カナヘビの飼育方法3つのコツ!
飼い方・餌・なつく方法を徹底解説!
【完全版】
こんにちは。
山奥の実家で20年、多くの虫や爬虫類と暮らしてきたアキラです。
カナヘビを捕まえたのは良いけど・・・
どうやって飼えば良いのか分からない!
という方が多いと思います。
ただしく大切に飼うことで、カナヘビも長生きしてくれますよ。
このページでは、飼育方法のコツや餌、なつく方法についてわかりやすく説明しています!
このページを見るだけで、可愛いカナヘビちゃんを「快適」に、そして「長生きさせる」ことが出来ますよ♪
- カナヘビってどんな生き物?見た目は?
- カナヘビの飼い方(環境づくり)!
- カナヘビの餌の種類と与え方!
- カナヘビが「なつく」ための方法!
- 噛むことはあるの?噛まれたらどうする?
- カナヘビが共食いすることはあるの?
- カナヘビの病気と対策について!
- カナヘビの脱皮と成長!
- ダニの付着に注意しよう!
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- カナヘビのオスメス(性別)を見分ける超カンタンな方法と、交尾への流れについて!
「カナヘビの飼育方法」の3つのコツ!
さて、このページでは「これからカナヘビを飼いたい」と思っている方へ、分かりやすく3つのポイントで飼い方のコツをお教えします。
- カナヘビの飼育環境の作り方
- カナヘビの餌の種類と与え方
- カナヘビに人慣れ(なつく)させる方法
カナヘビは正しく飼育してあげると「10年は生きる」と言われています。
身体は小さくても「犬や猫」と同じ命です。
せっかくの可愛いカナヘビちゃん、大切に育ててあげましょう!
序章:カナヘビってどんな生き物?見た目は?
3つのコツを説明する前に、「そもそもカナヘビってなに?」という点を簡単に説明しておきます♪
カナヘビはヘビではありませんが、
- 「カナ=可愛い」
- 「ヘビ=蛇」
として、その名がつけられたという説があります。
他にも「カナ色のヘビ」という説もありますし、全国に数多くの別名が存在しています。
それほど昔から身近な生き物として我々の近くで生きてきたのです。
ちなみにカナ色とは「金属の茶色い色」を指します。
もちろん「カナヘビ」と「ヘビ」は明確に違う生き物です。
カナヘビの「体の特徴」は以下のとおりです。
- 全長は15〜28センチ程度
- 尻尾が長い
- 体重は3〜10g程度
- 非常に小さくスリムな印象
- 茶色く目立たない色
草が「ガサガサ」と音がするのに「見ても何もいない」という時は、カナヘビ特有の「カナ色」で紛れていることが多いのです。
もちろん動きが早く、すばしっこい特徴もあります。
また、色は単色ではなく、目頭から口先にかけて濃いラインが入ります。
そして腹部も、両サイドに濃い茶色のラインが入っています。
指は5本ありますが、1本だけ長い指をしています。
ちなみに、カナヘビは年齢による「体色の変化」はありません。
幼体であってもそのままの色かたちで成長します。
なお、「カナヘビの生態」については、
『 カナヘビが3分でわかる!種類や寿命、トカゲ・ヤモリとの違い、冬眠や尻尾切りについて! 』
でも分かりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてみて下さい♪
ではまずは1つ目のコツ、
「カナヘビの飼育環境」について説明しましょう!
カナヘビ飼育のコツ@:「環境づくり」
ではここから「カナヘビの飼育環境」について説明していきましょう。
カナヘビを飼うのであれば、ケースや飼育道具を揃え、「飼育環境」が整ってからカナヘビを迎えましょう。
実は「カナヘビ」を飼育するには、
- ケース
- パネルヒーター
- バスキングライト
- 紫外線灯
- 腐葉土や落ち葉、水苔
- 木の枝やレンガ
- 水入れ
- シェルター
- 気温湿度計
などが必要になるのですが、長生きさせてあげるためにも最低限A〜Dは購入して頂きたいところです。
↑ ここまで立派なケースにする必要はありませんが、出来るだけこのような形に近づけるほうが、カナヘビが伸び伸びと暮らしやすくなりますよ♪
では1つずつ、「役割」と「値段」を説明していきましょう!
