モモンガの種類とムササビとの違い【寿命・鳴き声・飼育の可否】
「モモンガ」や「ムササビ」をペットにしたい!!
最近はそんな声が増えています。
しかし「モモンガの種類」や「ムササビとの違い」を知らない方が大半でしょう。
そこで今回は、モモンガとムササビの違いをどこよりも分かりやすくまとめてみました。
- 日本で代表される3種類の「モモンガ」!
- 3種類のモモンガには5つの違いがある!
- ムササビってどんな生き物?
- ムササビとモモンガの5つの違いを知ろう!
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モモンガってどんな生物?!
まずは「モモンガってなに?!」というところから簡単に。
モモンガとは、
げっ歯類もしくは有袋類
に分類される「皮膜」を持った動物の総称です。
食性は
- 昆虫
- 種子
- 果実
などを食べて生活する「雑食性」。
主に森林に生息し、木々の間を滑空しながらエサや巣材を集めています。
夜行性で、かつ高い場所にある「樹のうろ」を巣穴とするため、野生でその姿を見ることはあまりできません。
モモンガの3つの種類と違い!
実はモモンガにはたくさんの種類があります。
ここでは、日本で特に知られている「代表的なモモンガ3種」の生態についてご紹介します。
「ペットとして飼育されているモモンガ」の中では、最もメジャーなモモンガです。
フクロモモンガは
フクロネズミ目 フクロモモンガ科 フクロモモンガ属
に分類される「有袋類」のモモンガです。
主な生息地は
- オーストラリア
- インドネシア
などの暖かい地帯で、腹部には有袋類特有の「育児嚢(いくじのう)」を持ちます。
平均的な大きさは
- 体長:16〜21p
(+しっぽの長さ16〜21p)
- 体重:95〜160g
です。
主に「群れで行動する習性」があるため、人になつきやすく「鳴き声でのコミュニケーション」も盛ん。
寿命は8〜12年程度と長生きします。
アメリカモモンガもペットとして認められているモモンガです。
こちらは
ネズミ目 リス科 アメリカモモンガ属
に分類される「げっ歯類」のモモンガ。
主な生息地は
- カナダ
- アメリカ合衆国
- メキシコ
- 中米北部
などです。
上で説明のとおり、ペットとして飼育することもできますが、フクロモモンガに比べると「野性味」が強く流通数も少なめです。
平均的な大きさは
- 体長:14〜15p
(しっぽの長さ8.5〜12p)
- 体重:50〜80g
です。
飼育下での寿命は8〜12年程度。
神経質で臆病な性格をしていますが、体は強く、丈夫な個体が多い傾向にあります。
エゾモモンガは、「特定外来生物」に指定されている “タイリクモモンガ” と交雑の恐れがあるため、現在、日本では「鳥獣保護法」により飼育が禁止されています。
このモモンガは
ネズミ目 リス科 モモンガ属
に分類される「げっ歯類」のモモンガです。
ジャンルとしては、上の「アメリカモモンガ」と同類です。
アジア大陸に生息する「タイリクモモンガ」の亜種で、日本では北海道のみに分布。
平均的な大きさは
- 体長:15〜18p
(しっぽの長さ約10p)
- 体重:80〜120g
ほどです。
野生での寿命は3〜5年程度ですが、動物園などで飼育された個体は7、8年程度生きることもあります。
では続いて、
「3種のモモンガの違い」をまとめてみます!
3種類のモモンガ、違いは5つ!
