カワウソの種類と値段・性格・寿命・生息地をわかりやすく説明!【はじめてカワウソを飼う方へ】
「ちょっと変わったペットを飼いたい!」
「できれば犬や猫のように、コミュニケーションがとれるペットがいい!」
そんな人たちの間でにわかに話題となっているのが、カワウソです。
通称「泳ぐイタチ」とも言われているカワウソ。
今回はそんなカワウソについて、種類や値段、生態をわかりやすく説明してみました。
- カワウソってどんな動物?
- カワウソの種類や寿命!
- ペットとして飼える種類と値段!
- どんな性格なの?気性は荒いの?
- カワウソの繁殖が難しい理由!
「飼い方」を知りたい!
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カワウソってどんな動物なの?
カワウソは「イタチ科カワウソ亜科」に属する動物です。
なので「泳ぐイタチ」と呼ばれているんですね!
主な特徴は、なんと言っても
- 細長くひょろっとした胴体
- ひらべったいしっぽ
- 丸い顔
- つぶらな瞳
でしょう。
毛皮は「寒い地域」でも耐えられるよう、2重構造の密生した毛皮になっています。
また手足には水かきがあり、カニや貝、魚など「水中での狩り」を得意とします。
ちなみにカワウソの天敵は
- ワニ
- ヘビ
- ジャガー
などの肉食動物。
水辺で暮らすカワウソにとって、これらの肉食動物は天敵であると同時に、「同じ獲物」を狙うライバルでもあるといえるでしょう。
カワウソの種類と寿命を知ろう!
実はカワウソは、大きくわけると
- ツメナシカワウソ属
- カワウソ属
- オオカワウソ属
という3つの属性に分けられ、その中でもいくつかの種類があります!
一つずつ説明しましょう。
ツメナシカワウソ属には、3種類のカワウソが分類されています。
1−1.コツメカワウソ
日本においてペットとして飼われている昼行性のカワウソです。
詳しくは後ほど「ペットとして飼育できるカワウソの種類と、その値段について」で説明します。
生息地としては、
- インドの南部
- 中国南部
- マレー半島
など様々な地域に生息しています。
その名の通り爪がとても小さいのが特徴で、カワウソの中では最も小柄な品種です。
明るく遊び好きな個体が多いといわれています。
体の特徴として、尾の形は丸くて短め。
水中では、耳や鼻の穴を自在に閉じることが出来ます。
寿命は11年〜15年程度であり、おおよその大きさは
- 体長40〜65p(しっぽの長さ25〜35p)
- 体重2kg〜6s
です。
群れで行動するタイプのカワウソです。
1−2.ツメナシカワウソ
南部アフリカに広く生息する夜行性のカワウソです。
その名のとおり、爪は退化してほとんどありません。
上で挙げた「コツメカワウソ」に比べると、約2〜3倍ほど体が大きく、水かきはほとんどありません。
野生下での寿命は10〜12年程度。
動物園などで飼育されている個体の場合は、15〜20年近く生きた例もあります。
おおよその大きさとしては
- 体長70〜95p(しっぽの長さ40〜70p)
- 体重15〜20kg
です。
コツメカワウソとは違い、単独で行動するタイプです。
1−3.ザイールカワウソ
アフリカの中部・西部に生息しています。
その生態はほとんど確認されておらず、詳しい文献はまだありません。
体の大きさはおおよそ
- 体長70〜95p(しっぽの長さ40〜60p)
- 体重13〜25kg
です。
カワウソ属には、8種類もの品種が分類されています。
どの種類のカワウソも、寿命は約10年程度。
日本では、主に動物園などでみることができます。
2−1.カナダカワウソ
生息地はカナダ・アメリカです。
他のカワウソと同様、毛の色は黒褐色ですが、まれに灰褐色や赤みのおびた個体もいます。
おおよその大きさは
- 体長60〜90p(しっぽの長さ30〜45p)
- 体重6〜8kg
であり、主に単独で行動するタイプです。
2−2.オナガカワウソ
メキシコやアルゼンチンに生息するカワウソです。
その名の通り「しっぽ」が長く、個体によっては「胴体よりも長い尾」を持つものもいます。
おおよその大きさは
- 体長50〜80p(しっぽの長さ38〜57p)
- 体重7〜15s
であり、主に単独で行動するタイプです。
2−3.ユーラシアカワウソ
絶滅危惧種に指定されているカワウソです。
主にユーラシア大陸を生息地としますが、北アフリカでもみることができます。
おおよその大きさは
- 体長55〜70p(しっぽの長さ35〜40p)
- 体重5〜12kg
であり、主に単独行動ですが、まれに仲間と協力することもあります。
2−4.ノドブチカワウソ
アフリカ大陸全域に生息し、海外の動物園や自然保護センターでは比較的メジャーなカワウソ。