まずはケースのサイズから。
カナヘビは体格は小さめですが行動範囲は思っている以上に広いので、
広めの「水槽もしくはプラスチックケース」
が必要となります。
さらにこのケースには、上であげた
- パネルヒーター
- バスキングライト
- 紫外線灯
- 腐葉土や落ち葉、水苔
- 木の枝やレンガ
- 水入れ
- シェルター
- 気温湿度計
を必要な分だけ入れなければなりません。
よってケースは「まずケースありき」ではなく、これらが入るかどうかを考えて選ぶことになります。
ケースの「理想サイズ」は90p水槽か同等のケースですが、あまりにも大きいと感じる場合は60p水槽やプラスチックケースのLLサイズ、衣装ケースなどでも代用が可能です。
↑ これくらいのサイズであれば3000円もあれば購入可能
ちなみにカナヘビはプラスチックやガラス面を登ることはできません。
そのため、無理にフタをする必要はありませんが、中に木などを入れるので、そこからジャンプして逃げ出さないように「高さの余裕」をとった方が良いでしょう。
フタをするとしたら、金網のフタくらいで良いでしょう。
なお後ほど説明しますが、カナヘビは日光浴が好きなので、週に2日程度は日光浴をさせてあげる方が良いです。
ただその際に、土や装置が色々入ったケースは重くなり、移動が難しくなるので、理想としてはキャスターの付いた台にケースを載せておくのが便利ですよ。
パネルヒーターとは、紙のように薄い形状をした暖房器具です。
2000円ほどで購入が可能です。
水槽やケースの外側に設置するものであり、
- 壁面に張り付ける
- 下敷きのように敷いてケースを乗せる
といった使い方ができるので、変温動物である「爬虫類」や「両生類」の飼育に必要不可欠な飼育用品です。
カナヘビ飼育の場合は下敷きのように敷いて使いますが、過剰に保温しなくても身体が適応しますので、底面全面ではなく半分程度でも良いとされます。
「サーモスタット」が内蔵されており、スイッチの入切は自動で行われます。
なお、基本的には一年中つけっぱなしです。
夜間は、次に説明する「バスキングライト」をつけられないため、こちらで加温を行います。
バスキングライトは、簡単に言えば「太陽の代わり」です。
2000円もあれば購入できます。
バスキングライトは
- 加温の役割
- 日照サイクルを作る役割
の器具となります。
変温動物は「太陽の光」で体内にビタミンを合成し、また体温を保ちます。
太陽があることで一日の「日照サイクル」を体が覚えているのです。
そのために「日光浴」が必要となりますが、天気の悪い日は日照不足や低体温となるため、消化器官が動かず、エサ食いが悪くなります。
このような「不安定な環境」を避けるためにも、設置するべきです。
★「日光浴」について★
日光浴は、
- 週に2〜3回
- 午前中もしくは夕暮れ時の日差しが弱いタイミング
- 1時間ほど
くらいが理想です。
暑くなってくると、後ほど説明する「シェルター」に隠れますので、そうなると「日の当たらない場所」へ戻してあげましょう。
なお、バスキングライトがあると、寿命も格段に長くなりますし、太陽光を直接当てることで起こる「ガラスの集光火災」を防ぐことができます。
ただし夜間に点灯すると、朝と間違えて体内サイクルが狂ってしまいます。
保温のためにどうしても点灯したい場合は、カナヘビに見えない光を出す「夜間用ライト」を使用します。
★バスキングライトの注意点!★
バスキング(日光浴)というだけあって、電球がかなり熱くなります。
クリップライト式のライトですが、ケースの「真ん中」ではなく「端」に設置しましょう。
そうすることでカナヘビは、暑い時にはライトを避け、寒い時にはライトに近づいて体温調節することができます。
紫外線は「爬虫類の身体」には欠かせないものです。
紫外線があることで、体内でビタミンが合成され、骨の材料となるカルシウムが作られるのです。
人間も陽に当たらないことでくる病になるように、紫外線不足は極端に寿命を縮めます。
「蛍光灯タイプ」と「クリップライトタイプ」が販売されていますが、どちらも器具を揃える時は本体に加えて「電球」を別に購入することになります。
アマゾンでは、本体+電球でおおよそ4000円ほどで購入できます。
「湿度を保つ」ために必要となります。
