヒーター電球」をつける
- 小屋は暖かい「フリース生地の物」に変える
- ペットヒーターを敷く場合は、低音やけどに気をつけること
ハリネズミが患う可能性のある病気!
ハリネズミは通常、5年から10年生きる動物だと説明しました。
しかし一方で、病気に掛かってしまい「3歳以下で亡くなってしまう個体」がいることもまた現実です。
では、ハリネズミはどんな病気に掛かるのか?紹介していきましょう。
ハリネズミにおいて一番症例が多いのがこの「ダニ症」です。
症状としては
- 毛が抜け落ちる
- 針が抜け落ちる
- 針の部位に「かさぶた」のようなものができる
などが挙げられます。
そして「ダニへの感染経路」としては、
- 小屋の中でダニが発生する
- ほかのハリネズミから移る
などが考えられます。
小屋の中は常にキレイにしつつ、「ダニ取りアイテム」を置いておくことをオススメします。
ちなみに「ダニ取りアイテム」としては、東急ハンズの「防虫・殺虫剤部門」で1位を獲得した「ダニ捕りロボット」がオススメです。
3ヶ月ごとに中身を替えるだけで効果が持続します。
公式HP:ダニ捕りロボ
2つ目の病気は人間と同じく「アレルギー」です。
「飼育環境」でも説明のとおり、個体によっては「木材」によるアレルギーを引き起こす可能性があります。
顔・お腹・足など「床材と触れる部位」にただれた症状が見られる場合は、早めに床材を変えて下さい。
文字通り、「ぎこちない歩き方」「(特に後ろ)足が震える」という病気です。
原因や治療法が確立されていませんが、栄養に原因があるのではと考えられています。
「ハリネズミのエサは3つに分けて考える」でも説明したとおり、しっかりとバランスを整えた食事を与えましょう。
一人暮らしでも飼い易い5つの理由!
ハリネズミは一人暮らしでも飼い易く、また日中帯に家族全員が家を出てしまう家庭であっても、問題なく飼育できるペットです。
そのため、近年は爆発的にハリネズミ人気が進んでいます。
ここでは、ハリネズミがなぜ飼い易いペットなのか?5つの理由とともに紹介します。
ハリネズミは日中帯は睡眠し、夜にゴソゴソと動き出します。
そのため、昼間に出かけていても夜にしっかりとコミュニケーションを取る事が出来ますので、寂しい想いをさせることもありません。
か細い声でピーピー鳴くことはありますが、イヌの鳴き声のように響くものではありません。
威嚇すると「ブシュッ」と声を出しますが、それもかなり小さい音であり、木造建築の家でも横の部屋には聞こえません。
上で紹介したとおり、ケージは幅60×奥行き45×高さ45ぐらいが理想的なサイズ感。
「低めのタンス」の上に置くことも出来ますし、それほどスペースを取られるものでもありませんので、一人暮らしの1Kの部屋であっても十分に飼育が可能です。
ハリネズミの平均体重は250〜600gと言われていますが、この平均値をみると425gほど。
毎日の餌は「おおよそ体重の5%」と言われているため、この場合は21.25gです。
餌代は、上で紹介した『エイトインワン』で620g入って600円弱。(1g=1円弱)
つまり、毎日の食費は20円ほどでひと月で600円ほどということになります。
吉野家の「大盛り牛丼」と大して変わらず、イヌやネコなどと比べてもかなり安いことが分かりますね。
※小型犬でおおよそ5000円ほど
ハリネズミの場合、犬のような「散歩」は必要ありませんし、上でも説明のとおり「臭い」もほとんどしません。
また良くも悪くも、犬や猫のような「露骨なジャレつき」もなく、適度なコミュニケーションでOK。
触りすぎると却ってストレスになるくらいです。
そのため、忙しい一人暮らしの方でも「日々の世話が大変!」と負担に感じることは無いでしょう。
ハリネズミを飼育する上での注意点まとめ!
さいごに、ハリネズミを飼育する上での注意点をいくつかまとめておきます。
飼おうと考えている方は、ぜひ最後まで目を通して下さいね。
回し車は、ハリネズミのストレス解消にも繋がるため基本的にはあった方が良いです。
しかし時に、これが人間のストレスになることも。
極力音の小さい「サイレンホイール」を使えば良いのですが、使っているうちに徐々に音が鳴るような物もあります。
※経験上「プラスチック製」の物がうるさくなりやすい・・・
買う場合は、出来ればメタルがオススメ。
ハリネズミも病気や怪我をします。
その時に診てくれる病院が近くにあるのか?この点はしっかりと確認しておくことをオススメします。
一応「動物病院リスト」をまとめているサイトもありますが、一通り検索しておきましょう。
ハリネズミを家族と思っていても、もちろん扶養家族でもなく健康保険なんて使えません。
診察してもらうだけでも1500円はザラ。
そのほか、考え得るものとして
- 注射で5000円
- 便・尿の検査で1500円
- 入院の場合は3000円
などなど、病院によって値段は多少異なりますが、そこそこの値段は掛かることを覚悟しておきましょう。
すでに説明のとおり、暑いと「夏眠」し、寒いと「冬眠」します。
ハリネズミの快適な温度が「24〜29℃」であり、人間とさほど変わらないですが、外出中ももちろんエアコンやヒーターによる調整が必要ですので、多少電気代が増える可能性はあります。
さいごに!
今回はハリネズミを飼育するうえで覚えておきたい基本的な知識をご紹介しました。
慎重で神経質な気質を持つハリネズミ。
ですが、見た目やしぐさなど他の動物にはない魅力をたくさん持っています。
ぜひこの機会に、「愛すべきトゲトゲ」との生活を始めてみてはいかがでしょうか?
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ハリネズミと良く似た「ハリモグラ」についても、あわせてご確認ください!
>>衝撃!卵と産む哺乳類「ハリモグラ」と「ハリネズミ」の11の違い!
ちなみに、ハリネズミは「ネズミではない」と説明しましたが、見た目的に似たような「ネズミの仲間」では、色々と可愛いペットがいますよ♪
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