戒名のランクと値段相場が一目で分かる!一番多い戒名はどれ?
こんにちは。
「葬儀の知識とルール」へお越し頂きありがとうございます。
さて、経済的な負担が決して軽くない「お布施」。
中でも、昨今は「戒名料(かいみょうりょう)が高い!」と、多くの人の悩みの種にもなっています。
このページでは、そんな戒名料について
- 戒名ってなに?
- ランクと値段の相場
というテーマで、分かりやすくまとめています。
- 戒名とは?お布施とは別料金なの?
- 戒名ランクの順位付けと、金額の相場!
- 戒名ランクは「高ければ良い」ということでもない
- 戒名はそもそも「不要論」も出ている!
- 自分で付けることはオススメしない!
- 戒名料を安くするには?実際に2万円で授与してもらえた!
- さらに経済的な負担を減らすには?
戒名とは?お布施とは別料金なの?
日本における葬儀の9割は「仏式の葬儀」であると言われています。
この「仏式の葬儀」において避けて通れないのが「お布施(おふせ)」です。
お布施とは、お寺(お坊さん)に対して「葬儀や法要の御礼」として渡すお金のことを言います。
通夜や告別式はもちろんのこと、四十九日や年忌法要などの「追善法要」でも渡すものです。
ただし、告別式(葬儀)で渡すお布施には、「戒名料」をも含めて『お布施』と言うケースが多いです。
つまり、どういうこと?
お坊さんに「読経」してもらう費用以外にも、「戒名料」というものがかかってきます。
※以後、四十九日などの「追善法要」では戒名料は掛かりません
戒名とは「亡くなった方へ授ける名」ですが、これを授けてもらうのに「戒名料」が掛かります。
呼称として
- 日蓮宗では「法号」
- 浄土真宗では「法名」
とも呼ばれますが、「あの世へと旅立ち、仏様の弟子になった印として授かる名」という意味では同じものです。
「そんな名前いらないよ!」と考える方もいるかと思いますが、戒名は「無くなった方が “俗名” を捨てて仏弟子になったことの証」とされています。
つまり、「戒名なんていらない!」と言うことは「仏式の葬儀を挙げない」と言っているようなものになります。
戒名にはランクが付けられている
仏教は本来「平等を説く教え」ですので、本来は戒名にランク付けがあってはいけないハズです。
しかし実際には「戒名のランク付け」があり、それによって戒名料の金額も異っています。
戒名は江戸時代にあった「身分差別」であり、大名と下層階級との間で名前の付けられ方に違いがありました。
そしてこれが今なお引き継がれています。
本来このランクは、寺院に対する「日頃からの功績」によって決まるものですが、高い金額を出すことで授けてもらえることもあります。
ランクの順位付けと、金額の相場!
では本題です。
まず「ランクの順」としては、
ランクが低い
↑
男:「信士」 女:「信女」
男:「居士」 女:「大姉」
男:「院信士」 女:「院信女」
男:「院居士」 女:「院大姉」
↓
ランクが高い
このような順番になるのですが、宗派によっても戒名料が違います。
もちろん、日本で一番多いとされるのは『信士・信女』です。
今も昔も、社会のピラミッド構造は変わっていませんので、必然的にランクが低いとされる「信士・信女」が多くなるのは当たり前です。
では、
戒名のランクは高ければ高いほど良いということになるのか?
戒名料のランクは「高ければ良い」わけでもない!
「戒名のランク」を決めるうえで、覚えておかなければいけない事がいくつかあります。
まず、すでに同じお墓や納骨堂にご先祖が眠っている場合、「ご先祖様以上のランク」の戒名をつけることは好ましくありません。
また、ご夫婦の片方がすでに納骨されている場合も、同等ランクの戒名が好ましいとされています。
しかし、新たにお墓や納骨堂を立てる場合はその限りではなく、予算に合わせて好きな戒名を選ぶとよいでしょう。
ただし戒名はお寺への「貢献度」や「付き合いの深さ」が加味されることもあり、比較的高価なお布施をしても、希望の戒名が付かないこともあります。
そして、ランクの高い戒名が付いても「故人が確実に天国へ行けるわけではない」ため、あくまで経済状況に応じた「戒名料」をお渡しすることがオススメです。
そもそも不要論もある!