その名のとおり、喉のあたりに白い毛が点々と生えているのが特徴です。
オスよりメスのほうが小さい個体が多く、どちらも立派な水かきを持っています。
大きさは
- 体長58〜70p(しっぽの長さ30〜45p)
- 体重3〜6.5kg
であり、主に単独で行動します。
2−5.ビロードカワウソ
生息地は東南アジアや中東です。
「コツメカワウソ」と良く似た外見ですが、大きさはビロードカワウソのほうが大きく、尾の形も三角形と異なります。
水かきが非常に発達しているため、水中深くの魚も簡単に狩ることができます。
大きさは
- 体長65〜80p(しっぽの長さ40〜50p)
- 体重7〜11kg
であり、群れで行動します。
2−6.チリカワウソ
その名のとおり、
- チリ
- アルゼンチンの南部
に生息しています。
口の両端には体毛がなく、正面から顔をみると「まるでアルファベットのWのような模様」があるのが特徴です。
おおよその大きさについては
- 体長55〜70p(しっぽの長さ35〜45p)
- 体重・生活形態などは不明
です。
2−7.スマトラカワウソ
インドネシアやタイなど、主に東南アジアに生息するカワウソです。
絶滅の危機にあり、非常に希少価値が高いこの品種。
目が大きく、かつ独特な鼻まわりをしているため、カワウソというよりむしろアシカに近い顔をしています。
大きさは
- 体長50〜80p(35〜50p)
- 体重不明
であり、主に群れで行動します。
2−8.ニホンカワウソ
1979年頃まで、日本で唯一生息が確認された品種です。
当時行われた毛皮の乱獲により、現在は絶滅種となっています。
ユーラシアカワウソの亜種ともいわれていますが、詳細は不明。
おおよその大きさは
- 体長55p〜80p(しっぽの長さ35〜56p)
- 体重5〜12kg
であり、単独行動をするタイプです。
「オオカワウソ属」に分類される品種は、「オオカワウソ」という1種類のみです。
オオカワウソは、南アメリカ大陸の北中部に生息する昼行性のカワウソです。
名前の通り、カワウソ属の中では一番体が大きい品種。
非常に立派な水かきを持ち、全体的にまるでアシカのような見た目をしています。
他のカワウソと同じく、カニや魚などを主な獲物としますが、時には集団でワニを襲うことも!
「下あごから胸部にかけての毛」が白いのが特徴で、大型の個体であれば「ゴールデンレトレバー並みの体重」になります。
おおよその大きさは
- 体長85〜150p
- 体重25〜35kg(オス)
- 20〜26kg(メス)
であり、群れで行動します。
全部で12種類のカワウソがいるが・・・
ここまで紹介したとおり、細かく分けると全部で12種類のカワウソがいます。
しかし実は、そのほとんどが絶滅危惧種です。
なかには二ホンカワウソのように、既に絶滅してしまった種もいます。
このように「カワウソが絶滅の危機にある主な理由」は
- カワウソの生息地帯である湿地の森林伐採
- 温暖化による川辺の減少
- 毛皮の乱獲
- 水質の悪化による水棲生物(カワウソのエサ)の減少
などがあげられますが、これらはいずれも人間が引き起こしたものです。
他の絶滅危惧種と同様、カワウソの数が減少した原因はわたしたち人間にあるのです。
ではこれらの種類のうち、ペットとして飼えるものはどれでしょうか?
ペットとして飼える種類と値段!
カワウソの種類を説明しましたが、ではこれらの種類のうち、ペットとして飼うことが出来るのはどれか?
当サイトで調べた限りでは、一番最初に紹介した「コツメカワウソ」以外のカワウソを販売している
- ブリーダー
- ペットショップ
はありませんでした。
レッドリスト(絶滅の恐れがある動物を分類分けしたリスト)では、コツメカワウソよりも「輸入に関する規制」が低いカワウソも存在するのにも関わらず、です。
これは日本でコツメカワウソ以外のカワウソが、ペットとして需要がないためだと考えられます。
カワウソは
- 人工繁殖が難しい
- コストがかかる
ため、需要のない環境で販売するのはかなり無理があります。
そのため、ペットショップはもちろん、個人ブリーダーも「コツメカワウソ以外のカワウソ」には、手を出さないと考えられます。
動物園や水族館などのブログ等を見る限り、種類によって飼育環境(単独行動かどうかは重要)に大きな違いがあることはなさそうですので、手に入れることが出来さえすれば、飼育も可能ではあると思います。
ただ、一般には手に入らないため、ペットにする事は難しいと考えられます。
なお、「カワウソの繁殖が難しい」理由は後ほど説明しています。
こちらも参考に!
>>カワウソが超なつく!正しい飼い方(餌・好物・臭い対策)を徹底解説!