土は、地面となる「ベースの床」を作ります。
カナヘビは自然採集がほとんであるため、環境を急変させないためにこれらを使って自然を再現します。
「腐葉土」や「落ち葉」は土の上にかぶせ、保湿させましょう。
霧吹きでスプレーすると、土の表面だけに水が乗り、土中に浸透しません。
最初は土全体を湿らせてからケースに入れ、毎日霧吹きで「表面と壁面」にスプレーすることで湿度を保つことができます。
なお、厚過ぎるとパネルヒーターの熱が伝わらなくなるので、3p程度の厚さで良いでしょう。
ちなみに「落ち葉」を重ねて敷きすぎると、餌となる「コオロギ」や「ゴキブリ」が隠れてしまい、カナヘビが上手く食べられなくなってしまうため、1枚ずつ敷く程度がベストです。
カナヘビは立体的に行動する生き物です。
段差をつけることで自然の環境を再現し、自然な運動を促しましょう。
また運動だけでなく、陰を作る良い「隠れ家」にもなります。
レンガは、バスキングライトの真下に置くと大変熱くなりますので、適度に離して設置します。
「木の枝」や「大きな木の皮」も有効ですが、自然採集のものは
- 寄生虫
- 昆虫
- カビ
を持ち込む可能性があります。
なるべくなら「ペットショップで販売されているもの」を使用しましょう。
カブトムシ・クワガタ飼育用の「丸太」や「枝」でも可能です。
ただし、隠れ家は工夫次第で自分で作ることができますし、100均で売られている「植木鉢」を半分に割ったものでも可能です。
なお、あまりに高く設置してケースの上部から脱走しないように注意しましょう。
水入れは
- 水を飲むため
- 湿度を保つため
の容器です。
特に指定されるものではありませんが、爬虫類用の器として販売されているものは、中に落ちて溺れる事を防ぐために「足場」がついています。
つるつるして足がかかりにくいものでなければ、小皿でも可能です。
表面がツルツルしており深い物を選ぶと、中に入って出られなくなる可能性もありますので、注意しましょう。
水は蒸発や沸騰を避けるため、バスキングライトから遠ざけて置きましょう。
また、普段は水垢に気を付けて、ブラシで念入りに洗いましょう。
なお、カナヘビは「水をたくさん飲む生物」ではありますが、あまり飲んでいないような状況であれば、顔にかるく霧吹きで吹きかけてあげると良いです。
シェルターは「カナヘビのおうち」です。
市販の「爬虫類用シェルター」は “ドーム型” になっており見た目もカッコ良いですが、レンガを組み合わせて作っても構いません。
カナヘビに「ここだけは安心できる場所である」と認識させるため、入り口は真正面ではなく、少し斜めに向けて、人の目がダイレクトに届かないようにします。
なおバスキングライトの真下に置くと大変熱くなりますので、少し離して設置しましょう。
ケース内の温度を把握するためのものです。
爬虫類・両生類用のもので、水銀タイプとデジタルタイプが販売されており、600円ほどで購入できます。
小さくて簡単なもので良く、しっかり数字が把握できればそれで良いでしょう。
バスキングライトから最も遠く、「一番気温が低いだろう」と思われる場所の上部に設置します。
必ずケース手前に設置し、すぐに見る癖をつけましょう。
色々な飼育道具を説明しましたが、最低限
- パネルヒーター
- バスキングライト
- 紫外線灯
- 土
- 隠れ家
は必要不可欠となります。
カナヘビは「加温飼育」と呼ばれる、暖房器具で温度を保ちながら飼育する方法をとりますので、基本的には「加温器具」がメインとなるのです。
これらの器具は「人ができないこと」を変わってやってくれますので、手をかけるよりも器具を設置することで「快適な飼育環境」となります。
これらの器具が全て揃っていれば、理想的な環境です。
カナヘビの最適な環境は、
- 「24℃程度の気温」を常に保つ
- 日中は明るく夜は暗い、自然と同じ日照量
- 適度な湿度
- 日射病にならない環境
です。
これらが再現できれば良いのです。
最初から全てを揃えるのは大変ですが、用意しなければ劣悪な環境となり、寿命が極端に縮んでしまいます。
季節に合わせて必要なものを少しずつ揃えていきましょう。
さて、ここまでが「カナヘビの飼い方(飼育環境)」についてでした。
続いては
「カナヘビの餌の種類と与え方!」について説明しましょう!