上で説明のとおり、戒名料は非常に経済的な負担も大きいです。
そのため「そんなものいらないよ!」と言う方も近年出てきています。
俳優の三國連太郎さんが、「戒名不要」と遺言に書き記していたことは有名ですね。
もちろん上で説明したとおり、仏式の葬儀を行う以上は必要です。
しかし実際問題、「戒名料があまりにも高い!」ということは全日本仏協会でもトラブルの一つとして取り上げられています。
こういったトラブルが起こる原因として考えられているのが
- 戒名料が統一でないこと
- 戒名料がはっきりと明示されていないこと
の2つです。
過去の例として
「同じ宗派」「同じ位号」にも関わらず、私たちは数倍も取られていた!
というケースも存在しており、このような事案もトラブルの原因になっていると言えます。
上で説明のとおり、一般的に多いのが「信士・信女」であり、支払う平均額としても30〜50万円が相場と考えられています。
そのため、おおよそそのくらいを目安に考えられたら良いかと思います。
「戒名を自分で付ける!」ことはオススメしない
「戒名は僧侶が付ける」と法律で決まっているわけではありません。
そのため、個人が「自分でつける」というケースも徐々に増えてきてはいます。
こんな本も販売されているくらいです。
しかし「正しい戒名」をつけなければ、葬儀や納骨において拒否されるケースもあると聞きます。
そのため、詳しい知り合いがいないのであればオススメはしません。
戒名料を安くするには?
人生において、葬儀や法事に関わることはそう多くありません。
そのため、「お布施」や「戒名料」についてご存知無い方も多いのが実情であり、必要以上に多くの費用を払ってしまっているケースが散見されます。
上で説明のとおり、戒名料については最低でも30万円ほど払うケースが多いでしょう。
しかし昨今は、多くの無駄を省き、一律2万円ほどで戒名の授与をしてくれるサービスもあります。
それが、TVなどでも取り上げられ有名となった「お坊さん便」です。
お坊さん便は、名前のとおり「最寄の提携しているお坊さんを、派遣してくれるサービス」ですが、注目すべきはその値段の安さです。
- 戒名の授与
⇒一律20,000円〜(ランクによるが、いずれも破格)
- 法事・法要への僧侶派遣
⇒一律45,000円
戒名料が破格なのはもちろんのこと、法事・法要への僧侶派遣も、
- お車代
- お膳料
- 心づけ
などがすべて込みで、お布施は一律45,000円となっており、かなり安いです。
これから法要がある方、戒名をまだつけていない方は、良心的な価格なので是非おすすめします。
公式サイト:お坊さん便
実際に使ってみた感想!
筆者も実際に、「四十九日法要+戒名授与」のサービスを全て込みで55,000円でお願いしました。
家庭の事情により、葬儀の際に戒名を授からなかったため、四十九日に併せて行いました。
結論から言うと、本当に追加料金は一切発生せず、お坊さんからもしっかりとした電話を頂き、安心して任せることが出来ました。
ちなみにですが、宗派もしっかりと指定できますので、その点も問題ありません。
戒名の値段!
戒名にはランクがあると説明したとおり、お坊さん便を使っても多少の値段の上下はあります。
【お坊さん便での戒名料】
もっとも高い「院居士・院大姉」であっても20万円なので、平均相場である100万円と比べると破格です。
今回我が家では、高いランクをつけなければならない理由も特になく、もっとも多くの人が授かる「信士:20,000円」でお願いしました。
予約時の注意点!
