厄年の意味と年齢!過ごし方や出産・妊娠、「長いもの」を送る理由とは?!【2019年版】
日本に昔から言い伝えられている「厄年」。
でもそんな厄年について、
厄年とか大厄とか色々あって、よくわからない!
どうやって過ごすべきなんだろう。
出産はいいのかな・・・
などなど、分からないことや不安なことも多いと思います。
今回はそんな厄年について、わかりやすくまとめてみました。
- 厄年の意味と年齢!【2019年は何歳が厄年?】
- 厄年の過ごし方!
- 出産や妊娠は避けるべきか?
- 厄年に「長いもの」を贈る理由とは?
厄年の意味と、年齢は?
厄年とは「災難や厄災が多く降りかかる年齢」のことを言います。
しかし、全ての厄年の人に災難が降りかかると断定しているわけではありません。
厄年という考え方は、陰陽道の教えから始まったと言い伝えられており、昔からの日本の風習になっています。
厄年になると、神社に行き「厄払い・厄除け」をするのは、かなり昔からの風習です。
それによって厄年の「厄」を祓い、元気に過ごせてきたと言い伝えられています。
厄年の「厄」に科学的な根拠はないため断定はできませんが、「災難や厄災が多く降りかかるかもしれない」ということで、過ごし方などに気をつける風習が今も定着しています。
厄年を単純に避けるのではなく、厄年とうまく向き合って今後の人生に良い影響を与えていけるのが理想的です。
何歳が厄年?男女で違う?
厄年の年齢は、男女で違います。
■ 男性
- 25歳
- 42歳
- 61歳
■ 女性
- 19歳
- 33歳
- 37歳
- 61歳
男性と女性の厄年を比較してみると、男性が3回、女性が4回で1回分多くなっています。
しかし、女性の「61歳」の厄年に関しては、地域や宗教で捉え方が違うこともあります。
2019年は、何年生まれの人が厄年になる?
では2019年に厄年にあたる人は誰か?早見表を用意しました。
ちなみに厄年には「前厄」「本厄」「後厄」がありますが、これは後ほど説明します。
■ 男性
前厄(まえやく) |
本厄(ほんやく) |
後厄(あとやく) |
|
---|---|---|---|
平成31年 2019年
|
平成8年生まれ 1996年 24歳 |
平成7年生まれ 1995年 25歳 |
平成6年生まれ 1994年 26歳 |
昭和54年 1979年 41歳 |
昭和53年 1978年 42歳 |
昭和52年 1977年 43歳 |
|
昭和35年 1960年 60歳 |
昭和34年 1959年 61歳 |
昭和33年 1958年 62歳 |
■ 女性
前厄(まえやく) |
本厄(ほんやく) |
後厄(あとやく) |
|
---|---|---|---|
平成31年 2018年
|
平成14年 2002年 18歳 |
平成13年 2001年 19歳 |
平成12年 2000年 20歳 |
昭和63年 1988年 32歳 |
昭和62年 1987年 33歳 |
昭和61年 1986年 34歳 |
|
昭和59年 1984年 36歳 |
昭和58年 1983年 37歳 |
昭和57年 1982年 38歳 |
|
昭和35年 1960年 60歳 |
昭和34年 1959年 61歳 |
昭和33年 1958年 62歳 |
上記の年齢は「数え年」です。
※数え年・・・生まれた年(0歳)を「1歳」として計算する
また、上記の赤い文字は特に気をつけるべき「大厄」を示しています。
特に気をつけるべき「大厄」!
男性の42歳と女性に33歳は「大厄(たいやく)」にあたり、
厄年の中でも特に気をつけなければいけない年齢
だと昔から言い伝えられています。
しかし、そこにも科学的な根拠はありません。
ただ「これらの年齢を大厄としている理由」として考えられるのは、昔の日本での男性42歳と女性33歳は、家督(あととり)を子に継ぎ、子育てもひと段落する時期でもありました。
また、親として夫婦としての家庭内での役割もひと段落して、やっと地域の神社仏閣で役を果たせる「役年」だと捉えられてきたのです。
しかしこの「役年」の年齢になると、
- 更年期を迎える
- 生活習慣が変わる
などの影響で、心も体も不安定になりやすく、病気や怪我などの難が降りかかるケースが多くありました。
そのため、厄払いの儀式が行われるようになり「大厄」という考え方に結びついたのです。
現在の日本での「男性42歳」と「女性33歳」は、
- 男性の場合は、仕事で重要な役に就く
- 女性の場合は、家事や仕事、子育てが重なる
などなど、疲労が溜まりやすい年齢です。
そのため、大厄に「大きな病気や怪我」をするケースが多く、特に注意した方がいいと考えられています。
さらにこの厄年という概念には「3つの種類」があります。
前厄、本厄、後厄とは?種類があるの?
