シマリスの値段・寿命、なつくための飼育方法を徹底解説!冬眠や餌、性格についても説明します!
フワフワのしっぽにつぶらな瞳。
「森の妖精」ともいえるような愛らしい見た目を持つシマリスですが、実はその品種は25種類にも及びます。
多数ある品種のうち、現在日本に生息しているのは北海道に分布する「エゾシマリス」、たった一種類だけ。
また、ペットとして飼育されている一般的なシマリスも、この「エゾシマリス」です。
そのため当ページでは、エゾシマリスのことを「シマリス」とし、シマリスについてどこよりもわかりやすくまとめてみました。
- シマリスとはどんな生き物なの?
- シマリスの寿命は?
- シマリスの値段はどれくらい?
- シマリスの性格は?
- シマリスの飼育環境とおうち
- シマリスの餌の種類
- シマリスはなつくの?なつかせるための3step!!
- 飼育する場合は冬眠させるな!
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シマリスってどんな生き物なの?<キホン知識>
シマリスは
ネズミ目 リス科 シマリス属
に分類される動物です。
シマリスには25種類の品種がありますが、唯一日本(北海道)での生息が確認されているのが「エゾシマリス」です。
エゾシマリスは、ロシアやシベリアなどに生息するシベリアシマリスの亜種。
からだの特徴は?
シマリスの特徴は、その名のとおり背中からしっぽの付け根にかけて伸びた「縦しま模様」です。
この
- 黒い5本の縦縞
- その間にある4本の白い縦縞
は、シマリス特有の模様といって良いでしょう。
シマリスの平均的な大きさとしては、
- 体長12〜17p(+しっぽの長さ8〜13p)
- 体重50〜150g
です。
なお、左右の頬には頬袋があり、どんぐりや木の実など「多くの食料」を口に入れたまま行動することができます。
昼に行動する
主に昼間に活動する「昼行性」の動物で、群れを作らず単独で生活するシマリス。
暗くなると地面に掘った巣穴に戻り、ヘビやフクロウなどの天敵に見つからないようにしています。
雑食性である
北海道の森林地帯では、よく前足を器用に使って木の実を食べる姿が目撃されるため、「草食性の動物ではないか?」と思われがちですが、実はシマリスは雑食性。
木の実や草はもちろん、キノコや果物、コオロギやイモムシなど「幅広い種類のもの」を好き嫌い無く食べています。
ときには小型のカエルや、鳥のたまごを捕食することも。
冬眠する生き物である
シマリスは、野生では冬から春にかけて冬眠します。
ただし飼育している状態での冬眠はとても危険です。
※詳しくはページ下の「飼育する場合は冬眠させるな!」説明しています
では続いて
「シマリスの寿命はどれくらい?」という点についてです。
シマリスの寿命はどれくらい?
寿命は約7〜9年程度で、小動物の中では比較的健康で長寿な動物といえるでしょう。
ですが、シマリスには「体調不良を隠す野生の本能」が強く残っています。
ペットとして飼う場合は、ささいな様子の変化を見逃さないよう、「日々の健康管理」を徹底して行えるかどうかが、シマリスを長生きさせる秘訣です。
シマリスの値段はどれくらいなの?
シマリスは主にペットショップで購入することが出来ます。
値段は、約5000〜1万円前後です。
他の動物と同じく年齢が若ければ若いほど人気があるため、春に出回るシマリスのベビー達の価格はもう少し高くなります。
また、まれに全身が真っ白な「ホワイトシマリス」が入荷することもあります。
ホワイトシマリスは、普通は茶色であるはずの体色が突然変異によって変色したもの。
そのため目は黒く、先天的な色素欠乏であるアルビノのように特別に体が弱いということもありません。
ホワイトシマリスは非常に希少性が高く、そのぶん値段も3〜5万円と高価です。
シマリスはどんな性格なの?
一般的にいわれるシマリスの性格は
- 活発
- 臆病
- 警戒心が強い
- 好奇心旺盛
などです。
特にシマリスのような「体が小さい動物」の警戒心は、とても強いもの。
危険の多い野生下で自分の身を守るためには、常に周りを気にして、素早く逃げられるようにしておく必要があります。
もちろん人間と同様、シマリスの性格にも個体差はあります。
そのため、
- 臆病ゆえにケージから出たがらないシマリス
- 好奇心旺盛でケージ外の色々なものに興味を持つシマリス
と色々存在します。
また、ベビーの頃に「人の手」で育てられてきた経験のある個体は、それだけ人に対する警戒心や抵抗が少ないといわれています。
そのため、ひとくちに「シマリスの性格」といっても様々です。
大切なのは、どんな性格の個体でも最後まで責任を持ってお世話すること。
たとえ思っていたような性格ではなかったとしても、それはそのシマリスの個性だと思って接してあげて下さいね。
ではここから、
シマリスの「飼育環境」「おうち」について説明していきましょう。
シマリスの「飼育環境」と「おうち」!
ここからは、シマリスをペットとして迎え入れるにあたって必要となる
- 飼育環境(室温)
- おうち
について説明します!
