アンゴラウサギは4種類!値段と飼育方法【毛刈り無しでは死に至る…】
こんにちは。
動物と昆虫をこよなく愛すアキラです。
ホワッホワな毛が特徴の「アンゴラウサギ」。
とても奇抜な見た目から「愛好家」も多いですが、毛の処理など飼育も結構大変です。
ここでは、
どんなウサギなのか?
種類や値段はどれくらいか?
飼うときのはポイントはあるか?
などなどをわかりやすくまとめてみました!
- アンゴラウサギの生態を知ろう!
- どんなウサギなの?
- 生息地は無い?!
- 性格は?飼いやすい?
- 寿命は飼育環境で変わる…
- 値段の相場はどれくらい?
- 種類は4つ!特徴を説明!
- 飼い方のポイントは大きく5つ!
- 2通りの毛刈り方法があるが、中国は酷い!
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アンゴラウサギってどんなウサギ?!
アンゴラウサギの原産国は、トルコのアンゴラ(現在はアンカラに改名)共和国です。
寒さの厳しい地域で暮らすアンゴラウサギは、「被毛の密度を高める」ことで暖かさを維持していました。
そのため、アンゴラウサギは数あるうさぎの種類のなかで、もっとも分厚く長い被毛を持っています。
アンゴラウサギの特徴は、なんと言ってもこの全身に生えたフワフワの被毛でしょう。
種類にもよりますが、基本的にアンゴラウサギの毛は約3ヶ月間で顔が隠れるほど伸びてしまいます。
通常、動物の毛はある程度成長したら伸びることはなくなりますが、この品種の被毛は違います。
放っておけばおく程、アンゴラウサギの毛は伸びていくため、12〜15pほどの長さになることも…。
商業目的で何度も改良が重ねられてきたアンゴラウサギは、定期的に毛刈りをしなければなりません。
そのため、アンゴラウサギは「人が手をかけなければ生きていけないウサギ」といえるでしょう。
現在、「生息地」は無い?!
アンゴラウサギの原産国はトルコですが、あの特徴的な長い毛は原産のままではありません。
「アンゴラウサギの毛」は18世紀半ばからフランスやイギリスに輸入され、何度も改良を重ねたことで長くなりました。
そのため、現在「アンゴラ種」とされている全てのウサギは人が飼育しており、野生には存在していません。
アンゴラウサギの被毛は非常にきめ細かく保温性が高いため、気温によっては命を落とす可能性もあります。
現在の姿では、アンゴラウサギが厳しい野生下で生き抜いていくのは難しいでしょう。
性格は?飼いやすい?
アンゴラウサギの性格は非常に穏やかで、常におっとりと暮らしています。
活発なウサギのように俊敏さはないため、あまり走り回るようなことも少ないと言えるでしょう。
アンゴラウサギが大人しい性格になったのは、「採毛」の際に暴れることのないよう改良がされたからです。
多くのウサギは抱っこされるのを嫌がりますが、アンゴラウサギは黙って抱かれている個体がほとんどです。
元来人なつこい性格で人によく馴れるため、コミュニケーションがとり易いウサギといえるでしょう。
毎日のブラッシングや衛生管理などの手間はかかりますが、それだけ魅力も多い品種です。
ペットとしての歴史がスゴイ!
ちなみに、アンゴラウサギをペットとして飼育し出したのは「フランスの王室」だったといわれています。
非常に豪華な被毛を持っているアンゴラウサギは、きらびやかな「王族のペット」として最適だったのでしょう。
また、アンゴラウサギの毛はカシミヤよりも細く柔らかいため、非常に手触りが良いという特徴があります。
まるで絹のようにスベスベとした手触りの被毛は、アンゴラウサギ特有の魅力といえるでしょう。
寿命は飼育環境で変わる…
アンゴラウサギの平均寿命は5年ですが、なかには10年まで生きる個体もいます。
うさぎはストレスに弱く、食事や温度などの飼育環境によって大きく寿命が変わります。
アンゴラウサギを飼育する際は、できるだけストレスをかけないように「飼育環境」をしっかりと整えましょう。
値段の相場はどれくらい?!
アンゴラウサギは、おおよそ9〜13万円程度の値段で売られています。
もちろん中には20万前後で売られている個体もあります。
ただし、毛が長いことで管理に手間がかかるため、一般的なペットショップではほぼ取り扱っていないでしょう。
更にアンゴラウサギはペットとしての販売数が少なく、うさぎのなかでは希少価値の高い品種です。
アンゴラウサギを購入したい場合は、問屋やブリーダーに問い合わせるほうが確実に見つけられると思います。
また、初めて「アンゴラ種」を飼う際は、アフターフォロー付きのブリーダーから購入するのが安心。
アンゴラ種は被毛が非常に長いため、衛生的かつ健康に飼育するには様々なコツが必要不可欠です。
「毛のカット」や「お手入れ」について相談できる人を作っておけば、間違った飼育する可能性は少なくなります。
アンゴラウサギの種類は4つ!特徴を説明!