「前厄、本厄、後厄」は、厄年を中心として前年、後年を入れた3年間のことを言います。
- 前厄・・・厄年の前年
- 本厄・・・厄年
- 後厄・・・厄年の後年
前厄は、これから本厄へと向かう「厄入り」として、
本厄は厄年の最中として、
後厄は本厄の厄がだんだん薄れてくる「厄晴れ」として、
それぞれ慎むべき年です。
厄年の過ごし方に気をつける時に「前厄、本厄、後厄」の3年間の過ごし方がポイントになります。
厄年はどのように過ごすべき?
厄年の厄が溜まるような過ごし方をしていると、さらに厄災が降りかかりやすくなるので気をつけましょう。
厄年の過ごし方をわかりやすくご説明します。
厄年で一番大事なことは「厄を気にしすぎないこと」です。
厄年だから絶対に「悪いこと」ばかりが起きるわけではありませんし、悪いことが続いているのを、すべて厄年のせいにするのは間違いです。
上でも説明のとおり、科学的な根拠もなく、そうしたものを証明する統計もありません。
厄年を気にしすぎて「何でも厄年と結びつけてしまう」と、心や考えは余計に悪い方向に行ってしまいます。
暗くなってしまうような考え方を断ち切ることが、厄年を乗り切る最大のポイントです。
厄年の厄を払うための厄払いや厄除けは必須ではありませんが、した方が良いという考え方の方が定着しています。
「厄払い」と「厄除け」の違いは?
これには色々な説がありますが、一番有力視されている考え方としては
- 厄除け=「お寺」で行うもの
- 厄払い=「神社」で行うもの
の違いです。
厄除けや厄払いでは、
- 厄を近づけないようにする
- 厄を追い出す
などの効果があるとされています。
しかしもっとも大きな効果としては「気持ち的に安心する」という事です。
筆者も厄払いを行ったことはありますが、同じく「行った人」に理由を尋ねると、決まって同じ答えが返ってきます。
「気持ち的にやっておいた方が良いと思ったから。」
そう、初詣や七五三など色々なイベント(儀式)はありますが、どれも「行かない(おこなわない)」という選択肢はあります。
しかしこれは全て「気持ちの問題」でしょう。
「物事を良い方向に考えられると結果がついてくる」と言われますが、「厄払い・厄除け」することで安心感を持ったり、気持ちをプラスの方向へ切り替えることが出来るので、そういう意味でも行っておくのは良いことでしょう。
厄払いや厄除けをするのであれば、厄年に入る前の「前厄」が良いタイミングです。
厄年から考える1年の節目は、元旦ではなく「節分」です。
節分は「節目を分ける」という意味ですから、厄年は「元旦からではなく節分から始まる」という考え方が一般的です。
だから、節分の豆まきでは、年男、年女、そして「厄年の人」が豆まきをするのが良いとされていますね。
それは、節分が1年の節目として捉えられているからです。
そのため、厄払いや厄除けは、前厄の年の元旦から節分までに行くのがベストです。
厄払いや厄除けの料金は、お寺や神社によって違いがありますが、おおよそ3,000円〜10,000円程度です。
厄年の過ごし方で気をつけるべきポイントがもう一つあります。
それは、結婚や転職、引越し、家を建てるなどの「大きな転機になるようなこと」はさすがに避けておく方がベターという事です。
これも「気の持ちよう」ですし、厄払いなどを行って気持ちを前向きに持っておくことが出来るのであれば、特に避ける必要も無いかと思います。
しかし「厄年だしなぁ」と考えてしまう方は避けておく方が良いです。
なぜなら「お祝い事や新しいこと」の始まりとなる転機には、多くのエネルギーが必要になります。
それが厄年に当たってしまうと、注意力が散漫してトラブルに発展したり、疲労から怪我や体調を崩すなどの体調不良になる可能性はあります。
厄年だからこそ、運勢がパッとしないため、お祝い事や新しいことが希望の光となって、いつもよりも明るく感じてしまいます。
しかし、多くのエネルギーを消費してしまうので「大きな転機」は避けて大人しく過ごすのがベストです。
では、「妊娠や出産は避けるべきなのか?」説明しましょう。
妊娠や出産は避けるべき??
厄年には「大きな転機となることは避けるべき」と説明しました。
しかし妊娠や出産だけは、厄年だからといって避けることは無いです。
女性にとって、出産や妊娠は一大イベントであり、本当にめでたいことです。
だからこそ「厄年に出産や妊娠は避けた方がいい・・・」と考えてしまいがちです。
しかし厄年を気にしすぎて妊娠や出産を諦めると、厄年の運勢をさらに低下させる原因になります。
ただし厄年の「妊娠・出産」についての考え方は、地域によって言い伝えが違いますので、地域で合わせるのがベストです。
その上で、厄払いや厄除けが必要であればしておくと良いでしょう。
厄年に生まれた子の「厄払い」は必要?