カナヘビ飼育のコツA:「餌」の与え方
続いては「カナヘビの餌」についてです。
ここでは
- 餌の種類
- 餌の与え方
を分けて説明しましょう。
カナヘビの餌の種類!
基本的にカナヘビは肉食であるため、エサは
- クモ
- ダンゴムシ
- ナメクジ
- カタツムリ
- ミミズ
- バッタ
などで良いです。
その際、なるべく色々な種類を与えた方が「栄養バランスが良い食事」となります。
また、生きた「カナヘビを採取した土地にいた虫」を与えた方が、カナヘビは違和感なく食べます。
しかし自然の昆虫を与える場合は、
- エサ用のものよりも痩せている可能性
- 寄生虫や汚染物質が付着している可能性
がありますので、「ペットショップや通販で販売されている物」を使うのも便利ですし、栄養価もあります。
通販されているもので「基本的な餌となる物」としては、
- デュビア
- コオロギ
- シルクワーム
- ミールワーム
がメインとなります。
デュビアはエサ用に繁殖された「ゴキブリ」です。
これらはペットショップや通販で扱っているため、入手は問題ありません。
必ず生きている個体を購入しましょう。
デュビアは安価ですしストックしていても鳴き声がないことから、飼育者の間では重宝されています。
コオロギはストックしておくと個体によっては鳴き声がうるさく、また死んでしまう確率も高いエサです。
デュビアが切れている場合は、コオロギでも良いでしょう。
なおコオロギに予め「青菜」や「煮干」を与えていると、カナヘビにとっても栄養価が高まります。
シルクワームとは、食用蚕(かいこ)の幼虫です。
タンパク質が豊富に含まれているほか、柔らかいためペットが「餌を消化」するにあたって胃に負担をかけません。
また水分も含んでいるので、水分不足の爬虫類には最適とされています。
ただし他の餌とくらべると高価なので毎日は難しいかもしれません。
ミールワームは、爬虫類など「小動物の飼料」として飼育されるようになった昆虫です。
安価ですが、栄養価がいまひとつなので避ける人も多くいます。
また「脂肪分」が多く栄養が偏るため、おやつ(栄養補助)的なポジションで捉えましょう。
ちなみに、ミールワームは常温保存しておくと「サナギ⇒羽化」へと成長してしまうため、幼虫のまま維持するよう冷蔵庫に入れて保管しましょう。
餌を与えるときの4つのコツ!
餌を与えるときのポイントは大きく4つです!
- ピンセットを上手く使う
- 食べやすいサイズにする
- カルシウムパウダーをまぶして与える
- 頻度は週に2回ほどでOK
エサは自然下のように動いていないとカナヘビが認識しずらいので、見える範囲にエサ昆虫を落として追いかけさせましょう。
認識させるためにピンセットをトントンと動かして、餌の方へと誘いながら与えます。
また「カナヘビの餌」がない場合は、生の鶏肉で一時的に代用する事もできます。
その際は小さく切って、ピンセットで動かしながらカナヘビの前に差し出すと、食べてくれることもあります。(あくまでも生餌がメインですので、食べないこともあります)
ピンセットは「バンブーピンセット」があると尚良いです。
バンブーピンセットは竹製のピンセットですが、万が一カナヘビがピンセットの先端を噛んでしまっても、怪我しにくく傷になりにくいため安全な道具です。
なお上でも説明しましたが、落ち葉を重ねすぎていると(生きている餌の場合は)餌に逃げられてしまうため、1層程度にしておきましょう。
デュビアもコオロギも、さまざまなサイズが売られています。
必ずカナヘビが食べられるサイズのもの(生きているもの)を与えましょう!