まずはインターネットの申し込みフォームより、申し込みます。
入力内容も極めてシンプルなので、特に問題ないでしょう。
ただし、故人の菩提寺(お墓が所在するお寺・お世話になっているお寺)がある場合は、「戒名/法名授与のみ」は選べません。
その場合、当方のように「四十九日法要」とあわせるなどすると良いでしょう。
ちなみに多くの方は、お葬式と同じタイミングでの戒名授与を選ばれていますので、もしも葬式の段階であれば、葬式も合わせてお願いするとかなり安く済ませられますよ。
さて、入力が済むと費用が出てきます。
私の場合は「四十九日法要」と併せていましたが、「戒名授与」だけだと20,000円ですね。
あとは、「当日お坊さんに現金を渡す」もしくは「クレジットカードでの先払い」で決済すればOKです。
その後の流れ!
その後、自宅に「手配報告書」が届きますので、内容に問題ないことを確認します。
また一緒に「お布施袋」が入っていますので、当日はそこにお金を入れてお渡しします。
その後運営会社より、「お坊さんが決まった」との連絡も入りました。
さらに、お坊さん本人からも電話を頂き、当日の詳しい内容を確認出来ました。
当日
当日は、約束時間どおりに車で来られ、戒名の話などを一通りして下さいました。
その後、お経と納骨の読経、戒名授与など一通り行い、おおよそ50分くらいで終了。
最後に、お坊さんからのちょっとした「ありがたいお言葉(お話)」をして頂きまして、無事一通り完了です。
使ってみた感想
かなり感じの良いお坊さんで、次回もその方にお願いしたいと思いました。
費用面に関しては、交通費やご膳料、心づけなど本当に一切不要であり、55,000円ポッキリ。
こだわりや、先代からの決まりが無いのであれば、正直お坊さん便で十分過ぎでした…。
また「お坊さん便」の場合は1回ごとの付き合いになるため(必要な時だけ呼ぶ)、檀家(その寺に属し、お布施して寺の財政を助ける家)になる必要が無いため、その後の付き合いも無くかなり気楽。
檀家になると、その後も何かとお金を払わなければならないケースがありますからね…
お寺との付き合いも必要なくなってきたこのご時世、あえて高いお金を払う必要も無いと感じます。
普通にお寺に頼むと、値段もはっきりしないため、その後の法要もモヤモヤします。
そのあたりもお坊さん便では明確になっており、予約〜当日の流れまでもしっかりと対応してもらえるため、こういった便利でお得なサービスはこれからも広がるだろうと思いました。
最初は不安もありましたが、しっかりと電話でお話が出来ますので、まずは気軽に予約してみることをオススメします。
公式サイト:お坊さん便
さらに少しでも経済的な負担を減らしたい!
一般的な戒名料の相場を見て、「やっぱり高いな」と思う方が多いでしょう。
戒名料においては、「お坊さん便を使う」という選択をしなければ、経済的な負担を減らすことはなかなか難しいです。
では「次にどこで負担を減らすか?」と言うと、財産に掛かる税金を抑えることでしょう。
相続税がかかる「遺産総額」には、債務控除を当てられます。
この債務控除には、生前の債務の他に「葬式費用」が含まれるのです。
葬式費用には
- お通夜
- 告別式
- 埋葬
- 納骨
に加えて、戒名料も含まれています。
つまり、戒名料を含めた「葬式費用」を遺産総額から引くことによって、相続税が軽減できます。
領収書の発行は心配しなくて良い
ちなみに「葬儀費用」として計上する以上は、一般的には領収書が必要になります。
葬儀社に頼んだ場合は領収書がもらえますが、お寺については出してくれないケースも多いです。
しかし、
- お寺の名前
- 住所
- 支払い金額
- 支払日
をメモしておけば、申告する上では問題ないとされています。
なお、戒名料やお布施はお坊さんに渡すものですが、葬儀社に相談することもできます。
領収書発行の件とともに、事前に相談しておくと良いでしょう。
さいごに!
戒名料の金額相場や必要性について説明しました。
戒名料含め、お布施については以下のページも参考にしてみて下さい!
参考リンク
お坊さん便の受付ページ
⇒https://obousan.minrevi.jp/
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