「小さな体」と「長いしっぽ」、「空中を滑空するための皮膜」など、似ている部分が多い3種類のモモンガ。
ですが細かくみていくと、実は多くの違いがあることがわかります。
ここでは5つに分けて説明します。
上で挙げた
- フクロモモンガ
- アメリカモモンガ
- エゾモモンガ
のうち、「フクロモモンガ」のみが
カンガルーと同類の「有袋目」
となっています。
大切なのでもう一度言うと、フクロモモンガは「モモンガ」の仲間ではなくて「カンガルー」の仲間です。
フクロモモンガ
「フクロモモンガはカンガルーの仲間」ということで、習性もほかとは結構違います。
フクロモモンガは、主に「オス1匹とメス5〜6匹の群れ」で生活します。
彼らは「縄張り意識」が非常に強く、仲間以外のモモンガを断固として受け入れようとはしません。
またフクロモモンガのオスは、臭腺から分泌した「フェロモン」を、群れのメスにこすりつけて個体識別をする習性も持っています。
自分の糞尿を周囲にまき散らすことで縄張りを主張する「マーキング行動」も多いため、トイレを一カ所に固定することはほとんどないといえるでしょう。
「エゾモモンガ」「アメリカモモンガ」
反対に「エゾモモンガ」と「アメリカモモンガ」は、主に単独で活動します。
ですが、寒い冬の間などは1つの巣穴に20匹以上が集まって暖をとることも。
フクロモモンガほど縄張り意識がなく、敵と出会った際には「威嚇」よりもまず逃げようとする傾向があります。
「飼いやすさ」でみると、群れで行動する「フクロモモンガ」に軍配があがります。
「尾」は3種類とも違います。
- エゾモモンガの尾
⇒平べったく扁平状で、背中に沿うように持ち上がっている。
- フクロモモンガの尾
⇒先端が丸まった細長い形状。
- アメリカモモンガの尾
⇒他2種よりふっくら毛がついた、垂れ下がる尾。
種類によって、「快適な温度」には違いがあります。
フクロモモンガ
暖かい地帯に生息するフクロモモンガの快適温度は23〜28度です。
リス科のモモンガに比べると、ある程度湿度の高い場所にも強いといえるでしょう。
アメリカモモンガ
アメリカモモンガの快適温度は20〜26度と、やや低め。
寒さには比較的強いアメリカモモンガですが、湿度や暑さには弱いという特徴があります。
そのため「気温が30度を超えるような夏場」に飼育する場合には、温度管理に十分注意して下さい。
エゾモモンガ
エゾモモンガの快適温度は不明。
ですが、
- 北海道のみに分布
- シベリアやロシアを主な生息地とする「タイリクモモンガ」の亜種
ということを考えると、アメリカモモンガと同じく高温多湿に弱い可能性が高いでしょう。
体臭にも違いが見られます。
フクロモモンガ
フクロモモンガのオスは、胸やおでこに「フェロモンを分泌する臭腺」を持っています。
そのため体臭はきつく、マーキング行動に使う「糞尿」も独特のにおいを発します。
また他の2種に比べると、昆虫や鳥のたまごなど「動物性タンパク質」を多く摂る必要があるために、体臭がキツくなる傾向にあります。
「エゾモモンガ」「アメリカモモンガ」
エゾモモンガとアメリカモモンガの体は、ほとんど臭いません。
なぜならこの2種類のモモンガは、どちらも種子やクルミなど「植物性の食べ物」を好む傾向があるため。
糞や尿などの臭いも薄く、気になるほどの体臭がすることはまずないでしょう。
3種類のモモンガを紹介しましたが、飼う事ができるのは
- フクロモモンガ
- アメリカモモンガ
のどちらかです。
ではこのうちどちらが飼いやすいか?と言うと、「なつきやすい」という意味でフクロモモンガをオススメします。
もちろん絶対になつく訳ではありませんが、警戒心が強い「アメリカモモンガ」よりは馴れてくれますよ!
ただしニオイはややキツイので、専門店などでニオイを確かめてから飼いましょう!
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では続いて、
「ムササビとの違い」について説明していきましょう!
ムササビとの違いを知ろう!