特に大きいコオロギなどは、カナヘビへ攻撃する可能性もありますので注意が必要です。
生の鶏肉を与える際も、必ずひと口サイズにします。
栄養面では「カルシウムの補給」をしましょう。
カルシウムが足りない場合、「クル病(手足の変形・骨が柔らかくなる)」により歩けなくなる可能性があります。
紫外線ライトを入れていてもカルシウムが不足する可能性がありますので、爬虫類用カルシウムパウダーをまぶして与えるのがベストです。
※クル病については、後ほど「カナヘビの病気」で説明しています
哺乳類のような「恒温動物」であれば、食事で得るエネルギーを使って体温を維持しますので、毎日のエネルギー摂取が必要になります。
しかしカナヘビは「変温動物」なので、毎日餌を与える必要はなく、週に2回ほどで問題ありません。
また、カナヘビは「与えられたら与えられたすべてを食べる」ということはないため、多めに与えていても問題ありません。
餌の摂取状態を確認すれば、「どれくらい与えれば十分なのか」が分かってくると思いますので、以後はその量を与えましょう。
以上のポイントを押さえておくと、健康上問題もなく、かつ至近距離で人慣れしやすいという利点があるのでおすすめです。
最初は、人間を恐れて食べるのをためらうかもしれません。
しかし何度もチャレンジして、慣れさせることもできますよ。
では続いて
「カナヘビってなつくの?」について説明しましょう!
カナヘビ飼育のコツB:「なつく」方法!
飼育しているとやはり「スキンシップ」をとりたくなりますよね。
カナヘビはそこそこ「人慣れ」する生き物です。
「なつく」というよりは「人馴れ」します。
しかしこれにはかなりの時間と手間が必要となります。
自然下のおとなのカナヘビは、とにかく警戒心が強く人前には出てきません。
慣れさせたいのであれば、自然採集の場合はなるべく若い個体が好ましいのです。
おとなのカナヘビを採取した場合は、
自然から「人工」の環境となるため、まずは環境に慣れさせましょう。
慣れてきたら、エサをピンセットで与えましょう。
こうすることで人間のにおいや気配とエサが結びつくので印象が変わってきます。
ピンセットでエサを与えることができるようになったら、ピンセットを徐々に短く持ち、指に慣らせます。
短くもったピンセットで渡せると、指にも慣れてくるため、徐々に「手渡し」ができるようになります。
手渡しが可能となれば、あとは手の平に乗るようにエサを置いて誘います。
の4ステップで慣れさせていきます。
ここまでにはかなりの根気が必要です。
焦って接近しすぎるとストレスを与え警戒されてしまうので注意しましょう。
過度な期待をせずに、慣れるまでひたすらにエサをやり続けましょう。
手に乗るようになれば成功です。
ただしペットのトカゲ類のように、手の平で眠るまではいかないかもしれません。
しかしそれが「カナヘビの性質」であることを踏まえて飼育しましょう。
カナヘビを観察する際は、出来るだけ「カナヘビと同じ目線」で見る事が大切です。
上から覗いてしまうと、パニックになって逃げ惑う可能性があります。
繰り返し上から覗いていると「多少慣れてくる」こともありますが、それでもまったりと「リラックスした姿」はなかなか見られません。
不思議なことに、ケースの横から観察する分にはそれほど警戒する様子を見せませんので、ぜひ横から観察してあげてください。
カナヘビの生態などをもっと知りたい!という方は、ぜひ
『 カナヘビが3分でわかる!種類や寿命、トカゲ・ヤモリとの違い、冬眠や尻尾切りについて! 』
も参考にしてみて下さい♪
噛むこともあるのか?噛まれたらどうする?
カナヘビは凶暴な性格ではありませんので、よっぽど攻撃を加えない限りは噛み付いてきません。
上で説明したとおり、人に慣れるようにもなります。
またもし噛まれた場合でも、
- 毒はない
- 細かい歯はあるが、「餌が逃げないように引っ掛ける役割」を担っている程度の鋭くないもの
なので、ほぼ痛みはありません。
実際に咬まれたことがありますが、全くと言って良いほど痛みを感じませんでした。
もし庭先で「カナヘビっぽいもの」に咬まれ、「咬まれた跡がある」「痺れがある」などの場合は、カナヘビでは無い可能性もあるため、念のため病院を受診するのがベターです。
カナヘビは共食いすることはあるか?