飼育環境(室温)について
シマリスはもともと北海道に生息しているため、高温多湿には弱い動物です。
シマリスには23〜25度の温度が最適です。
人間にとっては肌寒いくらいの温度が、シマリスには快適なのです。
シマリスの健康を維持するうえで、空調管理は必要不可欠です。
夏場や冬はもちろん、湿度の高い梅雨時期には「エアコンをドライ設定にする」などの対策をとってあげましょう。
シマリスの「おうち」!
シマリスを飼うにあたっては、
- ケージ
- 巣箱
- 回し車
- 床材
- 砂遊び場
- 給水器
を用意してあげましょう。
活発に上下運動をするシマリスにとって、ケージの「高さ」はとても重要です。
登り木やステージをセットできるタイプのケージにすると、シマリスがケージ内を移動しやすくなります。
床面積よりも高さを重視したケージ選びを心がけましょう。
また何でもかじってしまうシマリスには、プラスチック製のケージは不向き。
上で挙げたような「リス用のケージ」が特にオススメです。
なおシマリスがケージを噛むことによって起こる「噛み合わせ」の異常防止のためにも、ケージは「金網タイプ」を選びましょう。
ちなみに、シマリスは手先がとても器用。
簡易的なロックでは、飼い主が気付かないうちに脱走する可能性も十分にあります。
ケージの外には感電や誤飲など、シマリスにとってとても多くの危険が潜んでいます。
思わぬ事故に繋がらないようよう、ケージには必ずナスカンをつけるようにしましょう。
シマリスが落ち着いて休める場所として、巣箱を用意してあげましょう。
巣箱は「小鳥用で売られている木の巣箱」を横にして使うことも出来ますが、以下のような「チンチラ」用のものでも代用できます。
これならシマリスが寝床のスペースを広く取れ、かつ自分で歯の長さを調整することができます。
また野生のシマリスは、地面に掘った穴の中を巣にしています。
できるだけ野生に近い環境を作るため、巣箱はケージの床に置くようにしましょう。
森の中を駆け回ったり木々の間を飛んだりと、野生ではかなり活発な動きをしているシマリス。
あの小さい体からは想像もつかないほどの運動量を誇る彼らですが、さすがにケージの中であれだけの運動をさせてあげるのはかなり難しいでしょう。
そのため、シマリスの飼育に回し車は必須。
シマリスの
- ストレス解消
- 肥満予防
のためにも、必ず用意してあげましょう。
またシマリスはしっぽが長いため、「小さなハムスター」用の回し車では少しサイズが足りません。
上で挙げたような、「ゴールデンハムスター」「リス」「テグー」などが使えるものを購入するようにして下さいね。
シマリスはトイレを覚えない動物です。
排泄場所を一ヶ所に固定する習性がないため、トイレに誘導させたりしつけるのも難しいでしょう。
ケージ内が尿で湿気ったり、シマリスが踏んで汚したりすることのないよう、床には「床材」を敷きつめておくことをおすすめします。
主な床材の種類としては
- ウッドチップ
- ウッドリター
- 紙パルプ
- 牧草
などがあります。
他の床材に比べると、牧草の吸水性はあまり良くありません。
ですが牧草は巣材として使い勝手が良く、シマリスが好んで巣箱に持ち込むという利点があります。
どの床材にもメリット・デメリットがあるため、個体や掃除頻度などに合ったものを選ぶようにしましょう。
野生のシマリスは、体の汚れを「砂浴び」によって落としています。
つまり、砂浴びはシマリスにとって「お風呂」のようなもの。
シマリスが好きな時に砂を浴びれるよう、砂浴び場を用意してあげると良いでしょう。
シマリスは、デグーやチンチラなどのように「砂浴びが必須」の動物ではありませんが、砂浴び中の姿はとてもかわいく癒されますよ。
砂浴び中は普段よりさらに激しく動くため、砂がそこらじゅうに飛び散ります。
部屋中が砂だらけにならないよう、ケージの周りには囲いをつけておくことをおすすめします。
シマリスがいつでも好きな時に水が飲めるよう、必ず給水器を用意しましょう。
プラスチック製のものはすぐにかじって穴をあけてしまうので、外付けタイプのものを選ぶのがベスト。
故障により水が出ない等のトラブルにすぐ気付けるよう、色は透明のものがおすすめです。
なお、上で挙げたタイプは「ペットボトル」を付けるだけの簡単仕様です!
定期的にペットボトルを替えれば、中の汚れも気になりません。
では続いて
「シマリスの餌」について説明しましょう!
シマリスはどんな餌を食べるの?
シマリスの餌については
- 主食
- 副食(おやつ)
- 水
の3つに分けて説明します!