説明の前にまず大前提からお話しますが、ムササビは「鳥獣保護法」によりペットとしての飼育が禁止されています。
ムササビとは
ネズミ目 リス科 ムササビ属
に分類される「げっ歯類」の動物です。
つまり、同じくリス科の動物である「エゾモモンガ」「アメリカモモンガ」とは親戚関係。
主に
- 東南アジア
- インドネシア
などに分布しており、現在8つの種類が確認されています。
ムササビの最大の特徴は、手首から出ている「針状軟骨」という骨です。
通常時は折りたたまれているこの軟骨は、「滑空に必要な皮膜の面積」を最大限に広げる役割を持っています。
そのため、滑空中は「空飛ぶ座布団」などといわれるほど、大きく四角いシルエットになるムササビ。
無風状態での滑空距離は約20〜30mで、最大滑空距離はなんと100〜160m以上にも及ぶことが確認されています。
ムササビの生態は?
実はムササビには、生息地によって8つの種類が存在します。
ですが通常日本で「ムササビ」といわれるのは、「ホオジロムササビ」のいう日本固有の種のこと。
ホオジロムササビは北海道以外の地域に幅広く分布し、主に神社やお寺のある林に単独で生息しています。
平均的な大きさは
- 体長:27〜49p
(しっぽの長さ28〜41p)
- 体重:700g〜1.5kg
で、小柄な猫やフェレットと同じくらいのサイズです。
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雑食性とされるムササビですが、その食性はほぼ完全な「植物食」。
主なエサは
- ブナやケヤキ、カエデの葉
- ドングリ
- 樹皮
- 果実
- ツバキの花
などです。
夜行性動物のため、活動するのは日が完全に落ちてから。
モモンガ同様、日中は高い位置にある「樹のうろ」の中で体を休めています。
では次に
「モモンガとムササビの違い」を説明しましょう!
モモンガとムササビの違いは?
どちらも野生ではほとんど目にすることができないため、「何がどのように違うのか」を正確に知っている人は少ないでしょう。
ここでは「広義でのモモンガ」と「ムササビ」の違いについて説明していきます!
ムササビは、モモンガとは比べ物にならないほど大きな体をしています。
「モモンガ」と比べると約3倍もの大きさを誇るムササビ。
ムササビは、モモンガの中ではもちろん、リス科の中でも最大級に体が大きいといえるでしょう。
ちなみに「げっ歯類」の中で一番大きいのは、主に南アメリカに生息するカピバラという動物。
次いでビーバー、ヌートリアとなりますが、実はムササビはその次に大きな「げっ歯類」なんですよ。
空中を滑空する姿はまさに、「空飛ぶ座布団」です。
「扁平あるいは細長い尾」を持つモモンガに対し、ムササビの尾は丸く太さのある円錐形。
長くフサフサした尾は、滑空時にバランスをとるために、重要な役割を持っています。
生い茂る木々を上手に避けようと、右や左に方向転換するムササビにとって、尾は必要不可欠な器官だといえるでしょう。
モモンガ達の鳴き声は、いずれも「ズイズイズイズイ」という短い鳴き声をしています。
反対に、ムササビは「グルルルグルルル」という鳴き声を発します。
また警戒中であれば、「キュルルルルル」と普段より高い声を出すこともあります。
「ホオジロムササビ」という名前の通り、ムササビの頬には白い帯のような模様があります。
これはムササビ特有の「白門」で、モモンガにはみられません。
モモンガの皮膜は、前足から後ろ足の間にのみ存在するのに対し、ムササビはほぼ全身に存在します。
具体的には前足と首にかけてと、後ろ足と尾の間。
そのため「滑空可能な距離」には、とても大きな差があります。
- モモンガの滑空距離:10〜30m(最大100m程度)
- ムササビの滑空距離:15〜30m(最大100〜160m程度)
さいごに!
今回は
- 「日本でメジャーな3種類のモモンガ」の生態とその違い
- 「ムササビとモモンガ」の違い
についてご紹介しました。
特徴や生態が似ているため、混乱しやすい4種類の動物。
ですが、すべての動物は皆違った性質を持っているものです。
ペットとして飼いたい場合は、フクロモモンガもしくはアメリカモモンガを検討して下さいね!
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