厄年の時に生まれた子供に「親の厄が移る」と考えられています。
このとき、
男の子を出産した場合は、厄落としになる
と言われますが、女の子を出産した場合は厄落としにはなりません。
ただしいずれにせよ、親の「厄」が子供に移らないように、子供の厄払いをしておく方が良いでしょう。
厄年に生まれた子供に対して行う厄払いに「捨て子の儀式」があります。
「え?捨て子?子供を捨てるの?」と驚くママが多いかもしれません。
「捨て子の儀式の方法」は次の通りです。
ちなみに本当に子供を捨てるわけではありませんので、近所や親戚の人と打ち合わせをしてから、正しく厄払いをしてあげましょう。
@:打ち合わせ
儀式を行う前に、まずは近所や親戚などの大人(母親以外)で「捨て子の儀式」について打ち合わせをします。
儀式の流れの中で、母親が神社に赤ちゃんを置いて立ち去ってから、「誰がすぐに赤ちゃんを拾いに行くか」を決めておきましょう。
A:赤ちゃんを神社に置く
打ち合わせ通り、母親は生まれた赤ちゃんをカゴに入れて神社に置き、絶対に振り返らずに家に帰ります。
B:拾いに行く
打ち合わせで決定した「母親以外の大人」が、神社に捨てられた赤ちゃんをすぐに拾いに行きます。
そして、自分の家に連れて帰ります。
C:翌日に返す
赤ちゃんを連れて帰った人は、一晩赤ちゃんと一緒に眠ります。
そして翌朝に「祝い着」を着せてからママの元に返します。
このような方法で「捨て子の儀式」を行うことで、親の厄が赤ちゃんには移らず、赤ちゃんの厄落としができます。
厄年に出産や妊娠を望む方は、「厄年だから産まない方がいい」と諦めるのではなく、赤ちゃんの厄落としとして「捨て子の儀式」をしっかりと行えば良いでしょう。
長いものを贈る理由とは?
厄年の人への贈り物には「長いもの」が良いと昔から言い伝えられています。
しかし、なぜ「長いもの」が良いのでしょうか?
その答えは「長寿」という言葉にあります。
つまり「長いもの」=「長寿」であり、長寿への願いを込めた贈り物として、長いものを贈ると良いと言い伝えられているのです。
厄年の人に贈られる「長いもの」には、次のようなものがあります。
■ 男性
- ネクタイ
- ベルト
■ 女性
- マフラー
- ネックレス
- スカーフ
女性と比較すると、男性にはあまりおしゃれアイテムがないので「長いもの」を選ぶのが大変です。
しかし、王道はベルトやネクタイなので、近くに厄年の男性がいる場合は、プレゼントの参考にしてみましょう。
長寿を願う理由は?
厄年の人に「長いもの」をプレゼントして「長寿を願う」という風習は、「昔の日本の平均寿命が世界から見ても短かった」ことから出来ました。
日本の一番古い1890年代の平均寿命の統計では、
- 男性:42歳
- 女性:44歳
でした。
そして今の日本の平均寿命(2012年の統計)は
- 男性79歳
- 女性が86歳
なので、40代で亡くなるなんて想像もつかないと思います。
しかしそうした時代背景の元に「長いものを贈る」という風習が生まれました。
また、大昔の日本では大人の寿命だけではなく、新生児や乳幼児の死亡率も高かったため、「厄年に生まれた子」への厄払いは長寿への願掛けのように重んじられてきました。
厄除けの歴史は長く、平安時代の源氏物語にも出てくるほどなので、もっと昔から存在した行事だと考えられます。
★ちなみに!★
年越しそばも長寿を願う食べ物
長いものに関する風習に「年越しそば」があります。
大晦日には、年越しそばを食べて「来年も健康でいられますように」と願いながら年を越す風習がありますね。
これも、厄年に「長いものを贈る」風習の意味合いと似ているところがあり、長寿を願うための年末の風習なのですね
さいごに!
「厄年」という概念は昔から存在していますが、科学的・統計的な根拠は乏しいです。
それでも、こういった言い伝えを「全く気にならない」という人は少ないでしょう。
「厄払い」や「厄落とし」もありますし、説明のとおり「子どもへの厄落とし」もあります。
そのため、さすがに大厄は多少気にした方が良いのかもしれませんが、あまり深く考えすぎず、でも注意力を散漫にしないように、いつも通り過ごすのが良いでしょう。
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