コツメカワウソの値段は約60〜170万円程度です。
生まれてから日が浅い個体ほど高値で取引される傾向があり、近年起こった「カワウソブーム」によって爆発的に価格が高騰しました。
コツメカワウソは一般的なペットショップではほとんどみることができないため、
- エキゾチックアニマルを取り扱う専門店
- ブリーダーのもと
で購入する必要があります。
ワシントン条約により「国内で繁殖された個体」しか流通ができず、人工繁殖自体も困難な動物であるコツメカワウソ。
現在、日本での希少価値はかなり高い動物といえるでしょう。
では続いて
「カワウソの性格や気性の荒さはどお?」について紹介しましょう!
カワウソの性格は?気性は荒いの?
日本で唯一、「個人が購入・飼育できるカワウソ」であるコツメカワウソ。
愛らしい顔つきと独特な体型がとても魅力的ですよね。
ここではそんな「コツメカワウソの性格と気性」についてご紹介していきます。
コツメカワウソは、イタチ科特有の物怖じしない性格をしています。
運動量もかなり多く、その小さい体からは想像もつかない程に走り回ることも。
パタパタと走り回り、5本の指でなんでも掴むその姿は、まるで「人間のこども」のような動きだといえるでしょう!
コツメカワウソは、犬や猫とおなじくらい知能が高いといわれています。
そのため
- トイレ
- 食事
- 咬み癖
などのしつけが比較的入りやすい動物。
また非常に手先が器用であり、排水溝のフタやケージのロックも簡単に開けてしまいます。
賢いゆえに、飼い主の動きを観察することにも長けているため、舐められないよう注意が必要です。
コツメカワウソは、飼い主に甘える時に「キュイキュイ」と高い声で鳴きます。
もともと家族単位の群れで生活する習性があるコツメカワウソは、単独行動が苦手。
一度なつくと自分から足や体にすり寄り、かまってほしいと甘え声で訴えてきます。
中には、飼い主が少しでも目の届かないところにいると要求鳴きをするものも…
もちろん個体差はありますが、全体的にとても甘えん坊の個体が多いといえるでしょう。
赤ちゃん用の「知育玩具」を使いこなすこともできるコツメカワウソ。
猫用で売られている「ひものついたネズミ」をおいかけるのはもちろん、犬のように「取ってこい!」遊びもできます。
飼い主とのスキンシップにも積極的で、動物の中でも密にコミュニケーションをとりたがる傾向のある種といえます。
野生のコツメカワウソは、基本的に10〜15頭の群れで生活しています。
基本的な群れの構成は家族で、あまり上下関係はありません。
そのため基本的な気性はとても穏やかで、かつ平和主義。
しっかりとした信頼関係を築いてさえいれば、「すぐに噛む」など攻撃的な面はほとんどないといってよいでしょう。
コツメカワウソはとても好奇心が旺盛で、様々なことに興味を持ちます。
たまに水族館や動物園などで「カワウソと握手ができるイベント」が開かれていることがありますが、あれは「穴を見つけると手をつっこむ」というカワウソの習性をうまく使ったもの。
野生のカワウソは主に水中で狩りをしますが、岩場の奥に潜む貝やドジョウなども積極的に捕まえます。
そのため、獲物がいそうな穴を見つけると、本能的に手を突っ込んでしまうんですね。
カワウソの繁殖は難しい!
説明のとおり、日本でペットとして親しまれているのは「コツメカワウソ」という品種です。
野生のコツメカワウソは一夫一妻制。
決まった繁殖期はなく、群れで生活しながら「交尾・妊娠・出産」にいたります。
妊娠期間はおよそ60〜80日ほどで、一度につき平均2子を出産。
生まれた時はまだ目は開いておらず、生後40日ほどで目が開き始めます。
その後、成長とともに水慣れトレーニングを積み、
- こどもの世話をするのは主に母親
- 巣作りや狩りは父親も行う
など夫婦で協力して育児を行う習性をもっています。
また、一般にコツメカワウソは「人工的な繁殖が難しい」といわれている動物です。
カワウソの人工繁殖が難しい理由として考えられるのは
- 生まれた時から人間に育てられた個体は、他個体に対する興味が薄い
- そもそも一度の出産で生まれる平均仔数が2匹と少ない
- 生後3か月までは母乳を必要とするため、親子を離すことができない
- 繁殖用個体の管理にかかるコスト・労力の問題
などがあげられます。
現在日本に流通しているコツメカワウソは、すべて国内で繁殖・飼育された個体です。
ペットとしての歴史がまだ浅いコツメカワウソ。
絶滅の危機から脱するカギは、今後の人工繁殖にあるといっても過言ではないでしょう。
さいごに!
今回はカワウソの種類や性格など、カワウソの基本的な知識をご紹介しました。
ひとくちにカワウソといっても、様々な種類がいることがお分かり頂けたかと思います。
動物種が同じとはいえ、性格や見た目、生息地などはそれぞれ微妙に違うもの。
カワウソを家族に迎えようと考えているのなら、これらは全て「知っておいて損はない知識」といえるでしょう!
カワウソを飼おうと思っている方は、ぜひ以下のページもご確認ください!
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