「衣料の原料」として各地で使用されるようになり、アンゴラウサギの品種改良は盛んに進められました。
現在、ARBA(世界最大のうさぎ品種協会)で公認されているアンゴラウサギの品種は、以下の4種類です。
なおARBAには公認されていない「日本アンゴラ種」という品種もありますので、あわせて紹介します。
真ん丸の顔を持っており、鼻をのぞく全ての部分がみっしりと毛で覆われている品種です。
このうさぎはフランスで品種改良されたもので、アンゴラ種のなかでは最もメジャーなうさぎ。
現在「ペットとして飼育されているアンゴラウサギ」のほとんどは、この品種だといっても過言ではないでしょう。
ペットとしての需要が高いイングリッシュアンゴラは小型化されており、体重は2〜3.5kgほどしかありません。
また、他のアンゴラ種にくらべて耳が短いのも特徴で、耳の先には長い飾り毛「タッセル」が生えています。
フレンチアンゴラの体重は3.5〜4.5kgで、アンゴラ種のなかでは2番目に大きい品種です。
フレンチアンゴラは「イングリッシュアンゴラのもととなった品種」であり、改良はフランスで行われました。
この品種の特徴は、ガードヘアーと呼ばれる「硬い毛が柔らかい下毛を覆っているところ」です。
ガードヘアーがあると毛同士が絡まりにくくなるため、アンゴラ種のなかでは管理がしやすい品種でしょう。
またフレンチアンゴラは顔や耳の毛が短く、「頭頂部に生えた長い毛」以外は、顔周りもスッキリしています。
世界最大のうさぎ「フレミッシュジャイアント」と、垂れ耳最大の「フレンチロップ」を掛け合わせて作った品種です。
商業用のアンゴラ種は「多くの被毛が採れる個体」ほど価値が高く、体のサイズがより大きいものが好まれる傾向にあります。
ジャイアントアンゴラはできるだけ多くの被毛が採れるよう、アメリカで品種改良されたうさぎです。
ジャイアントアンゴラの体重は4.5〜5.5kg以上で、カラーバリエーションはホワイト1種類のみ。
耳と頬には飾り毛があり、全身の被毛を含めた直径は2m以上になることもあります。
サテンアンゴラは、カナダで改良されたアンゴラ種であり、体重は3〜4.5kgほど。
遺伝子の突然変異によって生まれた「フレンチアンゴラ」をもとに作られた品種です。
この品種の顔や耳の毛は「フレンチアンゴラ」と同様に短いですが、耳の先にはわずかながら「飾り毛」が生えています。
また、サテンアンゴラの毛は非常に手触りがよく、光に当たると光沢を放ってキラキラ輝くという特徴を持っています。
商業用としてはもちろん、ペットとしても人気が高いため、アンゴラ種のなかでは最もカラーバリエーションが豊富です。
サテンアンゴラの主なカラーバリエーションは
- ホワイト
- ブルー
- ブラウン
- ライラック
などですが、他にも多くのカラーが存在します。
なお、基本的にこの品種は「直毛」ですが、まれに突然変異で「縮れ毛」の個体が生まれることもあります。
ARBA(世界最大のうさぎ品種協会)からは公認されていない、日本で作られた品種。
日本アンゴラは、イギリスから輸入されたアンゴラウサギを改良した「アルビノのアンゴラ種」です。
※アルビノ…生まれつき色素が少ないもの
この品種は大正末期から昭和にかけて作られており、過去には最大72万羽を「商業用動物」として飼育していました。
72万羽というのは、「アンゴラウサギの品種改良」が盛んだったフランスやイギリスよりも多い数です。
しかし、当時の日本では「動物の被毛を使った織物」の需要が少なく、アンゴラウサギの飼育数は徐々に減少。
海外への輸出には非常に手間がかかったことから、現在は兵庫県の
- 六甲山牧場
- イングランドの丘
でしか見ることが出来ないと言われています。
日本アンゴラの体重は3〜3.6kgで、カラーバリエーションはホワイトのみです。
飼い方のポイントは大きく5つ!
では、もし「アンゴラウサギを飼おう」と思ったときには、どのような事に気をつければ良いのか?
飼育方法を5つのポイントに分けて簡単に説明します!