野生下では主に
- 木の実
- 果実
- コオロギなどの昆虫
を食べているシマリス。
ですが、毎日それだけの種類の食材を栄養バランスよく与えるのは難しいですよね。
そんな時はペットショップで売っている「リス・ハムスター専用フード」を与えましょう。
専用フードは、生涯歯が伸び続ける「げっ歯類」にとって最適な固さをしています。
シマリスの歯が適度な長さに保たれるよう、水でふやかしたりせずにそのまま与えて下さい。
また、含まれる成分もシマリスの健康を維持するうえで大切なものばかり。
低脂肪で消化吸収の良い穀物をベースに、昆虫エキスなどの「動物性タンパク質」もしっかりと配合されています。
品質が落ちにくいペレットタイプのため、開封してからある程度時間が経っても問題はありません。
ですが、空気に触れることで風味は確実に落ちていきます。
シマリスの食いつきを安定させるためにも、フードは一番小さい規格のものを購入しましょう。
ちなみにリスはなんでもかじります。
プラスチックで口を切ったりしないよう、食器は陶器製のものを使用するようにしましょう。
「シマリスの体に必要な栄養素」はすべて専用フードで取れているとは言え、たまにはおやつを与えたいと思う飼い主は多いものです。
シマリスに与えられるおやつは
- ドングリやひまわりの種などの種子類
- クルミ
- 鳩用の穀物
- リンゴ
- サツマイモ
- にんじん
- かぼちゃ
- ペット用のにぼし
- ミルワーム(爬虫類のエサ用)
- 無糖のヨーグルト
などです。
もともと雑食性であるシマリスは、食べられるものが比較的多い動物です。
集めた食料を貯蓄する習性があるため、傷みやすい食材を与える際は注意して下さいね。
夏場はあげたおやつが床材の下や巣箱の中で腐敗していないか、定期的にチェックが必要です。
適切な量であれば、シマリスとのコミュニケーションにも使えるおやつ。
上手に使って、より良い信頼関係を結びましょう。
では次は
「シマリスはなつくの?なつかせる方法とは?」について説明しましょう!
シマリスはなつく?なつかせる方法は?
群れを作らず、それぞれ単独で生活しているシマリス。
基本的に独立心が強いため、犬や猫のように甘えることは少ないといえるでしょう。
ですが、ベビーの頃の経験や飼い方によっては、ある程度のスキンシップをとることが可能です。
げっ歯類のなかでもシマリスは、とても良く人間観察をする動物です。
絶対になつくとは言い切れませんが、ゆっくりと心を込めて接するようにしましょう。
ちなみに、「なつく」と言うよりかは「馴れる」ようにしてあげることが目的です!
シマリスを馴れさせる3ステップ!
シマリスを馴れさせるには、以下の3ステップに挑戦しましょう。
ステップ@
「飼い主の手=良いことがある」と覚えてもらえるよう、おやつは指で持って与える
ステップA
その場でおやつを食べるようになったら、手の平におやつを乗せてシマリスを誘導する
ステップB
手に乗った状態で新たにおやつを与え、手に乗っている時間を長くする
ステップBまできたら成功です!
あとはシマリスを決して驚かせないよう、音や声に注意しながら毎日繰り返し行いましょう。
使うおやつはどんなものでも良いですが、シマリスの好きな
- ドングリ
- クルミ
- ヒマワリの種
などをあげると特に喜びますよ!
発情期には注意!
シマリスには秋から冬にかけて「発情期」があります。
これは通称
- 「タイガー期」
- 「噛みリス期」
などとも呼ばれており、多くのシマリス達の気性が荒くなる時期。
発情期は繁殖に適した時期であるとともに、それまでどんなに馴れていた個体でも、
- 前ぶれなくケージに体当たりする
- 噛み付いてきたりする
と言った特殊な時期でもあります。
もし成体のシマリスをこの時期に飼育し始めるのであれば、なつかせるのは春ごろをめどにするのがベターです。
飼育の場合は冬眠させるな!
野生では冬から春にかけて冬眠するシマリスですが、飼育可での冬眠はとても危険です。
なぜなら冬眠は、あらかじめ十分な栄養が補給できていないと、死に至る可能性があるから。
ペットとして飼われている以上、シマリスが補給・貯蓄できる食料は限られています。
つまり、「何か月も栄養を取らずに寝ていられるほどの栄養分」は、ペットのシマリスには摂取できないということです。
またうまく冬眠ができたとしても、「低温が一定に保たれていない室内」では、シマリスは度々目を覚ましてしまいます。
冬眠を繰り返すことは、シマリスの体に大きな負担がかかります。
無駄な冬眠でシマリスの寿命を縮めることのないよう、冬は「ペットヒーター」や「エアコン」などで暖かさを保つようにして下さいね。
さいごに!
今回は「シマリスを飼育する」うえで、必ず覚えておきたい知識をご紹介しました。
愛くるしい見た目と野生的な性格を持つシマリスには、他の「げっ歯類」にはない魅力がたくさんあります。
ですがペットとして改良された品種ではないだけに、飼育するうえで気を使わなければいけない部分も。
シマリスを飼育する際には、そんな難しい部分も含めて可愛いと思えるかどうかがとても重要です。
衝動での購入はけっしてせず、飼育環境などをよく検討してからお家に迎えてあげて下さいね。
最後に、シマリスと同じく「ネズミ目のペット」をお探しであれば、以下の動物たちも可愛くてオススメですよ♪
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