基本的には共食いはないと考えておいて良いでしょう。
ただ「子どもを守る」という本能がないのは確かなので、「絶対に共食いが無い」とも言えません。
起こり得る可能性としては、冬眠から明けたときのような「極めて栄養が足りていない状態」であれば、動いている生物に噛み付く可能性があります。
また、カナヘビは交尾の時にオスがメスを噛むため、その前兆の可能性もあります。
>>カナヘビのオスメス(性別)を見分ける超カンタンな方法と、交尾への流れ!
ただし、万が一にこれがカナヘビの赤ちゃんだった場合は「共食い」と捉えられるかもしれません。
なお、飼育する場合は「冬眠させない」場合が多いです。
理由については『 カナヘビが3分でわかる!種類や寿命、トカゲ・ヤモリとの違い、冬眠や尻尾切りについて! 』で説明しています。
カナヘビの病気について!
カナヘビの病気として代表的なものとして、
- クル病
- 熱中症
があります。
当ページでも何度か「カルシウムが大切」と説明しましたが、カルシウム不足により引き起こされるのが「クル病」です。
これは不足によって「骨の変形・軟化」が起きる病気であり、最悪歩行できなくなります。
対策としては、
- カルシウムパウダーをかける
- 水の代わりに牛乳をあたえる
- ワラジムシのようなカルシウムのある虫を与える
などがありますが、日光浴もしっかりとさせて下さい。
日光浴をさせていない場合は、皮膚が黒ずみ、徐々に弱っていきます。
また、「目が開かない」というのもよくある症状です。
こうなると、
- 目が開かないことで、餌を捕食できない
- 衰弱する
- 死んでしまう
という負のパターンに陥ってしまいます。
ちなみに!
まれに「紫外線灯(UVライト)」が合わずに目を痛める固体もおり、その場合は
- UVライトを他社の物に変える
- 数日間UVライトの使用を控える
と治る可能性もあります。
日光浴によって、カナヘビは「食べたもの」を栄養に変えていきますので、必ず行いましょう。
ただし、この日光浴にも問題が…
日光浴は大切ですが、過度に行うと熱中症を引き起こします。
上でも説明しましたが、日光浴は
- 週に2〜3回
- 午前中もしくは夕暮れ時の日差しが弱いタイミング
- 1時間ほど
くらいが理想です。
暑くなってくると「シェルター」に隠れますので、そうなると「日の当たらない場所」へ戻してあげましょう。
また、夏場は日光浴中に霧吹きで水を掛けてあげると良いです。
カナヘビの脱皮と成長!
カナヘビは脱皮を行うことで成長していきます。
ヘビと違って「キレイな抜け殻」が出来ることはなく、全身がポロポロとめくれるように脱皮します。
特に成長期の場合は2週間に1度くらいのペースで脱皮し、脱皮を繰り返して大人に近づくと、1ヶ月に1度くらいのペースに落ち着きます。
そのため、脱皮の間隔を知ることで「カナヘビの成長度合い」を把握することができますよ!
ダニには気をつけよう!
「最近、カナヘビの元気がなくなった」という場合に注意したいことの一つが、ダニ。
土にダニが付着している場合や、「拾ってきた木」に付着している場合があり、知らぬ間に飼育ケースに入れてしまうことがあります。
そうなると、ダニはカナヘビをも刺しますので、カナヘビは当然元気がなくなってしまいます。
対処は?
まずは、「カナヘビに付着したダニ」を落とします。
洗面器やボールなどに「ぬるま湯」を少しいれ、身体を洗ってあげましょう。
洗うと、以下の様にダニが浮いてきます。
次に、ケースを洗う必要がありますので、いったん全てを取り出し、丸洗いしましょう。
なお中から取り出したものにも当然「ダニが付着している可能性」がありますので、家の中ではなく、出来れば外で対応できると良いです。
木や土は「新しいもの」を用意する必要がありますが、外で集めたものではなく、必ず売られている物を使うようにして下さい。
さいごに!
カナヘビは愛着を持って育てていくと、7年は一緒に過ごすことができます。
公園などでパッと手軽に捕まえられることもあり、雑に育てる方も多いですが、手に乗るようになれば可愛いですよ♪
ぜひ大切に育ててあげましょう!
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