アンゴラウサギの適温は14〜21℃のため、「人間が快適と感じる温度」では暑すぎます。
アンゴラウサギは密度の高い被毛で全身が覆われているため、高温多湿に弱い動物なのです。
とは言え、夏には「サマーカット」してあげることで、普通のうさぎと全く同じ室温(18〜24℃)で飼育が可能です。
また、短くカットすれば普通のうさぎより毛が抜けにくい品種でもあります。
皮膚病や精神的ストレスを避けるため、梅雨時や夏場のエアコンはドライ設定にしておき、毛は定期的にカットしてあげましょう。
アンゴラウサギの毛はもつれやすいため、ケージが狭いと様々なものに絡まる危険が高まります。
思わぬ事故でアンゴラウサギが怪我をしないよう、ケージはできるだけ大きいサイズのものを選びましょう。
また、一般的にうさぎの飼育では「ソアホック」を防ぐために、ケージの床に「おがくず」や「マット」を敷きます。
ソアホックとは、「硬い敷物」の上で長期間過ごすことにより、手足が炎症を起こしてしまうことです。
ソアホックを放っておくと皮膚の炎症はひどくなり、傷ができたり、皮が酷くえぐれたりするようになります。
うさぎは皮膚が非常に弱く、床の敷物が「網目タイプ」のケージでは、手足に負担がかかってしまうのです。
しかし、アンゴラウサギの手足には「分厚い被毛」がしっかりと生えているため、炎症を起こすことはほぼありません。
むしろ排泄物が毛に絡まって不衛生な状態になると、アンゴラウサギが病気にかかるリスクは高くなります。
汚れや糞尿ができるだけ下に落ちるよう、ケージの敷物は網目のあるタイプを選ぶようにしましょう。
アンゴラウサギの主食は、
- うさぎ専用フード
- 牧草
です。
また、副食には
- 野菜
⇒にんじん、キャベツ、小松菜など
- 果物
⇒りんご、梨、パイン、パパイヤ、バナナなど
など、消化に良いものを与えて下さい。
アンゴラウサギは毛の量が多いため、毛づくろいの際に大量の毛を飲み込んでしまいがちです。
毛玉が便としてスムーズに排出されるよう、副食には「食物繊維が豊富なもの」を選ぶようにしましょう。
なお、水は外付けタイプの給水器に入れて、毎日新しいものに入れ替えて下さいね。
アンゴラウサギの毛はもつれやすいため、放っておくとすぐに毛玉ができてしまいます。
毛玉ができた箇所は皮膚が引っ張られるため、痛みやストレスを感じる原因になるでしょう。
コミュニケーションの一環として、ブラッシングは毎日必ず行うよう心がけて下さい。
体についた汚れをそのままにしておくと、アンゴラウサギが病気になることもあります。
アンゴラウサギの毛が汚れてしまった場合は
- ぬるま湯を張った洗面所で優しく洗う
- 蒸しタオルで体を拭いてあげる
などの方法で、体をキレイにしてあげましょう。
2通りの毛刈り方法があるが、中国は酷い!
アンゴラウサギは、もともと「被毛を商業目的で刈り取るために品種改良された品種」です。
放っておくと毛はどこまでも伸びてしまうため、3〜4ヶ月に1度は「採毛」や「カット」をする必要があります。
アンゴラウサギの採毛には、以下の2種類の方法があります。
- はさみやバリカンで刈り取る方法(イギリスがメイン)
- 指でつまんで抜き取る方法(フランスがメイン)
羊の毛刈りのように道具を使ってウサギの毛を刈る方法で、主にイギリスやニュージーランドで行われています。
この方法では、うさぎが急に動いて怪我をしないように、手足をひもなどで拘束して被毛を刈り取ります。
バリカンを使うと「刈り取り時間」が大幅に短くなるため、アンゴラウサギの採毛ではメジャーな方法といえるでしょう。
ただし、この方法では短い毛も一緒に刈り取ってしまうため、採取した毛の長さや質にはバラつきがあります。
主にフランスで行われている方法で、「アンゴラウサギの毛根が緩くなる時期」を狙って採毛します。
年4回ある「換毛期」の期間をしっかりと見極める必要があるため、技術や知識は毛刈りよりも必要とされます。
しかし、毛刈りのように手足を拘束しなくて良いため、アンゴラウサギへの負担は最小限に抑えられるでしょう。
アンゴラウサギの採毛は1週間ほど間隔をあけて繰り返し行うと、より質の良い毛を大量に採ることができます。
この方法は上記の方法に比べてかなり時間がかかりますが、そのぶん採れる毛の質や取引価格は格段に良くなります。
強引にむしり取る採毛方法は動物虐待!
中国では「毛を強引に引っ張ってむしり取る」という酷い方法で、アンゴラウサギの採毛をする業者もいます。
本来鳴かないはずのうさぎが、恐怖や痛みに耐えかねて鳴き叫んでいても、作業はどんどん進められていくのです。
もちろん同じ中国でも、以下の動画のように丁寧にバリカンで刈り取っている所もあります。
こちらは中国の蒙陰県に位置する「アンゴラ飼育場」での映像であり、ここではアンゴラに感謝し、大切に扱っているようです。
中国には「動物の福祉に関する法律や規制」がないため、商業動物の扱い方は業者によって異なります。
悲しいことに、現在取引されているアンゴラウサギの被毛は、約90%が中国産のもの。
「中国産のアンゴラは安価で良い」と買っている人がいる限り、アンゴラウサギ達の痛みや辛さはなくならないでしょう。
さいごに!
アンゴラウサギの生態や種類、値段などを紹介しました。
非常に世話のかかる品種でもありますが、モフモフした姿にはほかには無い可愛さを感じられますね。
「ちょっと変わった動物、ちょっと変わった品種を飼いたい!」という方には、ぜひオススメのウサギちゃんです!
なお、ウサギではありませんが、似たような雰囲気のモルモットも飼いやすく、人気ですよ!
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